『美作の野は晴れて』&『137億年の日本史』&『岡山(美作・備前・備中)の今昔』

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◎新(1の1の2)『137億年の日本史』月と地球

2016-10-18 22:16:23 | Weblog
◎新(1の1の2)『137億年の日本史ー美作・備前・備中の今昔』月と地球

 月は、いつ頃誕生し、そして地球に寄り添うようになったのだろうか。その月は、現在、地球の周りを楕円軌道を描いて回っている。自転の速さは変わらないものの、公転の方は、地球と月との距離が時々刻々変化していることから、早くなったり、遅くなったりしている。この現象は「秤動」と呼ばれる。
 この月の誕生を巡っては、1975年にウィリアム・ハートマンとドナルド・デービスが新説を唱えた。これは、「ジャイアント・インパクト説(巨大衝突説)」と呼ばれる。この説によると、約45億年前、太陽系の中には多くの原始惑星(現在は地球など7つ)が回っていた。その中に「テイア」(仮の名)と呼ばれる、今の加勢くらいの大きさの惑星があった。テイアは、原始地球の半分ほどの大きさで、その軌道は地球の軌道と交わっていた。地球とテイアは時速何千キロものスピードで斜めに衝突した。テイアは完全に崩壊し、地球も一部を失った。原始の地球にとっては、全面衝突でなかったことが幸いした。
 テイアとの衝突によって地球から表面の一部が剥がれたのだが、その時宇宙に飛び散った岩石は、互いの引力で引き合う。やがて出来た「月の種」を中心に一つに集まっていき、地球を回る衛星となった。月は地球の岩石の残骸からつくられたとするこの説は、発表された当初は「そんな馬鹿な」といって人々は信じなかった。
 ところが、1969年(昭和44年)、アポロ11号宇宙船が持ち帰った月の岩石に高温に熱せられた痕跡が認められると、その説に鞍替えする学者が増え、今ではこれが月誕生の通説(有力)となっている。とはいえ、1972年に月に着陸したアポロ17号が、その着陸点「タウルス・リットロウ」(Taurus-Littrow) 渓谷で月の土壌を採取し、地球に持ち帰っていた。その試料の解析が進み、「粒が急激に冷やされると、ガラスとなります。そのようにしてできた火山ガラスの中に水が含まれている」」(○(なみ)木則行氏の「スーパームーン、月の不思議」NHK教育テレビ、2016年11月11日放映の「視点・論点」より)ということになった。こうして月の中に微量の水が含まれていることが判明すると、今度は、このジャイアント・インパクト説(巨大衝突説)に「重大な」疑問を抱く向きも出て来ているとされる。これによると、月の誕生はまたもや謎の中に包まれようとしているのかもしれない。
 ところで現在、月は地球の周りを公転しているが、その距離は時々刻々変化している。原始の月は、地球の今よりずっと近くにあったとされる。ならば、その頃の地球から空を見上げたとしたら、空の大半を占める巨大な月が見えたことだろう。かつて、地球ができたての頃は6時間くらいで自転していたので、1日は6時間くらいであった。それが、月ができたので、その引力が地球の自転にブレーキをかける役割を果たすようになる。その月は、地球の大きさの約4分の1、約80分の1の重さ(地球の重力を反映した力)である。このため、地球の自転速度は徐々に遅くなり、その周期は今の24時間になった。そこで専門家により、今「もし地球と月を合体させると仮定すると、地球の一日は4.1時間で回転することになります」(○(なみ)木則行氏の「スーパームーン、月の不思議」NHK教育テレビ、2016年11月11日放映の「視点・論点」より)との説明にも頷けるのである。
 さらに月の引力は、地球の潮の干満をもたらし、地球の生命の源となる豊富な海を創り出した。地球上に生命が誕生したのは、月という衛星が生まれたおかげなのだという説も、多くの専門家から指摘されているところだ。ここでも、私たちが当たり前のように過ごしている時間と空間の枠組みは、はじめからその状態に備わってたわけではないことがわかってきている。その後、月と地球の距離が現在のものになったとはいえ、潮の満ち引き(潮汐)は、もちろん月の引力によって海面が引っ張られてのことであるし、私たちこの地球上で生きる者の生活のありようは、月の存在と深い関わりを持っている。ひとたびできてからの月は、地球の子供というより、兄弟というにふさわしい処もあるのだ。
 月は、地球からは同じ面しか見ることは出来ないの月では神秘的なところも残している月であるが、私たちの地球がこの先も存続していくためには、なくてはならない存在だとされている(以上は、「地球ドラマチック、月と衛星の神秘」2014年9月14日、NHKのEテレで放映、左巻健男編著「面白くて眠れなくなる地学」PHP研究所などからまとめさせていただいた)。

(続く)

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