気ままに

大船での気ままな生活日誌

オルセーのナビ展

2017-05-11 08:36:24 | Weblog

おはようございます。あちこちで、素晴らしい美術展が開催されているが、しばらく遠出ができないので、入院前に見た美術展の紹介を。三菱一号館美術館で開催されていたオルセーのナビ派展

いきなりですが、主催者側からの本展の見所は以下の三点ださそうです。ぼくの見所は別にあるのですが(笑)。

1)オルセー美術館が誇るナビ派コレクションが一堂に。
2)国際的に評価が高まるナビ派藝術を日本で初めて紹介する
3)19世紀末の美の預言者ナビ派/20世紀を予兆する知られざる革新性に注目

ナビ派とは19世紀末パリ、ゴーガンの美学から影響を受け、自らを新たな美の「ナビ(ヘブライ語で"預言者"の意味)」と称した前衛的な若き芸術家グループ。平面性・装飾性を重視した画面構成により、20世紀美術を予兆する革新的な芸術活動を行った。

比較的よく知られる画家としては、ボナール、ヴュイヤール、ドニ、セリュジエ、ヴァロットンら。絵をみれば、何となく共通点がわかるので、ちらしにたくさん載っている作品を順不同に載せてしまおう。ぼくはボナール、ドニ、ヴァロットンがどちらかちいえば好きなので、まず、それらから。でも、まずはかれらに影響を与えたゴーギャンから。

ゴーガン 黄色いキリストのある自画像

ボナール 庭の女性たちシリーズ

ボナール 挌子柄のブラウス

ドニ ミューズたち

ヴァロットン ボール

ヴァロットン 化粧台の前のミシア

ヴュイヤール 八角形の自画像

セリュジエ タリスマン(護符)、愛の森を流れるアヴェン川

ポールランソン 水浴


アリスティード・マイヨール 女性の横顔

ナビ派の画家たちは、日本の浮世絵、英泉、北斎、豊国、広重などの影響も大きく受けていて、彼らの浮世絵コレクションも半端でない。そのせいかナビ派の絵画は日本人に親和性があり、落ち着いて鑑賞できるのだろう。ほのぼのとした楽しい展覧会だった。

章立ては、以下の通り。各章概要は、載せないつもりだったが、入れておくと、便利なことももあるので、公式サイトのものをそのまま載せています。

第1章 ゴーガンの革命
ゴーガンの芸術は、ナビ派をはじめとする1880年代末の新たな芸術運動に対して大きな役割を果たしました。本章では、ナビ派が影響を受けたゴーガンやベルナールらの作例を紹介します。ポン=タヴェンでセリュジエがゴーガンの教えに従って描いた《タリスマン(護符)》は、風景が大胆に単純化され、まるで抽象絵画のようです。

第2章 庭の女性たち
ドニやボナールは、「庭の女性」という主題の作品を数多く手掛けました。色彩の斑点によってアラベスク装飾のように表された女性像は、四季や人生における段階を象徴しています。ボナールの連作《庭の女性たち》では、引き伸ばされた細長い人物像の衣装が、それらを取り囲む植物文様の装飾と見事に調和しています。もともと屏風として制作された本作は、ナビ派の新たな美学が、何よりも装飾的な芸術に立脚していることがよくわかる作例です。

第3章 親密さの詩情
ナビ派の絵画の魅力は、その作品に深く入り込んでいくような親密性です。「親密派(アンティミスト)」とも呼ばれたボナール、ヴュイヤールらは、身近な人々をモデルとし、慣れ親しんだ空間から着想を得て室内画を描きました。こうした日常生活の場面はドラマチックに脚色され、奇抜なトリミングや逆光による効果が、示唆に富んだ詩情を生み出しています。
また、ヴァロットンが描く室内情景は、静けさの中に秘密や苦悩、駆け引きや緊迫したドラマが満ちており、奇妙な感覚や不安を呼び起こします。

第4章 心のうちの言葉
肖像画や自画像は、ナビ派の芸術家同士の密接な交流や友情を物語っています。これらの肖像画は、モデルの内面が露わになるような視線や態度の描写によって見る者との間に直接的な関係を作り出し、夢や独白にふける人物たちに共感を覚えずにはいられません。2016年、オルセー美術館に新規収蔵されたヴュイヤール作《八角形の自画像》は、まさに画家の革新的な美学を象徴する作品です。黄色い髪、オレンジ色の髭、青い上着が織りなす鮮烈な色彩はフォーヴィスムを思わせるほどで、芸術の新たな時代を予告する前衛性に驚かされます。

第5章 子ども時代
日常生活の注意深い観察者であったナビ派の画家たちは、子ども時代をテーマにした重要な作品を多く残しています。ドニは自身の子どもたちの誕生や家族の肖像を描き出し、ボナールは「小さな大人」のように振る舞う子どもの姿やその気高さをユーモラスに活写します。ヴュイヤールの連作《公園》は、前衛文芸雑誌『ラ・ルヴュ・ブランシュ』発行人のアレクサンドル・ナタンソン邸のために制作され、パノラマ的な視点で子どもたちの世界を表現した傑作です。ナビ派の画家たちは、無垢で可愛い子どもの姿だけでなく、幼少期特有の危うさや不安といった暗い側面も探求しました。帰られ、アカデミー・ジュリアンの学生であったボナール、ドニ、ランソンらがナビ派を結成する引き金となりました。

第6章 裏側の世界
精神性、秘教主義、宗教、そして夢や非現実――印象派絵画が失った「目に見えない世界」を描くことも、ナビ派の大きな関心事でした。ドニは、妻マルトをモデルにした《ミューズたち》などの制作にあたり、自身のカトリック信仰や古典的教養に基づいています。セリュジエやランソンらの象徴主義的絵画が想起させるのは、魔術や禍といった、より一層怪奇的な側面です。ナビ派の画家たちは、ランソンのアトリエに集って聖書や秘教的書物の読解を繰り返し、創作のインスピレーション源としたのです。  

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