晴れ時々曇り 希に雨

日々の事、気ままに綴っています

蜂蜜と遠雷/恩田陸

2018-04-22 14:18:35 | 
3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年・風間塵15歳。かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇しCDデビューもしながら13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンでコンクール年齢制限ギリギリの高島明石28歳。完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ=アナトール19歳。彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?

直木賞受賞作で図書館の予約数も多く、面白いのかなと思って予約しました
最初の取っ掛かりは読みにくかったのですが、段々と面白くなって来て分厚い本なのに案外サクッと読めましたね


内容はピアノコンクールの話で群像劇なんでしょうか?
漫画かライトノベルっぽいですね
登場人物も純粋すぎると言うか皆良い人過ぎて現実の人間っぽく無かった

特に風間塵って塵という名前からして?って感じだし、ピアノも持たないのにコンクールに出て来れるのかな?
天才と言えども練習や勉強とかしないと駄目でしょう
それに審査員が何故彼に反発を覚えるのかもよくわからなかった
新しいタイプの天才は受け入れられるのに時間が掛かるって事なのか?
それなら観衆にも始めは拒否されそうなんだけどね

音楽の説明もほとんど端折ってしまったので記憶に残りませんでした

軽い内容だし悪い人も出て来ないので暇つぶしに読むには良いけど、無理に読まなくてもいいかな?
漫画ですが、のだめカンタービレの方が面白いと思います



マスカレード・ナイト/東野 圭吾

2018-03-02 14:34:00 | 
マスカレードシリーズ第3段
新田刑事とホテルのコンシェルジュに昇格した山岸さんがまたまた登場します


マンションで殺された女性の犯人がホテルの大晦日のカウントダウンパーティーに現れると言う
密告があり、またしてもホテルへの潜入捜査になります


仮面舞踏会とかいかにも映像になりそうなシチュエーションだし、怪しげな人間が次々現れたり
コンシェルジュに無理難題を吹っかけたり、ホテルの人間も大変ですね
本当にホテル側があそこまでするのかは疑問ですけどね


最後まで犯人は分からなかったし伏線の回収も見事ですが、あの密告だけでここまで警察が動くかな?
殺害予告ではなく殺人事件の犯人が現れると言ってるだけだしね

あまり堅苦しい事は考えないで推理小説としては楽しめたましたよ。面白かったです


余談ですがマスカレード・ホテルは木村拓哉さんで映画化が決まってるらしいけど
新田刑事は新人刑事の設定だし年齢的に無理があるかな?って思うけど、どうなんでしょうかね?







嫌われる勇気

2017-11-09 14:38:36 | 
アドラー心理学を体得している哲学者と青年との対話形式の本です

アドラー心理学に踏み込んだ難しい本だと思っていたので肩すかしでした



でも、あまり本を読まない人が初めて読む自己啓発本としては良いと思います

青年が凄く頑固なのには笑ってしまった。それだけ人が変わるのは難しいって事なのかしら?


フロイトやユングよりも取っ付き易い考え方だし
今の自分があるのは過去に原因があるのではなく、目的のためって言う考え方はとても良いと思った



良い年をした大人なのに、何でも親の育て方や環境のせいにする今の風習よりも前向きだし潔い



でも人の悩みは全て人間関係って言うのは極論かな?病気やお金の問題はより切実だと思うからちょっと同意しづらいです

心理学的にはそうなるんだろうけどね




頭が凝り固まった時や、人生の節目に読むと心が軽くなるかもです

騎士団長殺し

2017-10-08 10:59:54 | 
村上春樹の本ですが、図書館で予約してようやく読めました

ですが、何故か2部の方が先に来てしまい、後から1部を読んだので
2部は話の流れや意味が分からず読み進めて行き、1部は答え合わせをしてるみたいで変な感じになってしまった



特に免色って言葉が最初は名字だと分からなくて、知らない言葉が出て来たと思って意味を調べてしまった
主人公も名無しで最後まで名前が出て来なかった。これは何か意味があるのかしら?



1部は騎士団長のイデアが出て来るまでが長かった
それに免色の子供ではないかと疑われる女の子の肖像画を書く事になるんだけど
展開がイライラするほど単調で遅くて、1部を読み終わった時は話がようやく繋がった事が嬉しかった


意外だったのは主人公の奥さんが浮気して離婚してくれと頼まれて、一旦は別れる事になるんだけど
誰の子供かわからない子供を妊娠してて、結局元さやに収まるんだよね

だから一応主人公は父親になるんだけど、そういう展開が今までなかったんで何か心境の変化でもあったのかな?


ストーリーは相変わらず穴に潜って行ったり、都合良く主人公を助ける人が出て来たりで
村上春樹って実はラッキーな人生を渡って来ていて、本人が思ってる程苦労してないんじゃないかと思ってしまう


イデアもそうだけど、メタファーや比喩、暗喩、明喩など哲学用語が色々出て来て
さっさと読み進めたいのに、何が言いたいのか考えてしまうので面倒くさい邪魔だなとこの本に関しては感じた


風景描写は流石に上手いんだけど、言葉ではなく手軽にスマホで写真を撮って、インスタなどのSNSに載せて
表現してしまう今の時代の事を快くは思ってなさそうだった




村上春樹はもういいかと思うんだけど、やはり新刊が出ると気になって読んでしまうんだろうな




九十歳。何がめでたい

2017-10-06 10:42:36 | 
佐藤愛子さんの本がベストセラーになっていると聞いて、何十年かぶりに読んで見ました
図書館で借りたのですが、未だに予約で一杯みたいですね


もう90歳を超えられたそうですが、相変わらずの愛子節健在で嬉しかったです

内容もクスッと笑えるものや、そうそう分かると思えるものもあり
本も年寄りに配慮してか活字が大きいので読み易かった


しかしながら、この本が何故今更ベストセラーになったのか不思議です

タイトルが良かったのかな?
佐藤愛子さんはエッセー本を沢山出されてるし、最近の物は読んでないけど
大体こんな感じだったと思います
特に目新しさは感じなかった



90歳を超えても元気で活き活きされてるのが羨ましい、理想だって事なんでしょうかね

最後に何もせずにいると老人性うつになったとおっしゃっていたので
まだまだ現役で頑張ってもらいたいと思います