スピリチャルTIMES 「とにかく生きてみる!」

スピリチャルTIMESの編集長北村洋一が、この不確定な社会に生きている人々の喜怒哀楽をレポートする。

フィラジャージと原口君と2対2のデート 4/108

2012年05月17日 | 自分的エッセー

深夜バイトのおかげで、体のサイズが引き締まった。特にお腹から腰、腿にかけては本当に細くなった。巷では、お金を払ってダイエットやウエイトコントロールをしている方が多いなか、お金をもらって自然にダイエットできるとは、本当にありがたい限りである。
その甲斐あって結構きつめの服を着ることが出来る。また古着屋さんで気に入ったものが丁度いい具合にフィットするようになった。そうなったら、着ることが楽しくなってくる。着ることが楽しくなれば、どこかに出かけたくなる・・・そうゆう春から夏にかけての茶摘時期である。

今から、33年前になる。大学生だった私もごたぶんにもれずシティーボーイを志していた。
サーフィンがは流行、サーファーが南の街をロングヘアーに黒い顔をして歩いていた。
私もごたぶんにもれず、シテイーサファーであり、それもバリバリであった。知識とローカル情報はコミットしていて、たまに「今日はええ波がくるは・・・」と気圧図をみながら、能書きをたれていた。
先輩の紹介で、T山学院の同い年の女学生との紹介があった。その時は3対3の百番居酒屋コンパだった。私と原口君は、その中の女子とラブカップルが成功して、次回も逢うことを約束した。
次回は夕方からの2対2のデートあり、当然車対応の、お家まで送りがついているコースを計画した。
その頃、また違う先輩が着ていた、おしゃれなジャージがあった。フィラのボルグモデルのジャージである。

                   

まだメンズクラブやチャックメイトくらいしかないファッション雑誌も見るはずもなく、ただ友達や、先輩の真似をして流行を取り入れていた。それら、これらが無茶無茶カッコよかったのだ!!!!
テニスのボルグ選手も長髪でバンダナというスタイルで、プレーもすごく強かったせいもあったが、私はこの色使いと、永遠の憧れ「Fのワンポイント」がたまらなかった。
これが欲しくて・・・そして今度のデートではこれを着ている自分の姿を想像して、原口君と買いにいくことにしたのだ。その当時は、高島屋にしか置いてなかった気がする。とにかく、原口君とデート前に高島屋に行き、フィラのジャージを買ったのだ。原口君はこの紺ベースを色違いで買ったのだ。
今でこそダサいかもしれないが、男二人のフィラジャージお揃え南闊歩は、その当時では恥ずかしさの微塵もなく、「どや・・」「どや・・」「フィラやで・・」と颯爽と歩けたものである。

そこで事件は起きた。
高島屋で買ったあと、すぐに着たい衝動を抑えれず・・二人は手に紙袋を持ち、着替えたその時、
今から会うはずのT山学院の女の子二人が、目の前に現れたのだ。
偶然にも、高島屋をぶらぶらしていて、私らのフィラペアーズの誕生を目撃されたのだ。
どちらが気が付いたともなしに、「あ・・・あ・・・」「何してんの・・」と冷たい汗が流れた気がした。
向こうも・・「う・・・う・・」と笑いながら唖然とした風にその場で半固まりしている様子だった。
こうなれば・・もうごまかす訳にいかない。
「二人でこれ買ったんや・・」と正直に言う。それでも恥ずかしいが、「俺らフィラペアーズ・・」です。と居直り半分テレ半分で、まるで漫才をするような衣装のごとく説明を笑いに変えた。
「まだ待ち合わせの時間も早いので・・・」一旦その場から合流せず、改めて待ち合わせの場所で会うことにして、4人は高島屋をでた。
「ネタばれ・・」してしまった私と原口君。
本当は前からこのフィラジャージを持っていることにして、フィラペアーズで笑いを取りまくろうと思っていたところ、「今日仕込んだ物・・」ということがバレテしまったからには、潔く田舎者になって念願の服を変えた喜びを伝えようと言う雰囲気で方針は決定した。

それから原口君はその彼女と3年くらい付き合った。
私は・・・・しょうむない事をして3ヶ月くらいで終わってしまった。
昔あった・・笠屋町のスピークイィジーのチークタイムのブラックライトは、このフィラジャージについている埃をを強烈に浮かびあがせることが今でも印象にある。
このフィラジャージとは本当に色んなところに行ったものだ。
長野のスキー場ではフィラの洋ちゃんとも呼ばれていた。
それから・・・次次と新作が出てきた。周りも多く着だしたしたころ、このフィラジャージもなくしたのか、捨ててのかわからないまま着なくなったし、興味もなくなった。

50歳をすぎた今・・・・
古着であるが、もう一度来て見ようと思う。原口君の紺バージョンも是非用意しようと思う。
そして・・・周防町の英国屋で待ちあせるのだ。
原口君・・やってくれないかな・・・

 

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