実録深谷混声合唱団員~madamふかこの日々是合唱&ねこ(時にはごはん)

埼玉北西部にふんばる深谷混声合唱団のなんちゃってソプラノmadamふかこが合唱的的生活と日々の雑感をゆるっと綴ります。

ふかこ、詩の読み解きに挑戦する〜捧げる言葉④

2017-02-09 10:53:23 | 合唱団
ふかこですが。
どんどん次にまいりましょう。

第3曲「ただ生きる」。

(ただ生きる:谷川俊太郎)


正直言って………暗い🤕🤢
重たい。リアルすぎる。
なんだか突然で唐突で、面食らう。
な、なんで?????
……と思っていたら、
詩集の方には作者の説明書きがちゃんとあってね、
これは、NHKの介護の番組での朗読用に書き下ろされたものらしい。
なるほどナットク。


立てなくなって初めて学ぶ……(中略)……重力のむごさ優しさ

とか、

支えられて初めて気付く……(中略)……独りではないと知る安らぎ

とか、
他の三編と異なって、妙にリアルなのは、
そこに介護の現場という具体的な光景が広がってあるからなのですね。
この詩はこのまんま、素直に読めばそれで良いような気がしますが、いかがでしょう。

この詩には詩人による次のような説明がついています。
「こういう詩は若い頃にはかけなかった。私自身は幸い健康に恵まれているが、
友人知人で病に苦しんでいる人は多い。だが、体は病んでいても、
心は健やかという人もいる。」

ただ命であることの/そのありがたさに へりくだる

とは、その健やかさの証。
すべてをうしなって、のこされたものは、ただ生きているという事実。
そしてそれを支えてくれる存在があるということへの感謝。
そこには、穏やかで謙虚な人生を垣間見ることができます。



そして終曲「捧げもの」。
ふかこには、この曲が1番の難物だったかもしれません。

(捧げもの:谷川俊太郎)

そもそも、「堀尾さちこさんへ」と献呈されている、
その"堀尾さちこ"さんが何ものなのかがわかりません。
ネットで検索をかけて見たら、唯一
1980年代の立命館大学の文芸誌に、漢詩の論文を書いている、ということだけが
わかりました。
また、初出一覧によると、どうもこの人の自費出版の詩集か何かに書いてもらったものらしい。
それ以上は知り合いの詩人に聞いてもわからず、ググってもわからない。
知り合いによると谷川俊太郎さんは、頼まれれば
小さな雑誌でも知らない人の詩集でもいくらでも気取らずかいてくれるんだそうで、
多分そういう経緯のものではないか、とのことでした。

詩のテーマとしては、第2曲と呼応しており、
たとえば、

●夕焼けの前ではことばはいつももどかしい→
かたりきれないかなしみ/ことばをこえるよろこび


●限りない宇宙と限りある人々→
おなじひとつのたいようにまもられ/おなじふかいよるにゆめみて
おなじこのほしにつかのまいきる あなた


というように、この二つの詩は、とても似ている。
伝えたいことがあるのだけれど、それはじぶんには言葉でしかできないのだけれど、
何か伝えきれないものがあって食い足りないような気持ち。
そして、
宇宙とか自然とか永遠と続いていくものの中で、
ほんの一瞬の命を生きる人間という存在への慈しみ。
それらが共通して感じられる表現ですね。
同じテーマを掲げた詩だと思いました。

ただ、ふかこには第2連、ある土地の言葉は〜の部分が
最後までどうしてもわかりませんでした。
この詩が献呈された 堀尾さちこさんというひとに何か関係のあることなのか、
素直に文脈をたどればよいことなのか、
迷いが晴れませんでした。
ただ、この「捧げる言葉」の四曲の組み合わせの中で考えてよしとするなら、
第1曲の祝婚歌「序詞」と関連づけて、
違う土地で生まれ育ったものたち同士が
出逢い、言葉で伝え合い、愛を育み、
未来を創造していく、と読んでみてはどうでしょうか
そう考えると、
四曲を通して歌った時、
気持ちが繋がっていくような気がするのですが。
この辺は、谷川俊太郎さんの詩の解釈云々というより、
「捧げる言葉」という合唱組曲をどう歌っていくか、
という問題になっていきますね。











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