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世界のベストセラーを読む(342回目)あなたの隣人とは誰か(国家と人権)覚え書きⅡ

2017-05-11 00:08:08 | キリスト教神学
 340回の脱線を除き、338回からの続きです。小難しい内容ですのが、キリスト者の国家、組織などに対する考えについてどのような態度決定をとるかについての神学者バルトの態度決定です。
◆神学者カール・バルトは、国家と教会についての態度決定は、第二次世界大戦のナチスに対する抵抗と戦後のハンガリー(1956年)のそれに対しての態度決定はなぜ異なるのかとこれも神学者エミール・ブルンナー(この方は晩年、日本に来られICUで教えられている)論争を挑まれています。(二人の神学論争は前にも書きましたが有名な話、論争内容は他にもありますが・・・)それは、先の回の「国家と教会」に対するバルトの考えが、ナチスとハンガリーの社会についてなぜ同じ抵抗ではないのかという、先の回に述べた内容への質問だったのです。
 ※とかく、キリスト者は全体を歴史認識をし始めると(神学的にと言わなくとも聖書を学ぶ人は、歴史について関心を寄せざるを得なくなりますから)その歴史の中から過去に学ぶということで、国家に対しても見張り番のような意識を持たざるを得なくなります。
◆それに対するバルトの考えは、僕なりにまとめると次のようになるかと思います。
 キリスト者は、国家は自分の住む基盤でもあるがそれに対し、教会がキリストの身体なる教会であるイメージであるならば、聖書を特に新約聖書を基に第一に学ぶべきであって、つまり万事を配慮しておられる神に訊けであるので自分の考えを総括的にイデオロギー議論に転化しない方がよい。大戦中当時は、多くの大衆がヒトラーのそれに同意し抵抗などの基盤を喪失していたのだ(これは「ドイツ人の謎」として論じた)。あらゆる人権に対する廃絶を行っていたことには第一に抵抗しなければならない(先の回参照)。最終自らを神の権威に置き換えようとすることになるからである。それに対し、1956年のハンガリーの一般大衆は国の体制がどうであろうとしっかり信仰を維持し健全な生活をしていた。社会主義体制どうのこうのというイデオロギー云々より、一般大衆にとっては実際生活でどうであるかが一番重要なことなのである。第一にメデアも大いに体制批判をしていたのである。こういう日常の(僕にとっては常に普段の、使徒たちにとっては日常の生活の基盤であるガリラヤ、つまり僕らにとっては日常の生活)が重要なのであると。キリスト者は抵抗する時は断固命を賭けても抵抗するのだ。あえて白か、黒かの波風を無闇にたてる必要はないと。
◆さて、国の体制云々から、表題のイエスの言葉に戻ります。
 表題は、正しくはルカ福音書第10章36節では口語訳で「この三人のうち、だれが強盗に襲われた人の隣人になったと思うか。」です。この言葉の前に律法学者への例え話があります。「永遠の命を得るにはどうしたらよいか」とイエスに律法学者は問う。どのように律法には書いてあるかとイエスが尋ねる。それは専門家であるから、「自分を愛するように、あなたの隣人を愛せよ」と律法学者は答え、イエスはそのように行いなさいと返答する。ところがさらに律法学者は「では私の隣人とは誰か」とイエスに尋ねるのです。この物語だけでも多くのことを教えられますね。
◆僕らは、先を見据えたと思っている(自分だけかもしれないがという疑問は持たず)一つの大枠をつくり言葉に置き換え、それが架空の事であっても、目的意識を持つ。しかし、他の魂が関与している大衆(つまり、神の似姿に神が創造された人間)が関与しているのであれば、イデオロギーを振り回す前に、まずは(キリスト者は信仰によってと返答するだろうが)普段の生活に波風立てずに、基盤を持って(これは体制に甘んじて安穏と生きることではない)前向きに生活ができることを誰でもができる事を願い生活するべきであろうということです。イエスは「あなたの隣人は誰か」ではなく「あなたの隣人になったのは誰か」と律法学者に問うたのです。それは、いつもイエスが僕らに奨励している行為(考え)の言葉でもあるのである。・・・ 続く 
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