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ペイン様の悩み多き日々 第10話

2016-10-16 13:52:44 | 日記
「そうか、この子はまだコドモなのだ。少し背伸びをしたいだけなのだ」と、悟った久納は、まどかよりちょっとだけ、実は背が低い。

久納を冷静にしてくれたのは、[お兄ちゃん]からの着信だった。年の離れた妹をおもうお兄さんの存在を知ったとき、久納の頭に杏雅の顔が浮かんだ。

まるで娘のように大事に大事に育ててきた妹が、背伸びしたいとはいえ、こんな所で男と二人?……絶っ対にゆるせない!!と思った瞬間、お兄ちゃんモードに切り替わった。

「ペイン様!まどかも覚悟を決めてここへ来たんです!“血の絆”ができるまでは帰らないー!」
と、また抱き着いてきた。

『血の絆』とは、ペドノンヌのセカンドアルバムの4曲目のタイトルである。一部の熱狂的ファンに根強い人気のあるマニアックな曲でもある。

久納と静の加入に助けられて、ビジュアル系に様変わりしたペドノンヌが、頑張ってビジュアル系らしさを出そうと作った、吸血鬼と女の子のちょっぴり色っぽい物語。

はたして、吸血鬼として少女を狙っているのか、男として少女を狙っているのか、そのへんをあいまいに表現することで、背伸びしたい年頃のファン達の妄想を、強烈に掻き立てる結果になった。

この歌詞を作るとき
「なんか、これぞビジュアル系!みたいなダークなテーマとかないかなー」
と遊が悩んでいるのを見て
「吸血鬼とかでいいんじゃないすかぁ」
と軽いノリで言ってしまった自分に激しく後悔。今ならブラッシーの気持ちもわかりそうだ。血なんてホントは見たくない。

だが、今の久納は、きちんと事態を受け止め、どう対処すべきかわかっていた。そう!以前、遊がライブハウスへ来たお客達に使っていた、クサイセリフをそのままパクろう。


「まどか、君は一体、何をそんなに焦ってるの?」
きちんと目を見て、両肩に手を置き、落ち着いて話すと、まどかも落ち着いてきたようだ。

「え?」
「血の絆だなんだと言うけれど、僕らはそんな交わりをしなくとも、すでにつながっているだろう?」
そしてまどかの頭をいい子いい子するように優しく撫でた。
するとまどかは、
「うれしい…」
と呟いてその場にバタンと倒れた。久納は突然のことにビックリして、またもとのテンションに戻った。

頭をうつ前に、かろうじて手で支えることはできたが
「まどかちゃん?どうした!?大丈夫?」
と大声でよんでも、嬉しそうに鼻血を流して返事をしない。
「うわー、ど、どうしよう!だっだれかー!!」
とドアを開けようとしたが鍵が開かない。
「え!なんで?ちょっと、だれかー!!」
フロントのおじいちゃんに電話しないと開かないことにも、なかなか気づけない慌て者モード。

ここで焦った久納が救急車を呼んでしまったために、騒ぎは余計に大きくなった。



翌週の波さん編集YOKOSHIMA新聞にはさっそく
“驚愕!ペイン様、病院送りのテクニック”と大きな太い文字で書かれていた。

体験者Mさんとして、目貼りされたまどかの写真もあり
「あの夜のペイン様からの愛は、一生…いえ、この宇宙が続く限り忘れません」
と意味深なコメントが。


できたばかりの新聞をさっそく久納に見せる波さん。
「ついにやりましたね大将」
「オレが何をしたーーー!!」

そこで明に
「オレの誕生日に一人だけぬけて何しとんだ!」
と新聞まるめてはたかれた。

「あてっ」
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