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「正当な請求」

2017-03-21 17:52:38 | 日記
土地の売主から委託を受けた宅建業者の媒介により締結された土地売買契約が、

買主の手付放棄によって解除された場合、宅建業者は約定の報酬全額を請求することができるか!

平成15年12月25日、福岡高裁那覇支部での判決をご紹介します。

内容は、媒介業者Bは、売主Cから土地売却の依頼を受け、Cとの間で売却の専任媒介契約を締結した。

このB-C間の媒介契約には、土地売買契約が手付金放棄により解除された場合の報酬請求の可否及び金額についての特約はなかった。

Bは専任媒介契約に基づき、Bは媒介活動を行い、結果、Cと買主Aとの間で土地売買契約を締結させた。

しかし、契約締結後、Aは手付金を放棄して売買契約を解除した。

Bは、本件売買契約成立に係る媒介報酬の支払いをCに請求したが、Cはこれを拒否して争いになった。

判決は、一審判決と二審判決では具体的に請求できる報酬額については大きく分かれましたが、

媒介業者はその行った媒介行為が売買の成立に寄与した度合いに応じて媒介報酬を請求できることを示しました。

一審判決は、一般に媒介による報酬は、売買契約が成立し、その履行がなされ、取引の目的が達成された場合について

定められているものと解すべきところ、いったん売買契約が成立した後、買主からの手付金放棄によって

契約が解除された場合には、売主側からみて売買契約の履行により取引の目的が完全に達成されたとは言えないが、

他方、売主としては、手付金相当の利益は取得しているので、その限度では売買契約の目的を一部達成したとみる余地があり、

何ら報酬請求権が生じないとするのは衡平を失し、妥当でないと解しました。

手付金の金額を基準に69万3,000円の報酬請求を認めました。

二審の判決では、一般論としては一審判決と同様の見解に立ち、手付金放棄によって売買契約が解除された場合には本件媒介契約上の

報酬額についての合意は適用されないと解するのが当事者の合理的意思に合致すると判断しました。

そのうえで、報酬につき特約がない場合でも、媒介業者Bは商法第512条に基づき、

相当な報酬を請求できるとして、手付金の額の半分に当たる1,000万円が相当であるとしました。


商法第512条
商人がその営業の範囲内において他人のために行為をしたときは、
相当な報酬を請求することができる。
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