本日午後、台風15号が関東を直撃するかも、とのことで、
バイク通勤はあきらめ、
工房主さんに車で送ってもらった。
学校は急遽、午前中授業に切り替えられ、
子供たちは給食後すぐに下校。
教員は
近くの交差点で子供たちを見送り、
職員室に戻って仕事をつづけた。
職員室の広い窓からは
外の様子が丸見えである。
風雨が次第に強まり、
窓ガラスがガタガタ鳴る。
プールの屋根の波板がはがれて
校庭に飛んでいった。
「この様子じゃ
JRが止まるのも時間の問題だよ。
先生方、早めに切り上げて
帰ってくださいね」
と管理職の先生が言われた。
ベテランの先生方は
決断が早い。
さっと休暇を取って
帰って行かれる姿に
潔さを感じた。
3時を過ぎて、
ますます風が強くなってきた。
「こんな本格的な台風、
今までなかったよねえ」
と先生方がつぶやき始める。
そのうち、
工房主さんが迎えに来てくれたので、
玄関から外に出ようとしたが、
ものすごい風で傘が差せない。
なんとか無事に車に乗り込み
道路に出たものの、
雨がフロントガラスに吹き付けて、
前方がかなり見えにくい。
バイクで来なくてよかったと
つくづく感謝した。
途中、
桜並木の大きな枝が折れて、
道路を完全に封鎖していた。
ヘルメットをかぶった
作業員の方が、
電気ノコギリで枝を切り、
すばやく退けてくださった。
(そやけど、
このオジサンたちは、
どうしてここにいるんやろうか。
木が折れていることを
誰かが通報して
かけつけてくれたんかな。
大変な仕事やなあ)。
家に足りない物を思い出し、
家の近くのスーパーに寄った。
工房主さんが
入り口の前で車を停めてくれたので
外に出ようと助手席のドアを開けたら
後ろから突風が吹いて
ドアが反対側にバタンと開き、
元に戻すことができなくなった。
なんとかドアを閉めようと思ったが、
逆風が強くてなかなか閉まらない。
それでも力まかせに閉め、
すぐに店の中に入ったが、
ほんの一瞬でずぶ濡れである。
そそくさと買い物をすませ、
荷物を持って
工房主さんより先に
車に戻った。
助手席のドアを開けようとしたが、
まったく開かない。
さっきの衝撃で
ドアの前方部分が曲がってしまっている。
(あちゃー。
初めからぼろい車やけど、
またやってもうた……)。
スライドドアを開けて
後部座席に乗り込んだ。
荷物を置いて、
やれやれと思った時、
ガツンという大きな音がした。
何かが上から落ちてきて
車に当たったのだ。
外を見ると、
車のちょうど横に、
業務用エアコンの巨大な室外機が落ちていた。
なーんや、エアコンか、
と思った。
暴風雨のほうに恐怖を感じていて、
もはや、
何が落ちてこようが
あまり気にならなかった。
しかし、あんな音がしたのだから、
うちの車がへこんだのに違いない。
店の人に知らせてこよう、
とドアを開けようとしたが、
ドアはまったく開かない。
ええ~。
スライドドアまで壊れたんか……。
そして気づいた。
私が車にのりこむのが
あと1分遅かったら、
あの室外機は
私を直撃していたのに違いない。
そしたら、
即死か、
意識不明の重体だったかも……。
血まみれで倒れている自分の姿を想像して、
ギョッとした。
ひょっとしたら、
私は危機一髪で助かったのでは……。
風がますます強くなり、
車が左右に大きく揺れた。
車ごと飛ばされるのではないかと恐くなった。
……その後、
店の人だけでなく、
お巡りさんも来てくださり、
書類を書いたり、
写真を撮ったり、
いろいろありましたが、
何とか無事に帰宅できました。
生きているのは当たり前ではないんやなあ。
神さまに生かされて
こうして生きていられるんやなあと
あらためて思った次第です。
(台風は東京から去ったようで、
今は虫の音だけが響いてます。
それにしても、
自然の力を甘く見たらあきまへんな)。
バイク通勤はあきらめ、
工房主さんに車で送ってもらった。
学校は急遽、午前中授業に切り替えられ、
子供たちは給食後すぐに下校。
教員は
近くの交差点で子供たちを見送り、
職員室に戻って仕事をつづけた。
職員室の広い窓からは
外の様子が丸見えである。
風雨が次第に強まり、
窓ガラスがガタガタ鳴る。
プールの屋根の波板がはがれて
校庭に飛んでいった。
「この様子じゃ
JRが止まるのも時間の問題だよ。
先生方、早めに切り上げて
帰ってくださいね」
と管理職の先生が言われた。
ベテランの先生方は
決断が早い。
さっと休暇を取って
帰って行かれる姿に
潔さを感じた。
3時を過ぎて、
ますます風が強くなってきた。
「こんな本格的な台風、
今までなかったよねえ」
と先生方がつぶやき始める。
そのうち、
工房主さんが迎えに来てくれたので、
玄関から外に出ようとしたが、
ものすごい風で傘が差せない。
なんとか無事に車に乗り込み
道路に出たものの、
雨がフロントガラスに吹き付けて、
前方がかなり見えにくい。
バイクで来なくてよかったと
つくづく感謝した。
途中、
桜並木の大きな枝が折れて、
道路を完全に封鎖していた。
ヘルメットをかぶった
作業員の方が、
電気ノコギリで枝を切り、
すばやく退けてくださった。
(そやけど、
このオジサンたちは、
どうしてここにいるんやろうか。
木が折れていることを
誰かが通報して
かけつけてくれたんかな。
大変な仕事やなあ)。
家に足りない物を思い出し、
家の近くのスーパーに寄った。
工房主さんが
入り口の前で車を停めてくれたので
外に出ようと助手席のドアを開けたら
後ろから突風が吹いて
ドアが反対側にバタンと開き、
元に戻すことができなくなった。
なんとかドアを閉めようと思ったが、
逆風が強くてなかなか閉まらない。
それでも力まかせに閉め、
すぐに店の中に入ったが、
ほんの一瞬でずぶ濡れである。
そそくさと買い物をすませ、
荷物を持って
工房主さんより先に
車に戻った。
助手席のドアを開けようとしたが、
まったく開かない。
さっきの衝撃で
ドアの前方部分が曲がってしまっている。
(あちゃー。
初めからぼろい車やけど、
またやってもうた……)。
スライドドアを開けて
後部座席に乗り込んだ。
荷物を置いて、
やれやれと思った時、
ガツンという大きな音がした。
何かが上から落ちてきて
車に当たったのだ。
外を見ると、
車のちょうど横に、
業務用エアコンの巨大な室外機が落ちていた。
なーんや、エアコンか、
と思った。
暴風雨のほうに恐怖を感じていて、
もはや、
何が落ちてこようが
あまり気にならなかった。
しかし、あんな音がしたのだから、
うちの車がへこんだのに違いない。
店の人に知らせてこよう、
とドアを開けようとしたが、
ドアはまったく開かない。
ええ~。
スライドドアまで壊れたんか……。
そして気づいた。
私が車にのりこむのが
あと1分遅かったら、
あの室外機は
私を直撃していたのに違いない。
そしたら、
即死か、
意識不明の重体だったかも……。
血まみれで倒れている自分の姿を想像して、
ギョッとした。
ひょっとしたら、
私は危機一髪で助かったのでは……。
風がますます強くなり、
車が左右に大きく揺れた。
車ごと飛ばされるのではないかと恐くなった。
……その後、
店の人だけでなく、
お巡りさんも来てくださり、
書類を書いたり、
写真を撮ったり、
いろいろありましたが、
何とか無事に帰宅できました。
生きているのは当たり前ではないんやなあ。
神さまに生かされて
こうして生きていられるんやなあと
あらためて思った次第です。
(台風は東京から去ったようで、
今は虫の音だけが響いてます。
それにしても、
自然の力を甘く見たらあきまへんな)。