暁庵の茶事クロスロード

新たなご縁、主客の織り成すドラマ、茶事の持つ無限の可能性に魅了されて茶事を楽しんでいます

主菓子と干菓子

2009年06月30日 | 横浜開港150周年を祝う茶事


「主菓子と干菓子は西洋風でどうかしら?」
開港150周年の茶事には横浜らしい菓子をお出ししたい
と思いました。
注文をつけるだけの私に横山さん曰く。
「一生懸命、無い知恵を絞ってみますね(・・・ありがとう!)」

主菓子の銘は「黎明(れいめい)」。
栗入りの暖かいパンプディングにラム酒で香りを付けた
カスタードソースかけ。
温かいうちに召し上がっていただきます。

干菓子は「掛け橋」と「夢路」。
「掛け橋」はジンジャー入りビスケット。
どこか懐かしく、小気味よい味です。
お客さまから「とても美味しいので商品化したらどうかしら?」
と有難いご提案までいただきました。

「夢路」はアーモンド入りメレンゲ。
夢路をたどるような、上品な甘みにアーモンドが
アクセントになっています。
初回のメレンゲは和三盆を使ったため、湿気を吸って
べたつきましたが、二回目は見事に改良されていました。
良き相棒に恵まれて感謝しています。

写真は主菓子の「黎明」です。
どれもとても美味しくお薦めです。

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横浜開港150周年を祝う茶事献立

2009年06月29日 | 横浜開港150周年を祝う茶事
「横浜開港150周年を祝う茶事」の献立を紹介します。
仕入れによって毎回茶事献立が少し違いますが・・・。
                        
 
                
汁     赤合わせ味噌  
         ひじき入り つと豆腐
向付    牛舌のゼリー寄せ
煮物碗   帆立しんじょう
         隠元 人参  じゅんさい  青柚子

焼物    鯛
炊き合せ  海老の丸  冬瓜  空豆
和え物   ホワイトアスパラガス
箸洗    松の実
八寸    もろこしと大葉のかきあげ
       蒸し鶏
香物    三種
                    

向付の「牛舌のゼリー寄せ」、焼物の「鯛」、和え物の「ホワイトアスパラガス」、
八寸の「蒸し鶏」は、開港当時の船上料理を横山さんがアレンジしたものです。

写真は和え物の「ホワイトアスパラガス」。
文献に因み缶詰を使用しています。
よ〜く冷やしたものを召し上がっていただきました。

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立礼の茶事・・・濃茶は船室で

2009年06月27日 | 横浜開港150周年を祝う茶事
ぎぼうし、洋種山ごぼう、突抜き忍冬を
ひさご籠に活けました。

午後になって風が強くなってきましたので
後座はデッキから船室へ移っていただきました。

点茶盤に織部の燭台を置き(船室は暗いので・・)、
蝋燭の揺らめきの中一心に濃茶を練ります。

濃茶は「涼翆の雫」。
翆晶庵のオリジナルで、静岡産の無農薬の茶です。
「大変おいしゅうございます」
のお言葉に心がほぐれます。

湯相火相がよろしいので後炭を略し
薄茶をさしあげました。
「薄茶は?」
「・・・・・・・」
茶銘がでてきません。すると
「下船まで時間がありますから、ごゆっくりどうぞ」
とユーモラスなお正客さま。

しばらくして、やっと思い出しました。
「翆晶庵の詰で、彩晶の輝きでございます」
下船前に思い出せて良かったです。
最近ぽっと忘れる事が多くなりました・・・。

茶事修行中ですが、つくづく茶事は生き物で
なかなか筋書き通りには参りません。
そこが茶事の面白いところと、最近やっと
思うようになりました。

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立礼の茶事・・・懐石はデッキで

2009年06月26日 | 横浜開港150周年を祝う茶事
亭主として始めての立礼の茶事です。
ご挨拶のあと、お客さまに黒船ボーハタン号へ
乗船していただきました。

デッキに設えたテーブル席に見立てて、
喫架に懐石をお出ししました。
最初の一献はマティウスのスパークリング・ロゼです。
ボーハタン号の楽隊に登場願って、フォスターの名曲を
BGMにしながらワインと懐石を味わっていただきました。

煮物碗、焼物、炊き合わせ、和え物・・・
どれも美味しく、賞味していただきたいものばかりです。

懐石の運びはいつもより楽ですが、長盆を置くところがなく、
半東さんの助けが随所に必要でした。
点前中も、香合、茶碗など拝見の取次ぎに半東さんが大活躍。

初炭を終え、主菓子を味わっていただきながら
横山さんから「船上料理を取り入れた懐石」について
食材や調理の秘伝(?)をお話してもらいました。

正座も大変ですが、狭い円椅に長時間座っているお客さまも
腰や尻が痛くなったのではないでしょうか?
中立の時、腰掛待合で正座していたお客さまもいらしたとか。
背もたれのある円椅を・・・と思ったりします。
新しい円椅、お家元ぜひ御一考をお願いいたします。

お茶の先輩には
「膝を悪くして正座は無理なので、伺いたいけれど
 茶事へいけません・・・」
という方々が多いのですが、今回はお出ましいただけました。
その方々のためにも立礼の茶事をもっと取り入れたいと
思っています。

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黒船ボーハタン号の船上料理

2009年06月25日 | 横浜開港150周年を祝う茶事
「横浜開港150周年を祝う茶事」の懐石は、
黒船ボーハタン号の船上料理に因み、
翆晶庵・横山和子さんが腕をふるっています。

1854年(嘉永7年)2月13日にアメリカのペリー提督
率いる艦隊が二度目の来航をし、横浜・金沢沖に停泊しました。

3月27日、ペリー提督は林大学頭をはじめとする幕府のお役人
約70名をボーハタン号に招いておもてなしをしています。
お役人たちは孫の手をフォークに、十手をナイフに見立て、
洋食マナーを勉強して臨んだそうです。         

W.ハイネによる「合衆国蒸気艦ポーハタン号での正餐」
(横浜黒船館蔵)の絵に宴会の様子を垣間見ることができます。

さて、どんな料理がだされたのでしょうか? 

         

テーブルの中央に肉類、魚類、パン、パイ、そしてスープ。
水兵の運んでいる料理は肉、魚、鶏、七面鳥、野菜など、
そして最後にハム、デザート。
ワイン、シャンペン、パンチなどの洋酒も。

食材は、貯蔵されていたハム、肉類、塩漬けされた魚、
缶詰めの野菜、果物です。
生の肉は船内で飼育されていた牛、豚、山羊、鶏、
七面鳥でまかなわれました。
果物は寄港していた琉球や上海で船積みしたものです。

ペリー提督は開港の条約をスムーズに締結するために、
幕府役人のおもてなしに力を入れました。
フランスで修行したシェフを同行し、日本人が好むという
鯛料理を用意させています。
幕府のお役人たちには牛肉や牛タンが大変好評だったようです。

懐石の向付は「牛タンのゼリー寄せ」(写真)です。

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