ジャパン・エクスポと慰安婦

イタリアで私の原作でオペラが上演されていることは書いたが、その小説版をイタリアの方から、翻訳したいと言って来て、私の一存ではお応えしかねるので、今エージェントに問い合わせているところ。

そのコミック化された作品に関しては、フランスのジャパン・エクスポに出品したいと
許諾願いが来たが、ある理由でお断りしたのが、昨年だったか
一昨年であったか・・・・。

断った理由は伏せるが、もう一つ私が快く思っていなかったことは
ジャパン・エクスポは、もともとフランスの若者たちが日本のマンガへの
熱烈オマージュから始まったことで、それが年々世界規模で有名になり、
規模も大きく商業的側面が増すに連れ、当然の如く韓国がそこへ
乗り込んできて、ブースを開き、太極旗を掲げさせろという騒ぎ。

これを批判するのは排外主義とは言わない。日本のマンガを賞賛するのが趣旨のお祭りなのだ。
韓国勢はそこで、剣道は韓国起源であるとか三船敏郎さんや勝新太郎のさんの
写真を使ってやるので、論外なのだ。

ということもあり、許諾はしなかったのであるが、今年パリで始まった
ジャパン・エクスポに関しては、主催者のフランス人からそもそもの
ジャパン・エクスポの起源、つまりは日本のコミックに特化した
祭りであることがきちんと説明され、またアングレームマンガ祭への
反省の弁が述べられて、ジャパン・エクスポも洗いなおしが
なされているのかもしれない。

アングレームマンガ祭での事件は、従軍慰安婦のアニメが
韓国から出品され、その捏造性を訴えた日本からの抗議が
逆に排斥されたのである。

ヨーロッパではネオナチの烙印を押されたら命取りであるが、
ヘタしたら、従軍慰安婦否定者はネオナチと同等の扱いに
されるごとき動きがあり、またそれが韓国の狙いなのだが
用心して対策しないと、大変なことになりかねない。

そもそも従軍慰安婦という言葉が、戦後の造語である。

アニメを私は見てみたが、酷い捏造である。ありもしなかった
日本軍の少女拉致や、虐待が描かれていて、それがアニメ特有の
柔らかい絵柄と、対照的に荒々しく憎らしげな日本兵が描かれ、
日本人侮辱も甚だしいのだ。
事実ならいい。いくらでも頭を垂れて、糾弾を受ける。しかし
嘘っぱちである。

安倍政権の河野談話「見直し」のキック力が意外にあったようで、最近
韓国は強制的に引っ張って行かれたという主張から、売買春という
女性の人権侵害に日本という国家が関与していたのが許せない、と
意見の中身をシフトして来た。

しかし無駄である。
朝鮮戦争当時、慰安所を設置して米軍に女性を提供していたのは韓国である。
そして今現在、日本に5万人いるという韓国人売春婦（韓国・国会国政監査発表）を韓国政府は放置している。
70年も前の売春婦の人権を言うなら、現在の人権を救ったらどうなのか。
70年前、売買春は日本も韓国も合法であったし、韓国にはキーセンシステムがあった。
西欧のピューリタニズム的建前と偽善にかぶれて、今さら何を言うか。

敢えて強弁するなら、日本は売買春さえ文化に仕立てた国柄である。
郭文化がそれであり、教養豊かな花魁の存在とそのしきたりがそれである。
おそらくは売春を美学に高めた唯一の国が日本であろう。
そんじょそこらの売春と一緒にするな。

売買春を積極的に容認はしないが、しかし否定は下半身の存在否定と同じくらい
偽善であろう。アメリカに便所はありません，と主張するごとき嘘っぱちである。
売手と買手が合意でビジネスが成立すればそれはそれ。
そして、従軍慰安婦は目の玉の飛び出るような高給で募集された、
応募制のビジネスであった。日本軍はそれに関与していた。それが何か？

朝鮮戦争時の慰安所には韓国政府が関与していた。慰安所を設置したのは、
慰安婦を声高に被害者だとして世界に訴えて回っている朴槿恵大統領の
父上、朴正煕元韓国大統領であるが、何か？

韓国と一緒に日本の慰安婦制度を批判してきたオバマ大統領であるが、
日本各地にあった慰安所は米軍の要請であったが、何か？
セオドア・ルーズベルト夫人の反対で慰安所が閉ざされたとたん、
米兵による日本女性への強姦が急増したが、何か？

ちょっと長くなるし、テーマもやや逸れ気味になるが来日中のアンジェリーナ・ジョリについて
触れておきたい。極めつけの反日映画を監督しておきながら、「マレフィセント」という
自分が主演した映画の宣伝によく、おめおめと日本に来られることであるが、その程度には
日本はなめられてはいる。

案の定NHK民放、この反日映画製作女優を持ち上げること。批判する者は一人たりと
テレビの世界にいない。一人たりと、である。
仮に私がその場にいて、発言したとしてもおそらく雰囲気から爪弾きされる。
最初からアンジェリーナ・ジョリと「マレフィセント」賛美の姿勢で作られている
場だからだ。出演者は強制的にその場に賛同を余儀なくされる。
それがさくっと、出来るのがタレントという種族なのだろうが（文化人という人種も含め）
私は出来ない。断固拒否する、アンジェリーナ・ジョリは。糾弾する、どんな場であっても。
もっとも、たまたまその場に居合わせて話をふられたら、悪しき意図はなく、無邪気で無知なだけで番組を作っている人たちを足蹴に、番組をぶち壊す蛮勇が湧くかどうか。
せいぜい、浮かぬ顔で「でも反日映画作ってるんで、私は歓迎しないなあ」程度の
湿った花火を打ち上げる程度かもしれぬ。

余談にそれるが、泣き喚く例の県会議員のことを面白おかしく語っている
タレントがいるが、浅慮である。塩村都議の動画と併せて海外に
拡散され「日本の政治家のレベル」としてさんざん再生されているというのに。
しかし彼は日本人なのか？法的には日本人なのであろうが、特有の水の
飲み方をされているが？　塩村都議も同じようなニュアンスで日本人なのか？
とふと思ったりもする。日本という祖国をなぜこうも、簡単に毀損するようなことが
出来るのか、私などには理解できぬので、ついそういう思いが脳裏をよぎる。

それにしても公共放送であるNHKが日本毀損映画を制作した女優を持ち上げるというのは
一体何なのだろう。コメント欄にも頂いたが、数分間に及ぶ放送であったという。
CM料金に換算したら数億円である。
それを反日女優のために、NHKは無償提供した。国民から徴収したお金で
営まれている局が、何をしているのだろう。

そもそもアンジェリーナ・ジョリの映画「UNBROKEN」には原作があり、これは
「小説」である。フィクション。日本軍が生きたまま捕虜の人肉を食らったという
ローラ・ヒレンブランド作荒唐無稽の妄想物語。

ところが、モデルになったルイ・ザンペリーニが実際に捕虜体験があることから、いつしかフィクションがノンフィクションの印象で広まり、現在に至る。1936年開催のベルリン・オリンピックに出場した過去があることも、ノンフィクション的に捉えられる要素であろう。
アンジェリーナ・ジョリは姑息にも反日映画の予告編に、ルイス・ザンペリーニを登場させ、
語らせてあたかもノンフィクションであるかのような汚い真似をしている。小説に過ぎない。
少なくとも人喰いの部分は事実ではない。ローラ・ヒレンブランドが嘘を小説に取り入れた理由はわからない。戦った相手である日本が単純に憎いのか、あるいは小説を売りたいための扇情的記述か。ザンペリーニが否定しなかったのは、捕虜にされたことへの私怨か、お金をもらったか？

映画で人肉食いが描かれるかどうか知らぬが、観客は想起し世界の映画評ではそこに
触れられることが多かろう。その部分故に耳目を集め、アメリカではベストセラーになった。
テーマは「許し」だそうだが、やってもいないことを許されては叶わぬ。

 これは日本軍が、済州島で性奴隷狩りをしたという吉田清治の「小説」が
いつしかノンフィクションとして扱われるようになった経過と似ている。
吉田は「本当のことを書いても本は売れない」と後に言ってのけた。
私はある理由から、吉田が生来の日本人であったかどうか
疑念を抱いているが。二十代の頃に、韓国人を養子にしているのである。
通常あり得ないが、どうなのか。ご遺族もいらっしゃるだろうし、日本人ではない
という証拠もないので、断言ははばかるが。
しかし、吉田がやった事を見れば「日本人のやることではない」とは言える。
荒唐無稽な物語がいつしか、事実として世の中に流布され、それを
韓国が利用している形になっているのだから。

アンジェリーナ・ジョリに反日の意識があるのかどうか知らない。ケロッとした顔で
日本に宣伝に来るところを見ると、悪いことをしているという意識すらないのかもしれない。
人喰いが真実だと思い込んでいるとしても、大した神経だと思いはするが。
ザンペリーニは記憶に誤りがなければ、長野五輪の走者に呼ばれなかったか？
日本側のお人好しか無知か、あるいは故意に呼ぶ勢力があったのか。
アンジェリーナ・ジョリも無邪気な「人道主義者」なのか、ある勢力の一環であるのか、
魑魅魍魎のハリウッドだ、わからぬ。

もともと、日本軍が人肉を食うという捏造話は反日のアメリカ人は好きである。
タイムズ紙から日本に派遣され、この間塩村都議がのこのこ出て行って
日本毀損して来た外国人記者協会に所属していた記者ニコラス・クリストフが、アメリカに向けて日本軍が人肉を食っていた説は流した。日本女性が、亭主に虐げられながら
殴られて暮らしているという与太話と共に。

ちなみに、済州島に吉田清治の言う性奴隷が実在したかどうか、調査に
出向いた日本人がいるが、現地の反応は「呆れた」の一言であり
「なぜ日本人はそんな嘘をつくのか」というものであり、それはその反応のまま、
済州島の新聞が現存している。

考えてみるがいい。20万人という少女が誘拐されたら、目撃者はいるだろうに。
大体その時韓国の男たちは何をしていたのか。黙って見ていたのか。
日本軍も戦争に精一杯で20万人を拉致している暇などない。

戦後日韓共同で、目撃者を探しつつ検証が行われたことは余り知られていないが
その時の日韓共同の研究者の結論は「強制性の慰安婦の証拠は皆無」であった。
韓国側の有識者が参加しての調査結果である。

日韓基本条約の席では、性奴隷狩りなどというものが実在していれば
当然賠償対象の最たるものであるのに、片鱗だに話は韓国側から
出ていない。要するに、そんなものいなかったのである。

書きながら怒りはもう超えて、人間の自分の利益のための嘘つきぶりが
悲しくなってくる。余りにも私は慰安婦のことを書きすぎて、憤りの域は
いつしか通りすぎてしまったようだ。

もはや物悲しく人間の業を眺めている心境であるが、しかし事実が明らかに
なっても、捏造慰安婦は世界を独り歩きし始め、アメリカでは日本人の
子どもたちがいじめにあっている。それは今後ますます数を増す。

日本人の大人たちよ、子供に責任をもってやれよ。なぜ黙っているのだろう。