◎88の3『自然人間の歴史・世界篇』19世紀末ロシアの農村の状況

2017-09-23 09:41:41 | Weblog
◎88の3『自然人間の歴史・世界篇』19世紀末ロシアの農村の状況

 まずは、農民に対するレーニンの訴え『貧農に訴える』の中の、19世紀末のロシアの農村社会を述べたところに、こんな説明がある。
 「地主から始めよう。地主の力は、何よりもまず、彼らの私有になっている土地の大きさで判断できる。ヨーロッパ部ロシアの土地の総面積、つまり、農地の分与地と地主の所有地の全体は、約2億4000万デシャチーナ(1デシャチーナ=約1.1ヘクタール)であった。このうち、農民の手に、つまり、1000万戸以上の農家の手に、1億3100万デシャチーナの分与地がある。これに対して地主の手に、1億900万デシャチーナの土地がある。こうして、平均しても、農民のほうは一戸あたり13デシャチーナとなる。だが、すぐわかるように、土地は配分の不平等は、まだそれどころの話ではない。
 地主がもっている1億900万デシャチーナのうち、700万デシャチーナは皇族の所有地である。つまり、ツァーリ一族の私有財産だ。ツァーリとその一族は、ロシア第一の地主、最大の地主なのだ。このたった一つの家族が、50万戸の農家よりも多くの土地をもっている。さらに、協会と修道院が、約600万デシャチーナの土地をもっている。我が国の坊主たちは、農民には無欲と節倹を説教しながら、自分では法にそむいてまで莫大な土地をかき集めたものだ。
 つぎに、約200万デシャチーナが市や町の所有地、また、それと同面積の土地がいろいろ商工業の会社の所有地となっている。残りの9200万デシャチーナが(正確な数字は9160万5845デシャチーナだが、かんたんにするため概数を使う)、50万たらず(48万1358)の個人地主の所有地である。この50万の半分はまったくの小地主であり、いずれも10デシャチーナ以下の所有地全部をまとめても、100万デシャチーナにはならない。ところが、1万6000の大地主は、それぞれ1000デシャチーナ以上の土地をもっており、全部では6500万デシャチーナをもっている。どんなに広大な土地が巨大地主の手に集められているかは、1000にもたりない者(924)がそれぞれ1万デシャチーナ以上をもち、全部で2700万デシャチーナをもっているということからも、明らかだ。1000の巨大地主が、農家200万戸分のと同じだけの土地をもっているのだ。
 わずか数千の金持ちがこんなに広大な土地をもってるかぎり、何千万という人民が貧乏し、飢えなければならず、また、いつでも貧乏し、飢えるだろうということははっきりしている。」(レーニン著・江口朴郎責任編集「貧農に訴えるー社会民主主義者は何を志しているかを農民に説明する」、1966、中央公論社、71~72ページ、原版は1903年に刊行されている。)

(続く)

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