言霊・言の端

言葉のマジックをどこまで行使できるか?そんな想いで言葉を綴っています。

飽くことなし

2013-07-31 19:17:44 | 言の葉

 

 

 

 




飽くことなし






遠い遠い彼方に・・・



存在するある記憶



本当に一瞬の出来事で

しかも突然の出来事で


そのときも

今でも

同じように

夢の中のような記憶



そんなことが起ころうとは 思いもしなかった

起こった後も 何が何だかわからなった


でもあとから胸がどきどきして しかたがなかった

あんなことで こんなに 

心を高揚させるとは思わなかった



このときの感覚は

ながい ながい ながい間

私の心の奥深くにあり

今でもそれは存在し 蘇ってくる

 


半年ぐらい前だったか


記憶が再現された夢をみた


私は飽くことを知らなかった

どこまでも強く


どこまでも深く


それを望み 欲し続けていた

 

 

2011年6月記 


 




 


見て見ぬふりをしていたものは・・・

2013-07-30 12:41:10 | 言の葉

 

 

 





見て見ぬふりをしていたものは・・・







望月よ


君はその名の通り

完全に満つることがあるのだろうか?

だたそのように見せかけているのではないのだろうか?


そんなことなど

遠い 遠い

あの日にわかっていたはず


それ故 惑わされるぐらいなら

目を塞いでいたのではないか!



姫 が 鬼 と化したのはなぜか?



私は再び



見てはならぬものをみたのではないか?



聞いてはならぬものを聞いたのではないか?




百鬼夜行よりも怖ろしいのは



満開の桜の森で山賊が背負っていた



美しい姫君ではなかったのか?!

 

 




 2011年6月記






 

 


花 勿忘草

2013-07-28 23:04:44 | 言の葉

 

 


花 勿忘草

 



君を慕う私の心を


君はどう思う?

君の広い胸の片隅に


ほんの僅かでいい


私の居場所を許してほしい

そこで私は小さな花になろう

そして君の瞳からいずる


涙を注いでおくれ

そして一度でいいから


太陽の光にも似た


ぬくもりを与えておくれ

 


 


1990年 記

 

 

 

 


”あの時の空”

2013-07-27 20:27:00 | 言の葉

 

 


”あの時の空”





あの時 空は

どうしょうもない孤独の

奈落の底の底で

慟哭していた私の前に現われた

 

空は 心配そうに

美しい顔をもたげているように・・・

 




ああ

私の心を受け入れるのは

何も語らなくても

何も飾らなくても

受け止めるのは

この しののめの空 だけなのだ と


その美しさが

心に

心の隅々に

染み 澄み 渡っていった




抱きしめられ

抱かれ

母の胎内で育まれるように

 



あの時の空を 心に 思い浮かべよう


今なら 今から なら

自分を 我を 本質という染み付いた色を

あの空の色で

染められるかもしれない



何かを

突き破れるかもしれない

 



そして

純粋な姿に

近づけるかもしれない

 





2011年5月記




言い訳

2013-07-26 20:54:54 | 言の葉

 



”言い訳”



今さら 言い訳 なんてしてみても、

時も、あなたとの距離も、元に戻るわけではないけれど・・・

 



私には、

”○○ であるとはどういうことであるか?”

なんてちっともわからなかったし、今でもわからない。

だって仕方ないでしょう?

技を極め 己の身を削って名を成し 糧とする程の 才も気力も体力も

私には 生まれつき備わってなかったんですもの。

そしてそれが、

私が恐れずにあなたに飛び込み

蹴っ飛ばし 切りつけてしまった理由でもあった。



物心ついたときから私は、

自分の体力をお金を費やすよう大切に大切に、費やしていたの。

そしてそれは 自分の力量(限界)を見据えた、

絶望と背中合わせの、自己限界を基礎としている、

○○とは正反対の道だったから。



でも・・・


私の好奇心は ○○ にあったのではなく、

あなた にあったとだけは言えるかもしれない。


だって、

○○ ということを理由に近づきたいと思わないけど、

あなた には近づきたいと思ったんですもの。

***************


なぜゆえに私は、○○ という世界を覗いたのか? 

たまたま目撃したのか? 見せられたのか?

今でも一体どれだったのか、私には判断がつかないのだけれど、


その世界を垣間見て、私は思った。


○○ は鎧を着ている。

鎧は、 

己の世界を守るものであり、己の世界を広げるもの、のようだったと。

そして、


鎧は己を守るけれど、すごく重くて、とても不自由そうな感じがした。

そして、排他的。

あなたの世界に一歩でも近づいて覗こうとすると、

シャッターが刀のようにおりて来た。

あなたの聖域 ○○ のその部分への侵入はタブー、


たとえ如何なる理由があろうとも。

○○の世界を知りたいのではなく、 

あなたの世界を知りたいと思って近づいても、

決して足を踏み入れてはいけない 領域だったのね。



でもそれは、 

あなたがそこまでして守るべき”何か”を含有している証だった。


何も持ってない私は 無防備 で 身の程知らず だったし、

たとえ私があなたが着ているような 重い鎧 を着られたとしても、

とても とても・・・渡り合えるはずもなかった。


だからこんな過ちもした、

あなた方のような人々には”尊重”を基として交わるべきだったのに、

そこに私は ”信頼”を置いてしまった・・・


私には推して量ることさえできなかったことだけど、

○○ は 信頼 なんて鼻から重きを置いていなかった。

バカ鈍感の私には ひどく疑い深いだけ な感じがしたけれど、 

今になってわかったわ・・・ そうではなくて、


ただ、

”汝 身の程をわきまえよ!” ということだったのだとね。

****************

○○ が出す結論は、

善悪は別として サダメ を突いていることもあった。

それにも私は驚愕させられ、心臓が止まりそうになった。


○○ は冷徹な瞳で、情を交えないで見定めるから、

サダメ にすぐに到達できるのかもしれない。

********************

麻痺(陶酔)に限りなく近づいた感覚の鋭敏さ、感性の覚醒・・・・

なんて言葉を連ねたけれど、

○○ の中に感じたものを表現する言葉を、私は見つけられない。


これは心身、精神に一撃を与えかねない種類のものであろう・・・

っと 我が身で知ったのみ。

事実、私はほんのちょっぴり覗いただけで、

天地がひっくり返って しまったもの。


○○ は 彼らの世界で、

これ(麻痺・陶酔に限りなく近づいた感覚の鋭敏さ、感性の覚醒)を学んでいったのだろうか?

これを実に優雅なまでに、楽しむことができる人もいるのだった。



こんなことを記してはいるけれど、

わたしは あなた を批判しているのではないのよ。

人に人を裁けるわけがないじゃない?!

自分自身でさえも、裁いてはいけないのだから。


批判してるんじゃなくって、 

これを我が身に置き換えて考えてみたら、

”ほんのちょっぴりで拒絶反応” が起きただけ。

アレルギー反応みたいなものかしら?

でもそれは、私の心身には耐え得るものではなかった、っという理由からでしかない。

そしてこれは、

この世に生れ落ちたときから背負っている ”私のサダメ”故のことだった。

***************

これを自分で書いてしまったら とんでもなく いけないこと

っとあなたが仰ること 重々承知しているけれど、

最後に”言い訳”させてもらうわね。

私には

”○○ であることがどういうことであるか”

ちっともわからなかった。


なぜなら、

”わかりたくない(蹴っ飛ばしたい)”と私は思っているから。


でも わかりたくない と思っている私に、

何としても 目をこじ開けてでも見させようとしたのは、 

サダメ だったんじゃないかしら。








しののめ 1990年記

2013-07-26 14:13:27 | 言の葉

 

 

 

 

しののめ

 



夜通し悩み続けた私の心は

傷つき果てた私の心は

右手の窓からのぞく

ようやく薄明かりに包まれようとする

美しい空に魅了された

空は生まれたばかりのように

まだ弱々しい日の光を青に変え

私の前に現れた

 

空よ

私は誰にも知られたくない赤裸々な私の心を

君にこそ委ねたいと思う

その穢れない青で

私の身も心も染めてくれないか

その広大な胸の中に

私を抱きしめてくれないか

でも  私が身をのりだし

君の胸に飛び込んでも

精一杯伸ばした私の腕は

君の長く垂れた着物の裾にすら  届くはずもなく

私の肉体は君とは逆の方向へ  堕ちていくだろう


それでも肉体を離れた

命をかけて君に想いを寄せた

私の心だけは

迎えいれてくれないか




1990年記





心を放つ  (眠れぬ夜に・・・)

2013-07-24 20:34:47 | 言の葉

 

 

心を放つ  (眠れぬ夜に・・・)




仰向けて寝転がって


渾身の力をこめて


全身を



硬直させる

硬直させる

硬直させる



そして


緩める

緩める

緩める


深く息をすって

ゆっくりゆっくり 

外へ出す


空を 海を 花を 雲を

風を 木々を 雪を 光を


一番好きな景色を思い浮かべ


その中に抱かれようとする




おーーーい おーーーい

私はここよ ここにいるよ

腕を差し伸べてよ 迎えにきてよ



ほら今ひとつになれる


もっと高く 

もっと深く 

もっと広く 

もっと大きく


自分が 極み へと導かれていくのがわからない?



己は己であって 己ではない



このとき 心は

何を望む?

何を願う?



自も 他も そんな感覚すらなくしてない?



ここまで昇ってしまえば 



貴方は私


私は貴方



もとをただせば 


みな同じ


みーーーーんな同じ


空も 海も 花も 雲も

風も 木々も 雪も 光も

そう 



月 すらも


私 自身

 

 

2011年5月記

 

 

 


”良いあんばい”

2013-07-24 20:34:47 | 言の葉

 

 



”良いあんばい”




前を良く見てないと危ない! って時 


敢えて

顔向きはそのままに


何が見えるわけでもない後方を意識して 

前方を眺める

 


すると



目の前に全景が広がってくるの


あら・・・

それがなんだか 私には


ちょうど良いじゃござんせんか!

 


 

 


”星”

2013-07-24 12:49:00 | 言の葉

 

 



悲嘆して 心の瞳を閉じないで

幾千 幾万もの星が笑いかけているのに

 

 

それが見えないのは・・・

空を 闇と雲で覆っているのは・・・

 

 

自分自身であるのだから

 

 

そして曇った夜空よりも暗いのは・・・

自ら瞼を閉じている自身なのだから

 

望みも希望も持たなくていい

 

 

先のことなど考えなくていい

 

 

悲観はそこから生まれるのだから

最初から期待などしないことだ

 

 

今この時にできることをするだけだ

 

望みや希望は持たなくても

 

 

後からついてくるものだから

 

 

瞳を開いてごらん 心の瞳を

 

自分自身の中にある

幾千の 幾万の 星が見えるか

 

 

星は見ようとおもわないと 見えない

 

でも見ようとすれば 

目を凝らしてみれば

 

遠い彼方にあっても 

光を放って

微かに

輝いているはず

 

 

心惹かれる色に輝いた

自分らしいと思う

美しい星を

 

貴方は幾つ

数えることができるだろうか

 

 

2011年4月記

 

 


願望

2013-07-23 08:12:56 | 言の葉

 

 

願望




 

空に

海に

なりたい

どこまでも高く広く

どこまでも深く続く

そして どこまでも澄み透る



青い空に

青い海に

なりたい


人 が見上げたとき

人 が視線をむけたとき


いつでもそこに広がっている

美しい景色のひとつに

なりたい



私の心を

受け止め 抱きしめてくれたように

私の心も

青い 蒼い 碧い色の

ひとつに還りたい

 

 

2011年5月記

 

 

 







彼瞳(かのひとみ)

2013-07-22 08:52:49 | 言の葉

 

 

彼瞳 かのひとみ

 


*****




射的


そのように私を射る瞳で見ないで

なぜそのように強い視線を私に向けるのか?

熱情 と 欲情 を

そして

軽蔑すらをも含み  さらけ出した視線を



上から下に突きつける鋭い視線は

私が必死に押し隠している 

邪な魂 に対するものなのか?



罪を罪とも思わぬ瞳で

私の心を幾度となく

突き刺しているのが わからないのか?



私はゆっくりと

あなたの視線を遮り 目を伏せる




***




真偽


私が最も愛する瞳で 私を責めないで

私の本質を知る人よ

私の偽りの姿をみて

私を咎める眼差しを向けないで

真意を偽る私もまた 私なのであるから



***






彼の人が持つ美しい黒目がちな瞳

日差しを受けてキラキラと光る

時におどけ 一箇所に留まることをしらない瞳

でも私をひきつけるのは

私の裡に深く潜む精神の糸に刃を入れようとする



彼の人の瞳から放たれる不思議な光の筋



 

***



同化


凍ったように動かないままうつむいている

悲しげな憂いに包まれた君の瞳をのぞく



こけた頬に手をさしのべ

その瞳に 唇に 愛を注ぎたい

が 私は何もできないでいる



一言の優しい言葉すらかけられない

せめて 君のそばにいて

君の憂いを 私の全身で感じていよう




 

1990年記

 

 


存在

2013-07-21 10:14:41 | 言の葉

 

 

 

存在

 


ある善良な年相応の悩みを胸に秘めた青年が尋ねた

 

”お前はどこに存在するのか?”

 

問われた者は答えた

 

”私は水のように

掬えばそのうちにあるし

少しでも隙間があれば滴れ落ちます”

 


 

1990年9月記

 

 

 

 


 


花は花

2013-07-20 12:55:31 | 言の葉

 

 

 

花は花

 

想う数だけ 花よ咲け

我が想いよ 花となれ


そう こんな花がよい


心の臓から滴れる

鮮血色した花びらの

姿も 形も おどろしい


葉は花を 花は葉を 想い

相見ることの決してない

曼珠沙華の花がよい


 

そして

 

清楚可憐な純白の

そよ吹く風にも

身を震わせ 小刻みに

音なき音 さえずり奏でる

鈴蘭の花

 

そして

 

望月の夜の夢枕

青い光が射し入るように

尽きることなく 蜜を噴く

とりかぶとの花がよい

 

 

求めてやまぬ

想いよ 花となれ

 

この手届かぬならば

花となり そして 散れ


 

湖面に映える白月へ

投じた 想い 花となれ

罪も 罰も 花となれ


人を 殺める毒を持つ

 

そんな花でも


花は花

 

 

2012年2月記


 


”この世の正体”

2013-07-17 19:42:50 | 言の葉

 

 

”この世の正体”

 

 

嘘の中の真

とか

真の中の嘘 

 

などという言葉があるが


この二つの間の相違が

私には感じられなくなった

 

 

あなたの言葉 と あなたの行為 も

誰かの言葉 と 誰かの行為 も

私自身の言葉 と 私自身の行為 も


真 であり また 偽り でもあるから

 

過去も 未来も 現在も

ある部分において 確かに 真実 であり

ある部分において 確かに 虚構 であるから

 

 


あなたがこの現実を真実である

っと

確信しているのと同じ程度に


この現実はまた 虚(こ)でしかないのだから

 

まさに この世 の正体とは

 

嘘の中の真


即ち


真の中の嘘