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【cinema】『ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン』

2017-03-20 18:14:52 | cinema☆

2017.3.17 『ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン』@TOHOシネマズ日劇

 

2014年9月、ウエストエンドのプリンス・エドワード劇場で上演された「ミス・サイゴン」の25周年記念公演。そのライブ録画を収めたDVD版の上映ということなのかな? イギリスではかなり前に発売になっていたよね? 何故このタイミングで日本で公開なんだろう?(o゚ェ゚o) 日本版が発売されるのかな? 最近ホントにTwitterとか見れてないので、情報が全然入らない たまたま3月10日にTOHOシネマズのアプリ見てて公開を知った。だけど終映が遅くて断念。そしたら3月17日には18:15~21:35になってた! これは行くしか!ってことで行ってきた~

 

 

本来ならばちゃんと記事を書きたいところだけど、昨年東宝版を見てキッチリ感想書いたので(記事はコチラ)、作品としての感想は割愛ってことで、感想tweetを埋め込んで、それに補足するような形にしようかと思う。イヤ、映画の感想記事書きかけ1本と、未着手1本あって、さらに21日に試写会で『ムーンライト』見る予定なので、長文感想は無理💦 まぁ、どうでもいいとは思うけれど、一応断り書きとして書いておく

 

 

 

前述したとおり全く予備知識なく見たので、『オペラ座の怪人25周年記念公演 in ロンドン』のようにライブ録画をそのままの状態で上映するのかと思っていたら、どうやらこれはDVD版の上映なのかな? パフォーマンス自体は2014年9月に上演された公演のようで、最初に客席の映像から始まるけど、離れた場所で演じている2人が画面上に同時に映ったりするので、編集されているということなのでしょう。映像が編集されているならば、音声も編集されていると思われる。そういう意味ではライブ感はある程度損なわれてしまっているかもしれない。でも、アップ多用されていて、劇場で見ていたらオペラグラスを使っても見えないような役者たちの表情が見えたりするのは貴重だし、やっぱりリアルだった。字幕は岩谷時子さんの東宝版歌詞となっている。

 

とにかくオープニングの「火がついたサイゴン」からスゴイ! 女の子たちの踊りのキレがスゴイし、GIたちもよりアグレッシブというか、より直接的と言うか、えげつないというか上手く言えないな よりストレートでエモーショナル。だけどやり過ぎている感じはしない。とにかく全員上手くて、どんな小さな役でもアラ~💦ってなっちゃう人がいない。

 

一番感じたことはtweetにもあるとおり、この作品については白人が白人役を演じることは重要だなと思った。ジョン役は黒人のヒュー・メイナードが演じているので当てはまらないけど、要するに非アジア人の役を非アジア人が演じて、アジア人役をアジア人が演じることが重要ってこと。東宝版もみな上手いし好きなのだけど、日本人がGIやエレンも演じているので、この作品のテーマの1つである人種問題がボヤけてしまう。もちろんちゃんと伝わっているのだけど、より明確に感じられた。それは自分がアジア人女性として欧米人を見ているフィルターがあるからかもしれない。白人たちはこういう風にアジア人を見ているのねっていう感じが、「火がついたサイゴン」からビシビシ伝わって来る感じ。

 

tweetでは字数の問題でクリスのダメさって書いちゃってるけど、ダメさというか弱さというか。この部分については東宝版の感想にも書いたのだけど、クリスがバンコクのホテルでエレンに語る"アメリカ人ならやれるはずだった"という一言に尽きるのかなと。アメリカ人ならやれるはずで、やれなきゃならなかったのかなと。クリスは国のために戦っているはずだったのに、反戦運動などで英雄どころか白い目で見られてしまい、逃げるように戦場に戻って来た。でも、そこでも自分を見いだせないでいた。そこに現れたキムに光を見てしまった。その根底にはやっぱり女性蔑視やアジア人蔑視があるのでしょう。もちろん本人は全く意識していないと思うし、自分より弱い存在を守りたいと考えたことを、女性蔑視でアジア人蔑視だと言ってしまうのは酷かもしれない。でも、要するにそういうことが、白人のアリスター・ブラマーが演じることでよりリアルに感じられたということ。そして下のtweetにも書いたのだけど、アリスター上手いのでクリスがダメダメな人にはなっていない。まぁ、ダメだけど

 

 

キムのエバ・ノブルザダが可憐でキムにピッタリ。以前、初演時のメイキング映像的なものをYouTubeで見たけど、キム役には歌や演技の上手さはもちろん、可憐な容姿も必要だと製作者たちが語っていた。なぜなら、クリスが一目で恋に落ちるのだからと。たしかにそうだと思う。ドリームランドに来たのは17歳で、エンジニアが言う通り生娘だったのでしょう。掃き溜めに鶴というか、身に着けているアオザイのように真っ白。その真っ白な感じがエバにもあったと思う。東宝版の感想にも書いたけれど、キムが生きるためにトゥイと一緒に行けるような人ならばあんなことにはならなかったわけで、自分の思いを貫く意志の強さもなくてはいけない。そしてそれが意固地な感じになってもいけない。その辺りを上手く表現していたと思う。声が美しく可憐なのに力強く、でも歌い上げてもやり過ぎな感じがしない。全編通じてとても良かったと思う。キム最大の見せ場「命をあげよう」がとても心に響いた。

 

 

主演3人以外にとても良かったのがトゥイのホン・グァンホとジジのレイシェル・アン・ゴー。レイシェル・アン・ゴーは見せ場である「我が心の夢」がとっても良かった。とっても喉が強い。ドリームランドで働く女性たちの心の叫びを力強く歌っていて、その中に悲しさを感じさせた。下のtweetに書いているけど、ボブのウイッグをつけているので、DESIREの時の中森明菜様に見えてしまって

 

そしてトゥイのホン・グァンホ。ベトナム人の役だけど、そもそも今作は「蝶々夫人」がベースだから、キムにしてもトゥイにしても日本人的な部分が入っているかなと思う。まぁ「蝶々夫人」にしても今作にしても白人から見たアジア人なので、その解釈も実際とは違っていると思うけど。で、その役を韓国人のホン・グァンホが演じている。どのくらいご本人の解釈というか視点が入っているのかは分からないけど、とにかく今回一番泣いたのは、「クークープリンセス」から「トゥイの死」まで。東宝版の記事にも書いたけど、ちょっと狂気を感じさせるトゥイが好きなので、そういう意味ではホン・グァンホのトゥイは違うかも。もっと純粋な感じ。最初に上手いと思ったのはタムを見た時の表情とリアクション。ただ驚愕というのではなくて、絶望が感じられた。キムを取り戻したいと思っても、彼女の子供を受け入れることはきっとトゥイには出来ないと思う。ベトコンとして戦っていた相手の息子だし、彼にとっては美しい婚約者の穢れだと思うので。そういうことが全部納得できる表情。そして、その後の目を覆うような仕草もリアル。そして、次に好きだったのがタムを殺そうとしているところ。タムの小さな頭を掴み、ナイフを振り上げているのだけど、自分にはできないというように目をつぶり泣いている。そうだよね。敵を殺してきたと思うけれど、何の罪もない子供を殺すことは心が痛むでしょう。この演技はホントに素晴らしい

 

そして、今作の主役エンジニアのジョン・ジョン・ブリオネスが素晴らしい! 今まで見たエンジニアは2人。市村正親と筧利夫。2人とも素晴らしかったし、それぞれ個性があった。役者の数だけエンジニア像があると思う。自分は東宝版しか見たことがなく、今作が初めて海外版の「ミス・サイゴン」だった。なので、非アジア人が非アジア人の役を演じ、アジア人の役をアジア人が演じているバージョンは初見。前述したとおり今作ではそこが重要だと思ってて、その意味でこのエンジニアがとってもアジア人のしたたかさを体現してた気がした。あくまで個人的な意見だけど、前述したとおりキムとトゥイには日本人的な部分があるように感じていて、東南アジア的なイメージではなかった。まぁ、ザックリとした東南アジア観ではあるのだけど、エンジニアには東南アジア的なしたたかさを感じた。したたかだけど、どこか切なさや哀しさを感じる。インド系でも中東系でもないアジア人のしたたかさ。でも、いわゆる東南アジアのちゃっかりだけではなく、後半で語られる彼の生い立ちからくる哀しさ。ここから抜け出したいという思い。それらが全て詰まった「アメリカン・ドリーム」が素晴らしい

 

うーん。楽曲は文句なく美しいし、本物のヘリコプター🚁も登場するなどエンターテインメント性もある。この作品自体は好きだと思う。悲劇で終わるラストも、今作の終わりとしてはアリだと思う。でも、やっぱり納得はできないし、いろいろ乱暴な気がする。バンコクでクリスとキムがすれ違う部分も雑な気がするし、クリスとエレンがタムのことについて急にバンコクで結論を出すのも雑。そして、話し合いすらせずに自ら命を絶ってしまうキムの行動は乱暴過ぎる。どんな結論になろうとも、命を絶ってしまってはダメだと思う。タムのためにもキムは生きていて欲しかった。それが親の責任だと思う。自分は親になったことがないから、自分の命をあげようと思う気持ちが本当には理解できていないと思う。自分の命を犠牲にして子供を救う場面もあると思う。でも、タムにとってのその場面はここじゃないと思う。 でも、重複するけどミュージカル作品としての終わり方の1つとしてアリだとは思うし、今作の終わりはこれでいいのかなとも思う。問題提起として。あと、東宝版ではタムを引き寄せるだけだったエレンが、25周年版では抱き上げていて、それがとっても救いになった。そのタムの姿により泣けた。クリスとエレンがタムを養子に迎えてくれるかは分からないけど、2人の姿には希望が持てた。

 

 

 

2個目のtweetにもあるとおり、感動してたのに余韻もなく"スペシャルフィナーレまで10分"の表示。周りでも笑いが起きていたけど、一気に涙が引っ込んでしまった😵 長尺なのでトイレ休憩なのでしょうし、ありがたいことではあるのだけど

 

さて、スペシャルフィナーレはオリジナルキムのレア・サロンガ登場で始まる。「This Is The Hour」をアカペラで歌い、キャストたちが登場。盛り上がる。レア・サロンガとレイシェル・アン・ゴーの「我が心の夢」の歌唱対決みたいな感じもよかったし、オリジナルクリスのサイモン・ボウマン、25周年キム&クリスと共演した「世界が終わる夜のように」もとっても良かった。


でも、全てを持って行ったのはオリジナルエンジニアのジョナサン・プライス! シクロに乗って登場。広げていた新聞をどけるとジョナサン・プライスという演出に観客のボルテージも上がる。途中からジョン・ジョン・ブリオネスも登場したけど、ほぼ1人で「アメリカン・ドリーム」を歌う。"ハゲも毛がボーボー"の部分では、それはウソと自身の薄めの頭髪をネタにして笑わせる。激しい動きはしないし、動きにキレはないけれど、69歳軽いステップはこなす。歌唱も良かった! さすがだなと思った。"ポンとシャンパン"の部分では、事前に配られたと思われるシャンパングラスを掲げる観客たち。粋な演出。

 

「アメリカン・ドリーム」のラストでキャデラックに乗ってアラン・ブーブリル、クロード=ミッシェル・シェーンベルクの作詞&作曲コンビと、プロデューサーのキャメロン・マッキントッシュが登場! サー・キャメロンあいかわらずうれしそうだった しかし、ホントにサー・キャメロンの敏腕ぶりはスゴイわ! それぞれからコメントがありつつ、サー・キャメロンがしめくくり、最後は皆さんが歌う番ですとのお言葉で、Happy Birthdayの大合唱。素敵✨ このスペシャルフィナーレは良かった。

 

上映期間がいつまでなのか分からないのだけど、とりあえずスケジュールの出ている3月23日までは、TOHOシネマズ日劇で上映されているらしい。3時間超と長いけど18:15~21:35なので翌日に響かないと思われる。迷っている方は是非見て欲しい! Happyな気分になれる作品ではないので、オススメしにくい部分もあるのだけど、とにかくキャストたちの歌と演技が素晴らしいので、これは見て損はないと思う!

 

『ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン』Official site

 

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