田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

ユニバーサル社会を可能にする道具たち

2017-11-09 21:13:28 | 大学公開講座
 講師は「ユニバーサル社会」という言葉は使わなかったが、「誰もが暮らしやすい」、「誰もが参加できる」社会のために、高齢者や障がい者が道具を使うことによって、不便さを解消し、積極的に外へ出る契機となる道具たちをいろいろと紹介してもらった。 

 11月7日(火)午前、札幌大学公開講座「地域創生入門」の第7回講座が開催された。
 第7回講座は、前回に引き続き理学療法士の岡田しげひこ氏「道具で生活を快適に」~道新コラム「しげひこのコレは助かる」筆者による実演指導~ と題して講義された。

               
               ※ 今回使用した写真はすべて岡田しげひこ氏のHPの写真を使用させていただいた。岡田氏です。

 岡田氏は、毎日生活をするということは、食事・排泄・入浴・外出などを普段の生活が当たり前に、継続的に生活できることであるが、毎日を“快適”に生活するためには、安楽な睡眠、楽しい食事、規則正しい快便、清潔な身辺環境の維持ができることによって自立した生活が可能で、高いQOLを維持できるとした。
 そのような“快適”な生活を、身体が不自由になった高齢者や障がい者も得ることができるためのさまざまな道具を紹介するのが本講座の目的だった。

               
               ※ 身体が片側マヒしてしまった方の疑似体験セット「まなび体」です。私はこれを装着させられました。

 とその前に、「高齢者や障がい者がいかに不便な生活を強いられているか体験してもらいたい」と、被験者を募った。体験は身体の片側に麻痺が残った状態を体験してもらうという。誰の手も挙がらない。すると、なぁ~んと講師は私を指名するではないか!まったく望むところではなかったが、ここは場の雰囲気を壊してはまずいと考え、素直に従うことにした。
 片側の身体を麻痺した状態にするために、疑似体験セット「まなび体」という道具を装着された。それを装着すると、写真のような状態になる。この状態で立ったり、座ったり、あるいは歩いたり、階段を上り下りしたり…。それはそれは不便である。私はいくつかの体験をすることですっかり疲れ果ててしまった。
 体験したのは一つの障害の状態であるが、障害を持った状態を疑似体験できたことは貴重な体験となった。

                    
               ※ 疑似体験セット「まなび体」を装着すると図のようになり、身体を動かすのが大変でした。

 その後、岡田氏は自ら執筆する道新コラム「しげひこのコレは助かる」で紹介した介護用品の紹介に移った。岡田氏は平成23年10月から27年9月までの間に272の用品(グッズ)を紹介したそうだ。すると読者が興味を抱いたグッズには問い合わせが来るらしい。そのランキングの上位に入ったものを紹介してくれた。

                               
                 ※ 介護グッズの中でも最も問い合わせが多かったという「エアロフィットサクサ」です。
             
 第1位となったのは、岡田氏いわく「切れ味が長持ちするハサミ」だそうだ。問い合わせの数は1,390件にも上ったそうだ。ヒットの理由としては手ごろな価格(756円)で、これまで切りにくかったものでもスパッと切れる切れ味と、その切れ味が15倍も長持ちすることが要因では、とのことだった。ちなみにその商品名は「エアロフィットサクサ」という商品だという。
 第2位は、爪を切らず整えることができる「ツメヤスリ ラウンドタイプ」(816円)、第3位が、マネをしてオシャベリ、上下に動く癒しのぬいぐるみ「天使のこぐま」(2, 100円)、
第4位が、発電機機能付コードレス耳もとスピーカー「みみもとくんSR」(10,080円)、第5位が、3面同時ブラッシングを実現した介護者用歯ブラシ「スーパーブラシ レギュラー」(648円)、などが上位に入ったということだ。(いずれも商品名で紹介した)

                 
                 ※ 問い合わせ第5位だっという「スーパーブラシ レギュラー」です。
                 
 統計は先述したとおり、平成27年9月までのもので、コラムは現在も続いている。ということは紹介されるグッズもますます増えているということになる。
 ちなみに、最新11月7日の道新コラム欄では、肩や首を易しく温める「やわらか湯たんぽ」(4968円)が紹介されている。

               
               ※ 先日の道新で紹介された「やわらか湯たんぽ」です。

 私にとって、今はまだ必要のない品々だが、いずれお世話になるかもしれない品ばかりである。高齢となり、身体の自由が利かなくなってからもQOLを下げることなく生きていける品々の存在を知ることができたことは有益だった。



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