最近、暴言が続いています。すみません。今日もやります。
9月9日(土)午後9時~ ドラマ「死亡推定時刻」。
出演:吉岡秀隆(弁護士:川井倫明)
松平 健(誘拐殺人事件被害者の父:渡辺恒蔵)
永作博美(恒蔵の妻:美貴子)
金井 勇太(逮捕された青年)
大後寿々花(恒蔵の一人娘)
勝村政信(報道記者:滝本功)
戸田恵子(川井弁護士事務所の事務員)
國村 隼(警察署長)
小林 薫(恒蔵の実兄:利一)
ストーリーは、オフィシャルに任す。
○ttp://www.fujitv.co.jp/ichioshi06/060909suitei/index2.html
とても充実したページなので、味わってくらはい。
感想は、、、とても好きだ。だが、重かった。
好きな俳優ばかり。理解できる世界観。実在感のある人物達。だからこそ。
あのドラマ見て、消化不良になったり、嫌な気分になった人は、ある意味、まっとうな人かもな、という気がする。真剣に見て、感情移入すればするほど、救われないから。でも、「哀しかったけど、いいドラマだった」と思う人もまた、優しくまっとうな人なのだと思う。ドラマから、何かを学び、消化することができたのだから。
杉田監督のすごいところは、川井を徹底的に人間として描いたことかもしれない。川井は、決してヒーローとしては描かれていない。もちろん、吉岡の超絶な演技と、杉田監督の超弩級演出、そして共演者達の渾身の演技により、とても魅力的に描かれてはいたが、気の毒なぐらい人間的に、その奥の歪みや哀しみまでが、画面に現れていた。
川井の矛盾(冤罪に立ち向かう正義を持ちながら、利一の最後を「事故だと思いたい」と言ってしまう、心理的傾斜。運転手はどうなるよ。)
川井の危うさ(恒蔵に飲み込まれまい、とする強さと、利一を強引に引き留められなかった弱さ。「弁護士」を逸脱しなかったのは彼の理性だが、それによって、誰も救われなかった。)
川井、、、魅力的で、愛すべき人間なのに、とても危うい。哀しい。でも、だからこそ、惹きつけられて、ほだされてしまうのだろう。恒蔵も。美貴子も。(そして、戸田さんも^^)
こんな人物造形は、カタルシスがないけれど、そんなの百も承知で、杉田監督は撮っている、ような気がする。
応える吉岡も、全然「善人臭」を出さずに、正義感の強い、でも生きることが少し下手な、土星人(笑)っぽい弁護士を、見事に創り上げている。
左薬指の指輪が、妙に場面場面で目立っていた。川井の奥さん。。。ファンは生殺しかよ~(;;)でも、何だか、あの指輪すら、哀しい。「ああ、家庭持ってる男なんだな。。。」という人間くささが、帰るところのある男の象徴として、きちんと存在してるのに、その家庭の匂いはちっともしない、という不思議さ。多分、それも、監督は計算済みだ。あの時期の吉岡だからこその、独特の雰囲気が、すごく伝わってくる。(と、勝手に思う。)
なんか、ね。今までで一番アグレッシブな吉岡を見たような、そんな気分だ。それは、決して、嫌なことではない^^
咀嚼・嚥下・消化に恐ろしく時間のかかるドラマだけど。消化した後、胃にもたれる内容だけど。とても見応えのあるドラマだったと思う。
こんなドラマばっかり毎日見るのは、いやだ。でも、年に1回ぐらい、思い切り、こんなドラマを見て、自己嫌悪や悩みに包まれながらも、生きることや、この国のこと、60年前に子どもだった人達の、その後のこと、などを考えてみたい。
エンド・ロールの写真が秀逸。「ALWAYS三丁目の夕日」と似て非なる世界。土門拳だったんだね、あの写真。あの子ども達が、その後、どんなことを経験し、どんな大人になったのか。想像している内に、何となく、涙が出た。同情ではなく。おいらもその中の一人だと、思ったから。(いや、あの写真の中には、さすがにいないけどね^-^;)
土門拳について知りたい人は、↓へ。
○ttp://www.domonken-kinenkan.jp/
ああ、なんか、まとまらないけど。よかったよ。きっと。ずっと、忘れない。
(ただ、あの病院のシーンは、まんま「優駿(オラシオン)」だよなぁ~。あの演出だけは、杉田演出、というか、展開の中でいやんなところ^-^;)
9月9日(土)午後9時~ ドラマ「死亡推定時刻」。
出演:吉岡秀隆(弁護士:川井倫明)
松平 健(誘拐殺人事件被害者の父:渡辺恒蔵)
永作博美(恒蔵の妻:美貴子)
金井 勇太(逮捕された青年)
大後寿々花(恒蔵の一人娘)
勝村政信(報道記者:滝本功)
戸田恵子(川井弁護士事務所の事務員)
國村 隼(警察署長)
小林 薫(恒蔵の実兄:利一)
ストーリーは、オフィシャルに任す。
○ttp://www.fujitv.co.jp/ichioshi06/060909suitei/index2.html
とても充実したページなので、味わってくらはい。
感想は、、、とても好きだ。だが、重かった。
好きな俳優ばかり。理解できる世界観。実在感のある人物達。だからこそ。
あのドラマ見て、消化不良になったり、嫌な気分になった人は、ある意味、まっとうな人かもな、という気がする。真剣に見て、感情移入すればするほど、救われないから。でも、「哀しかったけど、いいドラマだった」と思う人もまた、優しくまっとうな人なのだと思う。ドラマから、何かを学び、消化することができたのだから。
杉田監督のすごいところは、川井を徹底的に人間として描いたことかもしれない。川井は、決してヒーローとしては描かれていない。もちろん、吉岡の超絶な演技と、杉田監督の超弩級演出、そして共演者達の渾身の演技により、とても魅力的に描かれてはいたが、気の毒なぐらい人間的に、その奥の歪みや哀しみまでが、画面に現れていた。
川井の矛盾(冤罪に立ち向かう正義を持ちながら、利一の最後を「事故だと思いたい」と言ってしまう、心理的傾斜。運転手はどうなるよ。)
川井の危うさ(恒蔵に飲み込まれまい、とする強さと、利一を強引に引き留められなかった弱さ。「弁護士」を逸脱しなかったのは彼の理性だが、それによって、誰も救われなかった。)
川井、、、魅力的で、愛すべき人間なのに、とても危うい。哀しい。でも、だからこそ、惹きつけられて、ほだされてしまうのだろう。恒蔵も。美貴子も。(そして、戸田さんも^^)
こんな人物造形は、カタルシスがないけれど、そんなの百も承知で、杉田監督は撮っている、ような気がする。
応える吉岡も、全然「善人臭」を出さずに、正義感の強い、でも生きることが少し下手な、土星人(笑)っぽい弁護士を、見事に創り上げている。
左薬指の指輪が、妙に場面場面で目立っていた。川井の奥さん。。。ファンは生殺しかよ~(;;)でも、何だか、あの指輪すら、哀しい。「ああ、家庭持ってる男なんだな。。。」という人間くささが、帰るところのある男の象徴として、きちんと存在してるのに、その家庭の匂いはちっともしない、という不思議さ。多分、それも、監督は計算済みだ。あの時期の吉岡だからこその、独特の雰囲気が、すごく伝わってくる。(と、勝手に思う。)
なんか、ね。今までで一番アグレッシブな吉岡を見たような、そんな気分だ。それは、決して、嫌なことではない^^
咀嚼・嚥下・消化に恐ろしく時間のかかるドラマだけど。消化した後、胃にもたれる内容だけど。とても見応えのあるドラマだったと思う。
こんなドラマばっかり毎日見るのは、いやだ。でも、年に1回ぐらい、思い切り、こんなドラマを見て、自己嫌悪や悩みに包まれながらも、生きることや、この国のこと、60年前に子どもだった人達の、その後のこと、などを考えてみたい。
エンド・ロールの写真が秀逸。「ALWAYS三丁目の夕日」と似て非なる世界。土門拳だったんだね、あの写真。あの子ども達が、その後、どんなことを経験し、どんな大人になったのか。想像している内に、何となく、涙が出た。同情ではなく。おいらもその中の一人だと、思ったから。(いや、あの写真の中には、さすがにいないけどね^-^;)
土門拳について知りたい人は、↓へ。
○ttp://www.domonken-kinenkan.jp/
ああ、なんか、まとまらないけど。よかったよ。きっと。ずっと、忘れない。
(ただ、あの病院のシーンは、まんま「優駿(オラシオン)」だよなぁ~。あの演出だけは、杉田演出、というか、展開の中でいやんなところ^-^;)