井沢満ブログ

後進に伝えたい技術論もないわけではなく、「井沢満の脚本講座」をたまに、後はのんびりよしなしごとを綴って行きます。

緑の中へ

2017-05-16 | 日記

渓谷を歩きたく、山梨にやって来ました。
最初は、また断食道場にこもろうと思っていたのですが、
もう断食は指導者がいなくてもやれるので、それなら快適なホテルで日常の暮らしを切り離し瞑想を兼ねてホテルに3泊、そこを拠点に緑の中を歩こうと思い立ったのでした。

昨日朝早い電車で山梨市駅に着き、以前航空学園の名誉理事を務めていたころ来たきりで勝手がわからずうろうろしたのですが荷物をコインロッカーに預けたところで、ちょうど平沢渓谷行きのバスが来て飛び乗り、揺られること1時間で渓谷。

最初は舗装された道路に気が抜けて、こんなものかとたかをくくったのが大間違い。いずれ土道になり、それどころか岩場。岩に打ち込まれた鎖にすがりながらの歩行となり、腐葉土と化した落ち葉に足元を取られながら予想もしていなかった険路。トレッキングシューズだけは、履いていたもののショルダーバッグの軽装で、片手には命綱のペットボトルを持っているので両手を使えず難儀しました。

岩から絶えず滴り落ちる水に濡れた石に足を滑らせれば、滝つぼに真っ逆さま。エメラルドグリーンの水を美しいと思うより先に恐怖心。ビルの谷間でやわに暮らしている身には、思いもかけない難行の連続。

引き返そうにも、やれまたあの吊橋を渡るのかと思えば高所恐怖症の私は足がすくみ、とにかく前に進むしかない、と。
周路4時間と聞いていて、疲れたら引き返せばいいやと気軽に考えていたのですが、こうなりゃ4時間歩くしかないと腹を決めたのでしたが、森閑と人の気配も絶え、行き止まりに見える難所に遭遇するたび肝が冷えました。携帯はむろん圏外。ここで足をくじいたり、濡れて滑りやすい石に足を取られ転んで頭を打ったりなどしたら、死んでも怪我をしても人様に迷惑。救急隊だって、こんな隘路の岩場を人ひとり運ぶのは不可能。

そんな折に、後続の人が現れ道を譲ると彼らは無造作に行き止まりに見えた岩場を渡ります。とにかく行き止まりではなかったことに安堵しつつ、片手で鎖につかまりながら、おぼつかない牛歩です。

トレッキングポールを手に、リュックを背負った登山靴の慣れた人たちからしたら、よれよれのお笑い登山者です。

結局、5時間歩きよじ登ったのですが土曜日の会食の翌日は食を抜いていたので、一日半の断食状態にしては案外もちました。
ホテルに無事たどり着いても、さしたる空腹を感じず自販機で果汁100パーセントのふじりんごのジュースと、持ってきた酵素ペーストをわずかに舐めただけで体力温存。それに加えて持参の塩を微量に摂取。塩分を欠くとてきめん、へたるのです。

ほうほうのていで辿り着いたホテルの温泉のぬくもりに、いかほどほっとしたか。ウィークデーの大浴場はほぼ独り占め。
山並みと空を眺めながら、湯に身を沈めているのは至福。サウナに入り、冷水を浴びて心身蘇りました。

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5 コメント

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ひやひやしました (茉莉茶)
2017-05-16 09:16:49
文章を読んでいて、途中から自分が山道を歩いているような気分になり、景色が目の前に浮かびました。
御無事でおかえりになってよかった~

お疲れ様でした (mai)
2017-05-16 11:52:14
先生、思わず笑ってしまいました(ごめんなさい(*^_^*)
山や渓谷系は別に舐めているわけでもないですが普通の感覚で入ると本当に死ぬような思いを致しますよねw
私は山国に暮らしていて山の怖さは常日頃ニュースで見聞きしておりますので、山は遠くから眺める有難いものとして尊ぶ存在であります。
数年前ですが突然に日本百名山(の内の少しでも低い山)に登りたい!と思い立ち、主人に付いて火打山という長野県と新潟県境の山に登りましたが、体力の限界と己の根性の無さを思い知りましたw
(なんとか頑張って登頂はしましたが)
登っている途中で「もう絶対登山などというバカな真似はしない!」と思いながらも、登頂の達成感と山頂のさわやかな風、下界とは全く別の視界を体験してしまうとまた登りたくなるのが不思議です。
なにはともあれ、先生ご無事で良かったです(●^o^●)
Unknown (ソマリ)
2017-05-16 19:19:16
先生プチ登山お疲れ様でした。拝読しているだけで手に汗握りました。
先ほどテレビつけましたら眞子さまご婚約のニュース。おめでたいですが、淋しい気持ちに。皇室離れられるのが残念です。
眞子さまの御多幸を (総太郎)
2017-05-17 14:55:03
先生、お疲れ様です。
眞子様のご婚約を心よりお祝い申し上げたいですね。

只今、日本テレビ「ミヤネ屋」でも詳細を放送中ですが、
ソマリ様が仰っるように、今後の皇籍の離脱は寂しい気も致しますが、何はともあれ、御本人達の御多幸を心よりお祈りするばかりです。

では、先生も、ごゆっくり(^^)
希望!野望!無謀! (少しばかり大人?)
2017-05-18 14:36:52
いつもいつも楽しみにしております。

緑の中へを拝読し、もう二十年近く昔(40歳代前半)、広島県の名勝三段峡での似たような経験を思い出しました。

小学校時代、道なき道を歩くようにして登校した田舎育ち故、まあ大丈夫と5キロばかりの渓谷を歩き始めたところまではにこやかでした。(無知は強い!)

わずかに歩いたところで、すれ違う方たちの出で立ちが私とかなり異なることを発見!
皆様、勿論ズボン姿にトレッキングシューズにリュック。
片や私といえば、セーターにデザイン物のロングスカートにブーツ(ソールはなかりしっかりでしたが)
「あっこれはダメかな?」と大いに違和感を感じたのにそのまま継続、いやぁほんと身の程知らずでした。
それから先は先生のご経験のように、ほとんど道は無く、急な上り坂はあるし小石はぼろぼろ落ちてくる。
命綱と転落したら湖の底とまではいかないものの、かなり危険な行程です。
携行品はといえば、役にも立たないポシェットのみでペットボトルなど無論無し。
無い無い尽くしのまま、自分の軽率さを悔やんでも後の祭り、後は修羅場。
隘路での行き交いも難しく、こんなところで倒れてもレスキューも来てくれないわ!だったら引き返す?ってあなた、ここからではもう遅い、返るも地獄、進むも地獄!す・す・み・ました。

途中、皆様のさわやかなご挨拶に、私ときたらハーハーゼーゼー「ごんにじわ」の体たらく。

希望を抱き美しい紅葉を愛で、ほんの数分後にはこれって野望か?との疑問を覚えつつ、ここで倒れるわけには行かないと、気持ちは八甲田山雪中行軍(八甲田山雪中行軍の方、例えにでも恐れ入ります)でしたが、やはり無謀でした。

お気に入りのイヤリングは無くすし足は攣る、もう散々で漸く山頂途中の駐車場に到着した有様。

肝心の三段峡のメインにまであと2キロ?「えっ!ご冗談でしょ!!」
歩く元気はもう残っておりませんでした。

山を下りながらの車窓に広がる、まるで紅葉パッチワーク・ほんの少しファンタスティック!で終了。

なんとも後味の悪い結果となりました。
以来、秋になると心動かされつつ再訪叶わず。

先生のように完遂し、心地良いお湯に満たされていれば、再びの愛もあったかと・・・・・。

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