サンケイビズ、国益を損ねるマスコミの空騒ぎ
【ついき秀学のMirai Vision】
国益を損ねるマスコミの空騒ぎ (1/3ページ〜)
転載
2012.2.10 05:00
.
衆院予算委員会に参考人として出席、国民新党の
下地幹郎幹事長の質問に答える沖縄防衛局の真部朗局長。
右後ろは田中直紀防衛相=3日、国会・衆院第1委員室
□ 幸福実現党党首
日米両政府は今月8日、在日米軍再編計画の見直し方針を発表し、
2006年の日米合意でひとつのパッケージとしていた
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設と、在沖縄米海兵隊の
グアム移転とを切り離すことを明記しました。
米側として中国の軍事的台頭への備えが急がれる中、普天間移設
が進捗(しんちょく)しない現状を受け、海兵隊移転を先行させる
ことにしたものとみられ、グアムへの移転規模は当初予定の
約8000人から約4700人に縮小し、残りの約3300人は
豪州やハワイ、フィリピンなどに分散する方向で調整されています。
日米両政府は普天間飛行場の辺野古移設の方針に変更はない
としていますが、見直しをきっかけに移設問題が事実上棚上げと
なり、普天間飛行場が固定化する懸念も寄せられています。
◆沖縄防衛局長の“選挙介入”?
この普天間問題の帰趨(きすう)に影響を与えるとされるのが、
同飛行場のある宜野湾市で現在行われている市長選
(今月5日告示・12日投開票)です。共産、社民、沖縄社会大衆の
各党が推薦する元市長の伊波洋一候補と、新人で自民、公明、
新党改革の各党が推薦する前県議の佐喜真淳候補との間で争われており、
伊波氏は県内移設に反対を表明、佐喜真候補も同じく県外移設を
主張しているものの、以前は県内移設容認の立場でした。
同市長選に際し、沖縄防衛局が宜野湾市内に本人かその
親族が在住する職員のリストを調査・作成した後、リストアップ
された職員80人中66人に対して、真部朗沖縄防衛局長が
先月23、24の両日、防衛局庁舎内で市長選に投票するよう
「講話」したという事実が国会で取り上げられ、マスコミでも
大きく騒がれました。
ー朝日新聞は2月2日付社説で、「国家公務員法や(中略)
公職選挙法などに、ただちには違反しないとしても、法の網の目を
くぐった政治活動そのもの」と決めつけ、「真部局長の責任は
極めて重い。更迭は免れない」と断罪。
日本経済新聞も同日付コラム「春秋」で、
「こんな講話を聞かせること自体、そもそもヘンなのだ。
(中略)棄権しないよう部下に呼びかけただけ。そういう擁護がさて、
世間に通るものかどうか」と批判を展開しています。
確かに公職選挙法では、国家公務員の地位利用による選挙運動が
禁止されており、国家公務員法や自衛隊法でも選挙権の行使を除く
政治的行為が禁じられています。しかし、防衛省が衆院に提出した
講話要旨を見る限り、真部氏は両候補の基地問題に関する考えを
紹介し、「私は職員に『特定の候補者に投票しなさい』といえる
立場ではありません」と述べた上で職員に投票に行くよう促しただけで、
特定候補を支援する内容は一切含まれていません。
政治的中立性は十分に確保されていると言ってよく、よしんば
講話の底意に特定の候補を応援したい意図があったとしても、
秘密投票制が確立されている我が国では職員はこれに関係なく
自らの選択に基づいて投票を行うことができるので、単なる投票の
呼びかけに過ぎない講話をもって「選挙介入」と称するのは
相当な無理があります。
◆安保上の大局を見失ったマスコミ
この“問題”が発覚した当初、マスコミの大勢は真部局長の更迭は
必至とし、田中直紀防衛相もその方向で動いていました。
しかし、真部氏を参考人招致して開かれた3日の衆院予算委員会の
集中審議では明白な違法性が認められなかったため、防衛省は結論
を市長選後に先送りしました。
沖縄防衛局は現地の出先機関として米軍基地に関する事務を
分掌していますが、昨年11月の不適切発言による前局長更迭に
続いて再び現局長が更迭されれば、普天間移設の実務進捗に
遅れが生じることは避けられないでしょう。
普天間問題が日米同盟強化の阻害要因となり続け、東アジアでの
国際秩序を維持する抑止力が十分に働かなければ、結局、
得をするのは中国です。
中国の覇権主義的領土拡張の兆しが見える中、近い将来、日本の
民主主義がその餌食となりかねない危険性が潜んでいることを
認識しなくてはなりません。
マスコミは安全保障上の大局を見失って公務員の政治的中立性を
空騒ぎし、国益を損ねることがあってはならないのです
転載した記事
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120210/bsj1202100504001-n1.htm











