マーブリング・ファインアーツのブログ

マーブリングの製作物や作品の紹介と解説、時にはスタッフのこぼれ話などを書いていきます。www.marbling.net

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マーブリング制作・プロデュースのドキュメンタリー映画『FURUSATO~古里~』が、Vienna International Film Festivalにて招待上映!

2016年12月05日 | 新着情報
マーブリングが制作、プロデュースともに関りました、
ドイツ人監督 ‘ソーステン トリンポップ(Thorsten Trimpop)’ によるドキュメンタリー映画“FURUSATO~古里~”が、
、ヴィエナで催されるVienna International Film Festivalでの招待上映を、
完売という光栄な形で終了いたしました!

更に、コンペティション部門で出品した、
ライプチヒ国際ドキュメンタリー&アニメーション映画祭 ドイツ作品長編ドキュメンタリー&アニメーション部門においては、
最高賞である黄金鳩賞を受賞しました。

この賞は、ドキュメンタリージャンルにおいて、歴史、権威共に、世界最高峰の賞の一つです。

この賞を頂けたことは大変名誉なことであり、ソーステン監督はじめ、スタッフ一同、
取材にご協力いただきました南相馬の皆様、ご出演頂きましたご関係者の皆様、
また、撮影のお手伝いをして頂きました、本当にたくさんのサポーターの皆様に、
この場を借りて、心からの感謝をお伝えしたいと思っております。

この映画が、意味あるメッセージを世界に届け、少しでも豊かな思考が広がりますように、
皆さまの今後のご発展を心より、お祈りしております。

<59TH INTERNATIONAL LEIPZIG FESTIVAL FOR DOCUMENTARY AND ANIMATED FILM>
https://films2016.dok-leipzig.de/de/film/?ID=15038&title=Furusato
http://www.dok-leipzig.de/en/festival/wettbewerbe/preistraeger

<VIENNA INTERNATIONAL FILM FESTIVAL
http://www.viennale.at/de/film/furusato


<ドイツ人監督 トルステン・トリンポップ氏>



広報 井上

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川北監督を偲んで

2014年12月11日 | お悔やみ
2014年、ハリウッド「ゴジラ」が世界的にヒットし、国内でも新作の制作が発表されました。
その中での監督逝去の報は、一層悲しみが深いものとなりました。

アメリカで「ゴジラ」が公開される直前の5月3日、
ご一緒した、ロサンゼルスにあるリトル東京で行われた日米文化会館(JACCC)アラタニ劇場でのイベントにて
「ゴジラvsビオランテ」の上映を行いました。
舞台挨拶、トークショー、サイン会と忙しく(イベントが深夜にまで及び、ちょっと眠そうでしたが)
アメリカのファンに熱く迎えられ、幸せそうでした。

その後も、出版、ゴジラ展、大学での教鞭と精力的に動いておられました。
個人的には10月に電話でお話したのが最後となりました。残念です。

私の中で「ゴジラ」シリーズに於いての"特技監督"と言うタイトルは川北紘一監督の称号であります。
監督の撮る飛行シーンは華麗で、光線の乱舞、青白い逆光の中で吠えるゴジラが印象深く思い出されます。
監督はデジタルに対する理解も技術も持ち合わせる中で、ミニチュア特撮の予測できない画作りの緊張感、魅力を語っておられました。

30年以上お付き合いをさせて頂いておりましたが、まだまだ教えて頂きたいことが沢山ありましたのに、、、
残念ですが、ゆっくりお休みください。お疲れ様でした。

ご冥福をお祈りいたします。


マーブリング・ファインアーツ代表
岩崎憲彦



<ロサンゼルスリトル東京で行われたイベントにて、弊社代表(写真左)と登壇する川北監督>



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ミニチュアのスケール

2014年09月05日 | 製作物
以前こちらのブログで「ミニチュアレンタル」についての記事を掲載しました。
マーブリングでは民家、高層ビル、工場地帯、洋風の建物、その他にも電柱、
看板などの小物を含め、様々な種類の撮影用、展示用のミニチュアを保管しています。
いかなるシチュエーションにも対応できるよう多様な種類を揃えておりますが、
その他にもマーブリングのミニチュアには様々な「スケール」というものがあります。

主なものとしては1/101/251/50~1001/150スケールがあり用途によって使い分けられ、
設置するステージの面積、撮りたいイメージ、ミニチュアの中に立つ被写体を
どのぐらいの大きさで見せたいのかなどによって、使用するミニチュアをセレクトしていきます。



<スケール別ミニチュアの解説>

1/25スケール , 1/50~100スケール
最も多く使われるスケールのミニチュアで、
「ウルトラマンシリーズ」「平成ゴジラシリーズ」ではほとんどが
この2種類のスケールとなります。
1/25は5階建て、1/50は10階建てでおよそ60~80cm程となり、
そこに立つ人間の設定としては前者が40~50m、後者が100m程の設定となります。
特撮作品以外にもグラフィックやCMなどで多岐に渡り使用されるスケールです。

   
<上記:1/25スケール 下記:1/50スケール 特撮作品に限らず多くの撮影、展示で使用されます。>


1/10スケール
所有するミニチュアの中では最も大きいスケールで、2階建て民家でも60cm程の高さとなります。
近年では、『GANTZ(2011)』(監督:佐藤信介)で玄野計(演:二宮和也)が
小島多恵(演:吉高由里子)を背負いながら夜の住宅街の屋根を飛び移って
移動するシーンで1/10の民家が、『清須会議(2013)』(監督:三谷幸喜)で
作中に登場する清須城の全体が映っているすべてのカット、豊臣秀吉(演:大泉洋)が
天守から落ちそうになっているシーンなどで1/10の清須城が使用されていました。

 
<左:『GANTZ』に使用された1/10民家 / 右:『清須会議』で使用の1/10清須城(写真:「調布映画祭2014」展示風景より)>

上記のスケールは併用されることも多く、例えば手前に1/10のビルを配置し、
奥に行くにつれ1/25、1/50と並べていくことで遠近法を強調する「強制遠近法」と
呼ばれる視覚的なトリックを使い、少ない奥行きの中で遠近感を演出します。


1/150スケール
「Nゲージ」と呼ばれるスケールです。
こちらは上記のものより非常に小さく鉄道模型などで多く見られるスケールで、
10階建の建物でも25cm程の高さになります。
狭いステージの中でも多く並べることができ、街並みを上から見下ろした
空撮のようなシーンを撮ることができます。
『ウルトラマンサーガ(2011)』(特技監督:三池敏夫)の終盤、
ゼットンとサーガの衝撃波がぶつかり合うの戦闘シーンで使用されました。

 
<4m四方に飾られた1/150スケールのミニチュア都市。空撮用に使用された。>

このスケールのミニチュアはサイズ的な都合から特撮としてだけでなく、
社長室やオフィスに飾ってある模型といった小道具として使われることもあります。

1/5スケール
その他の例として、
映画『山のあなた ~徳市の恋~(2008)』(監督:石井克人)では、1/5という巨大スケールの日本家屋を製作し、
昭和の温泉街のミニチュアセットを作りました。
(『山のあなた~徳市の恋~』ミニチュアメイキング映像はこちら→"My Darling of the Mountain"
 
<非常に巨大なスケールのミニチュア。スケールが大きい分細部まで作り込みが可能。>

ミニチュアはスケールが大きければ大きいほど細部へのディテールアップが
可能になるためその分リアリティを出すことができます。

例えば日本家屋の建具。1/25スケールでは、窓の形に切り抜き一色に塗装した
枠に透明アクリルを裏から貼りつけて表現していきますが、1/5スケールともなると、
そのスケールに合った木目の木材を選び、窓の枠で透明アクリルを裏表から
はさみこんで貼りつけるなど、見た目のディテールは本物の建具と比べても
遜色ないものとなります。

 
<小さいスケールでは表現しきれない建具のディテールも、1/5スケールでは実物と同じような構造で作ることができる。>



ミニチュアには様々な要素が含まれています。
それらの要素を組み合わせることでその場にいる人間がインスピレーションを受け、
「もっとこうしよう、こんな撮り方はどうだろうか」というように、
目の前にあるミニチュアという造形物が次々と発想を引き出していき、
頭の中で思い描いていた以上のものを生み出していきます。



広報 井上
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リトル・トーキョーでの「ゴジラ」上映イベント

2014年05月21日 | 新着情報
今月初め、ロサンゼルスにあるアメリカ最大の日本人街である「リトル・トーキョー」の
Japanese American Cultural & Community Center」で行われたゴジラ上映イベント内にて、
ミニチュアを使った特撮のデモンストレーションを行いました。
この企画は、大阪日本橋、秋葉原などに店舗を構えるホビーショップ 『ジャングル』の
ロサンゼルス支店が主催となり、マーブリングとタッグを組むことで実現したものです。

リトル・トーキョーは130年程前にロサンゼルスに誕生し、
治安の良さや日本文化への関心の高さから、現地でも現在注目を集めているスポットです。
つい先日もNHKニュースで取り上げられ、今後もますます活性化を目指しています。
今回のイベントもその活動の一部を担っています。
"誕生から130年 変わるリトル・トーキョー"(NHK総合ニュース記事より)


<マーブリングによる、特撮実演イベントの企画>

今回のイベントは、5月16日の『GODZILLA』(監督:ギャレス・エドワーズ)の全米公開にあたり、
1989年の『ゴジラvsビオランテ』(特技監督:川北紘一)の上映がメインとなっていました。
そこでマーブリングは、上映作品を観覧に来たお客さんがそのプログラムの中で、
ミニチュア特撮を楽しむことのできるイベントを行ってはどうかということで、
主催であるジャングルへ企画を提案しました。

ゴジラ作品の上映に合わせて行われる今回の企画においてアイデアの軸となったのが、
平成ゴジラシリーズを手掛けた川北紘一特技監督をお招きし、
それらの作品のミニチュアを手掛けてきたマーブリングの代表岩崎と共に
お客さんの前で特撮技法の実演を行う
」というものでした。

その中で行なわれた特撮実演プログラムには
「ハイスピード撮影による石膏ビルの壊し」「強遠近法を使ったミニチュア撮影の解説」という、
特撮作品には欠かせない技法となるこの2つを行うこととなりました。
ゴジラvsビオランテ』の上映にあたり、それらの技法が使用されている
作中のシーンをお客さんにご覧頂きながら、川北監督と代表岩崎による解説を行い、
技法に対する理解を深めてもらいます。
物語中盤、ゴジラが夜の大阪の街に上陸するシーンでは、
ハイスピードによる石膏ビルの壊し、強遠近法によるミニチュア街の撮影がふんだんに用いられており、
その中のいくつかのシーンをピックアップしながら解説していきます。


<ジャングルの通訳の方と共に、川北紘一特技監督、代表岩崎が登壇。>


<特撮技法の実演>

作品内での実例を見ながら技法に対する理解が少し深まったところで、いよいよミニチュア特撮の実演です。

まずは「ハイスピード撮影による石膏ビルの壊し」。
この技法は特撮において最も使われる手法で、スーパースローモーションにより
怪獣の動きやビルが壊れる様子を撮影し、巨大感を演出します。

今回の実演では、あらかじめこちらで用意しておいた壊し用の石膏ビルをステージにセットし、
壊れた時に舞う粉じんや破片などをカメラアングルに映らないようビルに仕込んでいくなど、
日本の特撮作品の現場で行われていることをそのまま簡易的に再現していきます。

<着色した小型の石膏ビル。壁の厚さは4mm程。>

そして会場の中からお客さんを一人選び、上から石を落とすことで石膏ビルを破壊してもらいます。
今回お客さんの中から選ばれたのは7歳のお子さんで、川北監督の指導のもと、
アングルに合わせて石を落とす位置などを決めていきました。


そしてハイスピードカメラがまわっていざ本番!一発勝負です。
川北監督の「アクション!」の掛け声と共に石が落とされました。
見事粉々に砕けた石膏ビルをステージ前方の大きなスクリーンでみなさんで鑑賞します。
 
<会場から選ばれた少年。監督の指導のもと、石を落として石膏ビルを破壊!>

「Oh~!」という歓声と共に拍手を頂きました!
目の前で破壊されたミニチュアビルを、すぐにその場でハイスピード映像として観るという珍しい経験に、
みなさん興奮されたようです。


続いて「強遠近法を使ったミニチュア撮影の解説」。
こちらは手前にスケールの大きなビル、奥にはスケールの小さいビルを配置し、
道路にパースを付けてセットすることで、狭い範囲で強制的に遠近法を付けていくという技法です。

こちらは代表の岩崎の解説のもと、実際にその場でミニチュアセットを組んでいきます。
まずは技法を使っていない通常のセットを組み、
それをカメラで写しながらリアルタイムで強遠近法仕様のセットへと組み替えていきます。
そしてそのミニチュアセットのBeforeとAfterを比較すると、同じ面積とアングルで組んだセットのはずが、
遠近法の効果により奥行きが演出されています。
シンプルな視覚トリックによる技法ですが、ミニチュアやゴジラのフィギュアを使って説明することで、
みなさんに楽しみながら伝えることができたようです。
 
<お客さんの目の前でミニチュアセットを組み、強遠近法のセットへと飾り替えていく。>


<国境を越えても伝わる魅力>

以前、東京都現代美術館でも「館長 庵野秀明 特撮博物館」の特別イベントとして
日本テレビとマーブリングが主催となり『ミニチュア特撮課外講座』という特撮の実演講座を行いました。
普段目にしている映像の技法を、その場でリアルタイムで種明かしをしながら観ていくという要素に
みなさん魅力的に感じてくださったようで、大変ご盛況頂きました。
壊した後の石膏ビルの破片に見入っていたり、ミニチュアと一緒に写真撮影したりなど、
ミニチュアという造形物に興味を抱いてくださいました。

その感覚は国が違っても、
造形物+映像」によって人々が楽しむことのできる共通の感覚なのだと
改めて気づかされました。


広報 井上
http://www.marbling.net/

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『円谷英二 特撮の軌跡展』とNHK Eテレ『先人たち底力 知恵泉』の番組取材

2014年04月14日 | 製作物
4月2日~本日14日まで、新宿高島屋11階催会場にて『円谷英二 特撮の軌跡展』が開催されています。
特撮の神様”円谷英二”の歩んだ軌跡と特撮の魅力について紹介する展示で、
幅広い世代で楽しめる展示内容となっております。

マーブリングでは、ウルトラマン第19話『悪魔はふたたび』に登場する
ウルトラマンとアボラスの戦闘シーンに登場する国立競技場のミニチュア再現セットと、
科学特捜隊のコンソールパネルを製作致しました。

今回、展示物を製作した経緯もあり、
NHK Eテレで放送の『先人たちの底力 知恵泉 「制約を最大効果に変えろ▽円谷英二(前編)」』の
番組取材がありました。 取材の中では、今回製作した国立競技場ミニチュアセットの製作舞台裏、
そしてもう一つ、マーブリングでここ数年研究している"新たなミニチュアビル壊しの開発"についても
ミニチュア特撮のあくなき探求として取り上げられております。

国立競技場ミニチュアセットに関しては、
当時の少ない資料の中から全体の形状や競技場の座席の細部にいたるまで構造を追いかけていき、
壊れ部分のディテールは、ウルトラマンの作中に写るミニチュアセットを参考にし製作していきました。
撮影用のミニチュアは、そのシーンに応じて見せ場となる部分を作り込み、
そうでない部分は簡略化するなどの製作の仕方が可能ですが、展示用のミニチュアは、
360度どこから見ても観覧者に違和感を与えないよう作り込む必要があるのです。
このような様々な製作物のポイントを、マーブリングの製作担当が取材時にコメントしております。」


 
<競技場の座席を1段1段組み立て、ミニチュアの密度を上げていく。※写真は製作中のものです。> ©円谷プロ


そしてもう一つ取り上げて頂いた”ミニチュアビル壊しの開発”について。
こちらは2012年の「特撮博物館」で上映された『巨神兵 東京に現わる』(監督:樋口真嗣)で使用された、
マーブリングスタッフ(伊原)開発のまさしく「伊原式」と呼ばれる”火薬を使わない、
仕掛けによるミニチュアビル壊し”を取り上げて頂きました。その後さらに改良を加え、
ビルの崩れ方のバリエーション、壊れたときの粉塵や破片の飛び散る仕掛けの強化、
地面の破壊へ応用したりなど、様々な実験を重ねておりました。
その実験映像や仕掛けの仕組み、製作者の考えと今後の開発に向けての想いなどを取材頂きました。
今後の新たな作品や高画質に対応した製作方法などを模索しているマーブリングの一端をご覧頂けます。

番組内ではどのような放送となるのか、乞うご期待です!


弊社登場回の番組放送は4月15日(火)午後11時~11時45分。
『先人たちの底力 知恵泉』の「制約を最大効果に変えろ▽円谷英二(前編)」
次週22日(火)の午後11時~「後編」の放送もございます!

新宿高島屋11階催会場『円谷英二 特撮の軌跡展』は本日14日(月)まで!

©円谷プロ

どうぞお楽しみください!


広報 井上
http://www.marbling.net

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