「旅をする木」
星野道夫 著
という本を読みました.星野氏は1952年に生まれ,大学を卒業後アラスカに住み,写真家として活動をされました.1996年にクマに襲われる事故で亡くなりました.それを知っていて読んだので次の部分が印象的でした.
「アラスカの自然を旅していると,たとえ出合わなくても,いつもどこかにクマの存在を意識する.今の世の中でそれは何と贅沢なことなのだろう.クマの存在が,人間が忘れている生物としての緊張感を呼び起こしてくれるからだ.もしこの土地からクマが消え,野営の夜,何も恐れずに眠ることができたなら,それは何とつまらぬ自然だろう.」
厳しさを含めた本来の自然の中にいたかった人だったんですね.今までは暑いところで人ごみの中をウロウロすることばかりに興味がありました.もうしばらくしたら自然にも興味がもてる気がします.