風林火山#27 「最強の敵」

アヴァンタイトルの晴信、全体的に黒い顔の中、目の周りだけが若干白っぽくって
パンダの色を逆にしたようで、なんかわからんけど怖いです。

勘助、朝もはよから「甲州法度」に従ってトレーニング中です。なんだかこの場面を見ていると
お前、左足治ったのか？って感じです。
それに、乱舞、遊興、狩りなんて、勘助に縁があるとは思えません！

平蔵は十年前に武田より守った美瑠姫の運命について、思い悩んでいます。
「十年前にできんかったことが今できるようになっちょる。そげならにゃ、
何のために生きてるのかわからねぇだ・・・」

平蔵の言葉が耳に痛いワタクシ。
そんな彼に勘助は

「己を裏切らなければ、それでよいのじゃ
己の中で守るべきものを見極めて生きることこそが肝要なのじゃ」
と、含蓄のある言葉を言います。


その美瑠姫は、小山田の館にて口説かれています。
「誰かが夫を打ち負かし、城からそなたを連れ出すことを待ち望んでいた。」
と、美瑠姫の心を読んだようなことを得意気に語っています。
それも小山田流・おなご攻略テクのひとつかもしれませんが、
傍から見ていると

「そなたは此処で、幸せになるのじゃ」

って断言しちゃうとこ、昼ドラの見すぎによる妄想か？

美瑠姫のほうは、なんだか妊娠しているように見えます。


晴信は諏訪の領主たちから安堵していた領地を召し上げ、
手柄を立てたものに分け与えるということを言い出しました。
これには板垣もビックリ！
いくら家臣の知行を増やすことができないからって、そのような暴挙を行うと、
諏訪の武将たちの人心が、晴信から離れていくことは確実です。なので反対すると
「そうさせぬのが、そちの役目であろう」


すごく憎憎しげな笑顔です。

ワルノブはいったいどこまで、板垣に無理をさせるつもりなのでしょうか？
そのうえ、堅固な城を新築したいと言い出します。
もう、甲斐の国ってあんまり豊かじゃないのにねぇ・・・
どっかの将軍様かよ


なのでワルノブは、血に飢えたケダモノのごとく次のカモを、村上か小笠原にしようとしています。
軍議で村上攻めについて、皆が真剣に話しているときの小山田の目が逝っちゃってます。

美瑠姫のことでも妄想していたのでしょうか？

せっかくお久しぶりの鬼美濃さんまで列席しているというのにねぇ（←なんか違う

馬場ちゃんは村上を一気に攻めることを提案します。それに同調する人々がいました。
座り位置からして、信濃先方衆だと推測できますが、総会屋に見えたのは、私の単なる気のせいですね。

先週までワルノブさまにハブラれていた勘助が、久しぶりに意見を求められました。

「お屋形さまの次なる敵は、お屋形さまのご心中にございます
そのご心中の敵を見定めにならぬ限り、家臣の意がひとつになることは、なかろうと存じます」

あーあ、勘助ったら言っちゃったよ

案の定、ワルノブはプルプルしながら逆ギレしてしまいました。


仲良しの真田くんと相木くんと一緒に教室から出た勘助くんは、廊下で甘利先生に呼び止められました（←違う）
献策どころか、晴信にいらんことを言って挑発したようにしか見えないということで、
甘利に叱られているときの勘助の目が、とっても眠そうに見えました。

「たとえ負けても、ひとつの負け戦が百の勝ち戦に勝ることがあります」

負けを知らないワルノブさまは、戦に負けることにより、もっと大きなものを掴んで下さるに違いない、と信じている
おかんのような勘助
そんな勘助の言い分に対し、甘利は真田や相木が、なぜ武田に仕えているかの気持ちを、
守るべきものを持たない勘助には理解できるはずもなく、
「戦に負ける」ことの重み、
「戦の勝ち負け」の意味について、熱く諭します。

・・・あれ？今回は勘助に対する態度が、いつもと違って甘利にもやさしい？
肩をポンと叩いたりして、なんだか本当に【担任教師】みたいな感じです。

一方、諸角じいやは信繁とともに、お北さまに最近の晴信の暴走っぷりをチクりにいきます。
「ご先代さまはこうなることを見越して、
晴信さまより信繁さまのほうを跡継ぎに選ばれたのではないか？」

と、ここだけの話だと、結構好き放題に愚痴りまくりでした。

村上のもとへ戻ろうとする平蔵が、何者かに捕らわれてしまいました。
葉月が途中で救出に来るのですが、多勢に無勢。
平蔵の「逃げろ」のひとことで、本当に逃げてしまいました。

葉月いったい何しに来たの？って感じでしたが、彼女の目的は平蔵の拉致事件を、真田さまへ報告するためでした。

平蔵は甘利が村上に近づくために利用されました。
つか忍芽の推理力すごすぎ！

村上に対面した甘利は、現在の甲斐の国を憂えた結果、晴信を討つので、
事がなったあかつきには、後ろだてをお願いしますとのことでした。

小山田は美瑠姫と同じ臥所でピロートーク中です。
夫が討ち死にしても、生き延びていたかったという美瑠姫の姿は、由布姫にかさなりますね。
容姿のイメージは違いすぎるけど
でも、美瑠姫の大事なものって、本当は自分の命ではなくてお腹の赤ちゃんなのかしら？


信濃の林城では、高遠頼継に呼び止められてびびる小笠原の殿いいなぁ・・・
態度のでかい高遠に
「そちは落ち武者の分際で儂を愚弄するか」
なんて怒られちゃいましたが、村上を利用することを献策します。
村上が武田と合戦している間に、諏訪を手に入れるということでした。
よりつぐ、諏訪欲しさに武田に騙されたもんね・・・
そして今は、小笠原を騙す気マンマンです。

小笠原の家中をさぐるため、板垣は伝兵衛を信濃へつかわせます。役目をおおせつかったときの伝兵衛の態度も、ぐっと引き締まり自信に満ちたものになっていますね。
「使えるようになったものじゃ」
と、満足げに見る板垣が死亡フラグ立ちまくりで悲しいよう。

勘助は板垣の慎重さに、村上との戦に弱腰になっているような気がしました。
村上はいまや信濃最強の武将ですが、戦続きで甲斐の国力は下がっており、容易に勝てるようには見えません。
でも、勝ち目のない戦に逸る晴信を、自分も勘助も止めることができないと言います。

勘助が由布を訪ねると、呪いの笛の音色で四郎を寝かしつけていました。
寝た孫を起こす爺さまがおりますが、
今週の勘助はどうやら爺馬鹿モードから抜け出しているようです。
この笛で寝つきがよいことは、晴信のDNAに拠るところらしいです。

志賀城攻めのあと、不安で由布の寝所に訪れた晴信は、この笛でぐっすりおねんねできたそうです。

おそるべし由布のラリホー

ワルノブがせっかく虚勢をはっていることを、由布ったら勘助にペラペラ喋ったけど、
まぁこの人たちって、晴信の【性別の異なる】愛人同士だから
奇妙な連帯感が芽生えているもんな～。


年が明け、正月に家臣を集めた晴信は、彼らの目の前に信濃の領地を手柄によって分割するという朱印状を広げてしまいました。

後日、村上攻めを前にして、諏訪より板垣と勘助も躑躅ヶ崎へ呼び出されました。
勘助は相変わらず
「本当の敵はお屋形さまのご心中」と諌めますが、ワルノブさまは手にした火箸で炭を玩びながら、怒りの温度をどんどん上昇させています。

勘助が根性焼きとかされないうちに、板垣は勘助を制して、褒め殺し作戦に出ました。

だけど、戦に負けることを恐れるあまりに屈折した晴信は、かつての傅役の言葉をも素直に信じることができません。戦に負けるようなことがあれば、板垣も勘助も、自分のもとから離れていってしまうような気がしているのでしょう。

そんなワルノブさまに、板垣は涙ながらに「人の道」について、また今の晴信は自信を失っているに過ぎないこと。人を動かす稀有な才能に恵まれているからこそ、勘助のような軍師を得ることができたし、家臣も喜んでお仕えしているのだということを諭しました。

「若・・・若・・・・・・」

板垣にとって晴信は、「主君」というより大切な「息子」だったのでしょうね。
ワタクシも、後ろに控える勘助同様
いっぱい涙をためてこのシーンを見ておりました。


ああ、来週は予告編だけでけっこうキました。
タオル用意して見なくっちゃ！