新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月18日 その2 カタカナ語排斥論者は言う

2016-10-18 11:28:37 | コラム
恐るべきカタカナ語の氾濫:

レガシーって何:
小池都知事の就任以降だと思うが「レガシー」という難しいというか文語的な言葉が凄い勢いで普及し始めた。”legacy”のことだとは解ったが、残念ながら私の英語力を以てしては(「しても」と言いたかった!)使った記憶がない言葉である。それがスラスラと出てきてテレビでも新聞でも当たり前のようにオリンピック関連の施設について使われるようになったのだった。本当に恐れ入っている我が国の学校教育の英語の成果であると思う。

その意味をOxfordに尋ねると”money or property that is given to you by ~ when they die.”となっていた。「何方かが亡くなった後で貴方に与えられる金銭か資産」のことのようだ。ジーニアスには「(遺言によって譲られる)遺産(inheritance)、《一般に「相続財産」はheritage》」となっていた。次には「受けつがれたもの、名残、遺物」と出ていた。何となく違うんじゃないかなという気がする使われ方だが、最早誰も止められない形で普及したようだ。

この「イベント」の「キーワード」は「チャレンジ」であり「リアル」に「インパクト」があって「パワー」を感じるので「シリアス」に「コメント」することは出来ない:
恐らく、多くの方はこの例文の意味がお解りになるだろう。困ったことだと本気で考えている。近頃テレビ等に登場する輩や有識者風の先生方のご愛用のカタカナ語を冗談半分で使って作文してみるとこうなったのだ。これでは最早日本語ではないと、私は言いたいのだ。試みに漢字を使って日本語に焼き直してみれば「この催し物の鍵となる言葉は挑戦であり本当に衝撃的で勢いを感じるので、本気で論評することは出来ない」辺りになるかと思う。

私が恐れ且つ嫌っていることは「何処まで漢字文化を敬遠する気なのか。英語の言葉を借用することで漢字本来の意味を表現できていると思うのか」なのだ。だが、それだけではなく、恐らく彼らは最早漢字文化について行けないので、格好を付ける為に、習い覚えさせられた(自発的に習い覚えたのではないと思う)英語の単語の意味だけを取りだして代替しているに過ぎないのではないのか。その意味を取り違えないで使われていれば未だ救いがあるが、そうではない場合が多いのが困る。

このままに推移すれば、私が危惧するところは「漢字文化を排除して全てハングルに置き換えてしまった韓国にも似たことになりはしないか」である。真似るべきことでは絶対にないと思う。

テレビでおかしなカタカナ語を濫用すると「耳から入る言葉の影響力は読むよりも強烈だ」という私の持論が現実となりつつあり、最早「催し物」という熟語は死語と化し、「挑戦」も「チャレンジ」に置き換えられた。ここには採り上げなかったが、松坂大輔が使い始めた「リベンジ」も「仕返し」を消し去ってしまう猛威を振るっている。「パワー」も困ったもので「身体能力に優れ、力があること」を全てこれで置き換えてしまった。Oxfordに始めに出て来るのは”the ability to control people or things”とあるし、次でも”political control of a country or an area”であるに拘わらず。

「シリアス」という表記も細かいことを言えば困ったもので、発音記号を見るまでもなく「シアリアス」と表記する方が原語に近いのだが、例によって例の如くにローマ字読み指揮に準拠してしていた。何処かに英和辞書すら持っていない通信社があったのだろうと疑っている。因みに、Oxfordを見ると、いきなり出てくるのは”bad or dangerous”で、次が”needing to be thought about carefully; not only for pleasure”と出てきて、間違った言葉を引いたかの感すらある。

兎に角、ここで声を大にしていいたいことは「単語帳的知識で英語の言葉を漢字の熟語の代わりに、格好付けて使うのを好い加減に止めろ」なのである。こんなことをしていれば、我が国の漢字文化を破壊するだけではなく、国語自体を訳の解らない、英語に訳しても通用しない言葉にしてしまいかねないと、老爺心から忠告するのだ。また、聞いている方も、このようなカタカナ語を聞いて解ったように気分になってはならない。言葉が誤用されていると認識して欲しいのだから。

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1 コメント

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Unknown (kazk)
2016-10-18 19:14:07
 レガシーという言葉は基本的にオリンピック憲章にあるから使ってるんですよね。つまり「オリンピック競技大会のよい遺産(レガシー)を、開催都市ならびに開催国に残すことを推進する」(第1章「オリンピック・ムーブメンとその活動」第2項「IOCの使命と役割」)とあるのですよ。
 だから、レガシーという文語を使ってるんだと思います。別に我が国の英語教育とは関係がないだろうと思います。まあ、ある自動車会社がレガシーという名前の車を出していますのでそのあたりで馴染みがあったのは事実でしょう。
まあ、どちらにしろ日本人の側には問題がないのだと小生は思っています。

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