私の日常

毎日の生活で印象に残った出来事を記録しておきたい。

理想と現実

2011-10-07 07:57:27 | Weblog

October 8, 2011

ブログの更新が遅れてしまった。何をしていたというわけではないが、今日はこんなことを書いてみようという気持ちになるようなことがなかったともいえる。

10月5日(水)
点字の例会。急に寒波が来た日、11月中旬の寒さだと、朝から天気予報が再三報道していた。天気を含め外的なことにあまり左右されない性分なので、適当に寒くない格好をして出かける。こんな時気に入っているのは、無印良品で買った水玉のレインコートだ。安いものだけれど、車で移動していた頃には考えられなかった必需品だ。傘以外の雨具を必要とするような外出をしないで、人生の後半を過ごしてきて、70過ぎてからレインコートを身につけて東京まで出かけようとしている自分の姿が、なぜかいとおしい(笑ってください)。でも流行の様々なブーツをはいて颯爽とした身なりの若い人たちに交じって、文庫本を片手に持ち、つり革にぶら下がって電車に揺れているこの状況を、いつまで続けられるだろうかと思うのだ。2時間の会合が終わって最寄りの駅に着いたときには、雨はほんぶりで、本当にレインコートが役に立った。この英語点字の会では、11月から、鈴木長・伊藤和夫編『新・基本英文700選』(駿台文庫)の点訳を始めるという。本棚を探すと、「新」はついていないが、長年英語教室で使ってきた古いものが見つかった。内容は、会合の時に見本で回ってきたものとほとんど変わっていない。こんな古臭い文章を覚えて受験に供えるという相も変わらない日本の英語教育を嘆く気持ちが起こる。しかしそれはそれとして、この英語点訳の会が、中・高校生用の参考書を点訳しているのだから驚くことではないのだが、今までやってきたことが偶然どこかでつながっているようで、うれしい。

10月6日(木)
前日とは打って変わってさわやかな秋の一日、昼食をとるとすぐにリュックを背負い、ウォーキングに出かけた。この日は少し遠出をすることにした。3000歩ほど歩いて、園芸店で小さなシクラメンの鉢を買い、こう来たのだからこう回れば家の方向だと歩きだしたのが、どうも反対の方角だったらしい。入り組んだ住宅地を歩きまわっているうちに、少し恐くなってきた。出会った女性に駅への道を尋ね、やっと帰りついた。万歩計は1万歩近くなっていた。

10月7日(金)
いつもお庭の花を撮らせてもらっている友人が来訪、強引にお昼を一緒に食べていただく。独り暮らしは食事がなんとも味気ない。料理をするのは苦にならないが、さあ食べましょうといっても相手がいないのは淋しい。というわけで冷蔵庫を覗き、冷凍のたらこを使って「たらこスパゲッティー」を作った。思わず二人で「おいしい」と声が出るほどの味に仕上がった。パスタのゆで方など、友人に教えてもらったりして、食べるだけでなく、料理するのも一人よりは二人の方が楽しい。深まりゆく秋、こんないい日の家にいるのはつまらない。昼食後、買い物も兼ねて友人とウォーキングに出かけ、結局今日の収穫は、7000歩を超えていた。安心して知らない道を冒険できて、ウオーキングも一人よりは二人の方がが良い。付き合ってくださってありがとう。

日系列で日常を書いてきたが、今日のブログを少し書こう。以前ブログに書いたと記憶しているが、『オバマ演説集』を、点訳の練習に使っている。毎日1トラックはなかなか実現できなかったが、そろそろ終わりに近づいた。この本が出版された頃は、オバマ氏が大統領に選出された時で、たちまちベストセラーになった。私もすぐに購入し、CDを何度も聴いたり、英語教室の生徒に勧めたりした。あれから3年しか経っていないのだが、オバマ大統領を取り囲む環境はますます悪化してきている。来年の大統領選では再選を危ぶむ声さえ聞こえる。この演説集の中に次のような1節がある。

 シカゴ南部に文字の読めない子どもがいたとしたら、それは私にとって重大な問題なのです、たとえそれが私の子供でなくても。どこかに処方薬の代金を払えないお年寄りがいて、薬代を払うか家賃を払うかの選択をしなければならない状況にあるとしたら、それは私の人生を貧しくします、たとえそれが私の祖父や祖母でなくても。アラブ系アメリカ人の家族がいて、弁護士や法の適正手続きに守られることなしに検挙されているとしたら、それは私の市民的自由を脅かすものなのです。(『オバマ演説集』朝日出版社)

たぶんオバマ大統領は今でもこの演説を行った時と同じ考えのもとに政治を貫こうと思ってはいるだろうが、現実はそれをさせてくれない、これはある一人の人物の理想であって、現実はもっと別な方向に進んで行っている。ウォール街をデモする人たちの目指すものは「格差社会を無くせ」ということで、その点ではオバマ大統領の考えそのものなのだから。超スピードで過ぎていく世の中の流れを追いかけるのは大変ですね。

画像は、毎年登場している「シクラメン」。色はいろいろあるが、いつもこの色を選んでしまう。

 


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