まりっぺのお気楽読書

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『レイモンド・カーヴァーの子供たち』もう一回カーヴァーを読もうっと!

2014-02-20 21:05:54 | アメリカの作家
20 UNDER 30 
1986年

一時期、少しだけレイモンド・カーヴァーにはまったことがあります。
村上春樹さんの影響なんですけどね。
たぶん、その時に買ったんだと思うけど、例によって覚えがないので読んでみました。

レイモンド・カーヴァーに影響を受けたであろう
(当時の)若手の作品が11篇おさめられていますが
聞いたことがあるのはデイヴィッド・レーヴィットだけでした。

どこらへんがカーヴァーっぽいのか、文学をちゃんと学んでいない私には
わかったもんではありませんが、そう言われりゃそうかもね。

ま、カーヴァーっぽいのかそうでないのかは別にして
印象に残ったお話しをいくつかご紹介します。

『感謝祭(Thanksgiving Day)/スーザン・マイノット』
ガスとロージーのヴィンセント夫妻と6人の子供たちは
感謝祭にガスのパッパとマッマの家を訪れる。
つづいて、ガスの兄チャーリーの一家と、姉フランの一家も到着した。

息子夫妻に娘夫妻、おおぜいの孫たちに囲まれて、郊外で過ごす休日なんて
隠居した夫婦の理想よね!といいたいところですが、
長年連れ添ってきた夫婦の刺々しいやりとりを聞かされる身にもなってほしい。
自分たちだけの愛情表現だとしても、孫が来ている間ぐらいはさぁ…

『配管工(This Plumber)/ブレット・ロット』
今日やって来た配管工は、まず、ノックが良かったし、握手の仕方も心得ていた。
妻が出て行ってがらんとした部屋のバスタブを見ながら、彼が水漏れについて語る。
彼が帰ろうとした時、つい引き止めてしまった。

こ、これは… この後禁断の愛に突入か? と思ったら、男らしい話でした。
“ プロフェッショナル ” を目にした時の、男性の胸の高鳴りが感じられる一編。
でもこの配管工の人、水漏れを直せなかったんだけどさ、それはおいといて…

『ドリーマー(Dreamer)/マージョリー・サンダー』
わが家には、何代かに一人夢想家が生まれるという伝説がある。
パパは、パパの母ギッテルもその一人だと考えているらしかったが
ママは、ギッテルはただの自分勝手な女だと言う。

ここからギッテル伝説が語られるわけですけど
パパとママのどちらの言い分が正しいのかは、読者次第でしょうねぇ…
私は好きだけど、近所にいたら嫌いかもしれないし、友だちにはなれそうにないね。
でも、職場にいたら好きかもしれない…自分はできないからね、憧れの部分もあります。

カーヴァーの影響を受けているからといって、カーヴァーのような小説を書くというのが
正しい後継者の姿ではないですよね、きっと。
自分のオリジナリティやカラーをどれだけ反映できるかが才能の成せる技なのでしょうね。

影響を受けたからって、同じようなスタイルで同じような歌を歌っていたら
コピーバンドの延長で終わってしまうってことですか? って
…この例えはどうなんだ?

カーヴァーという作家を意識しすぎなければ、面白かったのかもしれないし
でも、そうでなければ真剣に読まなかったかもしれない…
本の題名にかなり踊らされてしまったような気がしています。

そこで、本家カーヴァーってどんな感じだったかしら? と思い出そうとしてみました。
いくつかの話は覚えていたのですが、あまりちゃんと思い出せないので
もう一回読んでみることにします。

ひとことオリンピックコーナー
昔からフィギュアスケート好きなんだけど、職場のディープなフィギュアファンNさんによると
羽生君は羽生キュンて呼ばれているんですってね! それ聞いて名付けた方のセンスに感動しちゃいました

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