メグノメ

遷延性意識障害の母と紡ぐ日々

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昏睡days

2010-06-01 17:21:07 | Weblog



『昏睡days』の作者、有田直子さんのおはなしを聞きに、福岡へいってきた。

その本は、自身がくも膜下出血後に体験した昏睡状態のことを中心につづったもの。
昏睡の中では、とってもおだやかで、スケジュール帳に書き込んでいた予定通りの、いつもと変わりない日常を送っていた…とのこと。
意識不明の家族を持ち、苦しい思いをしている人たちなどに、”昏睡の世界は痛みもなく明るかったよ”、と伝えたいと思ったという。

その想いは伝わったんだろう。
会場にいた多くの人たちは、どうやら同様にくも膜下出血でなんらかの厳しい状況下にある家族などをもつ人たちらしかった。そうした家族が質問に立ち、思わず涙ぐむ場面では、会場のあちこちからすすり泣きが聞こえていた。
一方、当の有田さんご本人のお話は、彼女の良い具合に脱力したキャラクターのためか、思わず笑いのこぼれるなごやかなもので、それですくわれた参加者は多かっただろう。わたしもそのひとり。

昏睡状態だった母が、ぱんぱんにむくんだり赤くなったり青くなったりしながら眠り続けるのを日々はらはらしながら見ていて、母が明るい世界にいるなんてことはとても想像できなかった。
今も、母が、身体はここにあってもなんだかここにはいないような状態のとき、母はどんな世界にいるのだろう?ということは、まったくわからない。

こたえは母にしかわからないだろうけど、有田さんのお話を聞いて、「あ、おかあさんもそんな風にかんじてるのかもなあ」と思うと、少し自分の懐を大きくできる気がする、というか、決めつけずに、よりありのままを受け止められるような気がするというか…
広げてもらった、というかんじだろうか。



ラッキーなことに、その前日には、同じ福岡県内に渋さ知らズがやってきていた。
最初はあきらめていたけど、ちょっぴりスケジュールを動かすことでライヴに行くことができたので、大空の下、からだいっぱい、大解放、大満足!!!
こんなんでもいいし、あんなんもいいし、あんたはそれでいいし、あのこはあれでいいし…。
そんなばらばらなモノたちが在るいまここだからこそ、うまれるもの。
いまここでなきゃ、うまれないもの。



そんな2日間のあと、ねぶそくのアタマを携えて本屋で思うがままにアーティストたちの作品や生き様をながめたりしていると、
ゲンジツって、わたしの見てるセカイって、ジョウシキって、ほんとにほんとにほんとにほんと?
…っていう感覚の中をふらふらと泳いでいるようだった。

いったいなににとらわれているんだ?と。

なんて言いつつも、いつもの生活に戻り、目に見える世界を泳ぎ始めれば、またゲンジツセカイのジョウシキにとらわれはじめるんだけど。

ときどきは、ぜんぶとっぱらってみてもいい。




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8 コメント

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返事はないけど (ジェルソミーナ)
2010-06-02 06:36:37
母が何度目かの昏睡中です。
枯れていく身体、濁って潤んだ瞳を見ると、ただ悲しくさみしいけど、
イノチの輝きを見ることができます。
Unknown (meg)
2010-06-02 23:58:53
ジェルソミーナさん、
お母さんのいるところは、外から見たら閉ざされているようだけど、かならずジェルソミーナさんのことをどこかで受け止めていると思います。たぶん、ジェルソミーナさんが生まれてきてからずっとそうだったように。
ふたりのことを、遠くから、おもっています。

Unknown (ぼく)
2010-06-03 08:04:31
うらやましい・・・渋さ。よかったねー。
Unknown (meg)
2010-06-04 00:45:05
ぼく、
いーでしょー。
よかったよー。
Unknown (arei)
2010-06-16 14:05:20
メグミちゃん

こんにちは、あれいです。
渋さシラズ、いのーえ氏のお父さんのことがあって
行けなくて、会えなくて残念でした。

この前、深夜にたまたま有田さんのドキュメンタリーを見て、
メグミちゃんに伝えたいなと思ったら、
講演会に行ってたんやね。
本は持ってるかな。

今、「昏睡デイズ」を出版した会社の仕事をしていたりして、
何かつながったらいいなと思いました。
編集者さんにメグミちゃんのブログ、教えても良いかな?

また、ゆっくり会えますように。

 あれい






Unknown (meg)
2010-06-17 14:56:23
あれいさん、
ありがとうございます!

有田さんのドキュメンタリー番組、宮崎では今朝ありました。録画してたのを、お昼食べながら今観たところです。わたしも、見切れてちょとだけ映ってました。ははは…。

本、持ってますよ。買って読んでから、はじめて、福岡の方だってコトや、工房まるとのつながりがあることを知って、へえ~って思ってHPのぞいたら、講演のことが載ってたんです。

ブログ、もちろん伝えていただいてOKですよ!
何かつながりが生まれたら、ほんとうにうれしく思います。

今月末のイベント、なにごともなければ行こうと思ってますよ♪あれいさんにもあえたらいいなあ~


ありがとうございます (naoko arita)
2010-06-17 21:18:10

初めまして。編集者の方から、このブログを教えて頂きました。講演会に、お越し頂き、有り難うございました。アンケートを拝見していて、「うわ~。宮崎から、来て下さっている方がいるー!」遠くから来てのに!って、お怒りになられてなければいいけど。って、思っていましたので、記事を拝見して、とっても嬉しかったです。MOVEもご覧頂き、ありがとうございます。講演も、続けていきたいと思っています。渋さ、私も見たかったー!
Unknown (meg)
2010-06-18 22:53:33
おお、ご本人登場!
有田さん、ありがとうございます♪

アンケート、キタナい字ですみません…読めましたか?

講演のあと、質問に立った方たちと少し立ち話をしました。
それぞれに重いモノを抱えてあの会場へやってきていましたが、帰りは、みんなそれぞれに笑顔で立ち去って行きました。
自分だけじゃないと知ることや、抱えているものを誰かと分け合って共有することは(たとえ解決しなくても。)、こういうときには、とてもたすけになると実感しています。
家族の待つ病院や自宅へ戻れば、また厳しい現実へ引き戻されるけれど、ほっと笑顔になれる一瞬は、とてもたいせつです。
有田さんのつくってくださった場は、貴重なお話を聞くというだけでなく、そういう、たがいにわけあうという場になったんだと思います。ありがとうございました。
講演を続けていかれるということ、大賛成!応援しています!もちろん、どうぞ、ゆったりと…

番組は、母も一緒に観ました。「お母さんもそんなかんじやったと?」と聞いても返事はないけれど、すぐに眠ってしまいがちな母が、わりとよく眼を開けて観ていたようです。
番組の中で、有田さんが看護師さんたちと再会した場面、なんだかわたしもいろんな思いが混じって、いっしょになって泣いてしまいました!

しかも、有田さんも渋さすきなんですね!
次に機会があったら、必見ですよー♪

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