雨、11度 福岡
モモさんと主人を香港の家に置いて、福岡にふた月に一度戻るようになってもう10年以上になります。母の具合が悪くなって以来です。なにぶんにも一人っ子ですから、母の周りのことを決めるのは私しかいません。その母も逝きました。そして義父も逝きました。私の実家を残すことになり、改築を始めました。義母は元気ですが、やはり細かなことは私がしなくてはなりません。福岡に入る1週間前から、私の滞在中の予定は埋まっていきます。モモさんと主人を置いては、長くても5日が限度です。そして、その二人のお留守番も今回が最後になります。
家を出る前の日は、主人の食事の用意、下着やシャツの枚数を充分か数えます。家のことは得意でない主人です。家が散らかってもモモさんと二人が元気に迎えてくれたらそれでいいと思って出かけます。10年、あっという間でした。そして身の回りに変化が一番多かった10年です。
昨日の朝、玄関の前にトランクとボストンを置いていると、 モモさんいつものようにボストンの上にどっかと乗って動きません。これもモモさんが小さい頃からずっと変わらぬ決まり事です。私が出かけることを知っての上です。
今度私が香港から飛行機に乗る時は、モモさんも同じ飛行機です。主人だけを置いて飛び立ちます。いろんな思いが胸を行ったり来たりするここ数ヶ月です。月曜日には帰りますよ。元気で待っててね。