曇り、23度、84%
外の景色を見ながらお風呂にゆっくりと浸かるのは贅沢だなと思います。温泉のお風呂のようの大きくなくても、手足を伸ばして景色を見ると肩から力がすっと抜けるようです。銭湯に大きな富士山の絵が描かれているのもそんな効果があるのかもしれません。
我が家のお風呂場には小さな窓があります。その窓を開けて外を見ると、香港島の太平山の頂上に灯る街灯がポツンポツンと見えています。私がお風呂を使うのは日が暮れて一日の終わりです。その小さな窓からは山からの風が匂います。ポツンポツンと灯る街灯に昼間の景色を思い合せて緑を感じます。
お風呂場のドアを開けると主人の寝室です。その寝室の窓越しには、香港島のセントラルの夜景が見えます。窓辺に座ると、キラキラとネオンが光るビルを見ることができます。セントラルばかりか対岸の九竜半島の明かりも見えます。山の斜面に住んでいますからこの景色はやや見下ろす感じですが、高層ビルは目の高さで見えます。
時々、この寝室のドアを開けて、お風呂場の明かりを消してお風呂に入ります。我が家の一帯、これまた高層のマンションばかりですので、どこから人目があるかわかりません。湯船に浸かってその夜景を見ます。窓辺にあるシダの鉢植えとカーテンがなければもっと視界は広がります。ちょうど目の高さに見えるのは、香港で5番目かに高いセントラルビルです。このビルは夕方から11時半までは、ネオンの色を虹のように変えていきます。赤、青、黄色に緑。 何にも考えずにぼーっとその色の変わる様を見ています。セントラルビルの右手に白っぽく見えているのはビクトリア湾沿いに建つフォーシーズンホテルです。8時になるとビクトリア湾をめぐるビルのライトアップがあります。その時はもっと明るく見える景色です。
明かりを消して、湯船に浸かってこんな景色を当たり前にもう16年も見てきました。とっても贅沢をさせてもらったように思います。