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私は特にアメリカの政治に興味があるわけでもありません。ただ、2007年のアメリカ民主党の大統領候補選挙には興味がありました。オバマとヒラリー何れにしてもアメリカ初のアフリカンアメリカン大統領、女性大統領が誕生する可能があります。
2007年の予備選挙の時は、ヒラリーの書いた「LIVING HISTORY」を読みました。出生からファーストレディー時代までをまとめたものです。オバマの書いた本も読みましたが香港を離れるときに処分して手元にはありません。
ヒラリーは政治一家の出身でも富裕層の出身でもありません。そんな彼女が大統領を目指す気持ちの底を探ってみたいと思いました。生憎、民主党の大統領候補には落選。その後オバマの第一政権の国務大臣時代のことを綴ったのが「HARD CHOICES」です。失言や批判を浴びた国務大臣時代です。
2016年の大統領選挙、ヒラリーは共和党のトランプに負けました。その約一年後、昨年9月に出版されたのが「WHAT HAPPENED」です。すぐに送ってもらったにも関わらず、年末年始、義母の入院と重なり読み上げたのは数日前のことです。
この本は選挙戦中の出来事、そして落選後のヒラリーの心境が書かれています。3冊も本を読んでいれば私がヒラリーを好きだと思われるかもしれません。ところが、好き嫌いで言えばあまり好ましい女性とは思えません。ただ、ヒラリーを突き動かしている原動力に興味があります。
「WHAT HAPPENED」では、トランプとロシアの関係が100ページ近くも割かれています。ヒラリーらしいくどさです。自身の敗北の原因の一つ、国務大臣在職中のメールのアドレス問題に関しても触れています。刊行後半年近くこの本はアメリカのベストセラーに入っていますが、読者の興味の一つは今後のヒラリーだと思います。
社会奉仕の延長線上にヒラリーは政治を見据えています。その根底は信仰心です。ヒラリーの関心は子供、女性の均一した生活にあります。次の大統領選挙に出馬するかどうか、興味の的ですがそのことには言及していません。政治活動を続けていくことだけは確として伝わってきます。
よその国の政治を扱った本などにお金と時間をかけるなんて馬鹿らしいと思いますが、どうしてもその人となりを知りたいと思います。そういう意味ではヒラリーは興味の尽きない人物です。これだけ読んだのに、やはり好きになれないのも不思議なものです。
ヒラリーの著書は全部で4冊、最初に書かれた本は読んだことがありません。2冊目の「LIVING HISOTRY」は翻訳されています。内容的にはこの本が一番読み易いと思います。夫のクリントン大統領のスキャンダルのことも書かれ、その後ヒラリーを支えたものもやはり信仰心だと知りました。
私の無駄な本読みはまだまだ続きそうです。