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子供の発達にとって「身体を動かすこと」がいかに大切か、改めて生活を見直したいですね

2016年08月25日 | 身体を動かし発達促進

その子の個性や特性に適した対応、

成果やスキルなど目につきやすい面だけでなく「心」や「情緒面」をみていく、

「敏感な子」をどう伸ばしていくか?

などについて、探究を続けつつ、

「身体を動かすこと」の大切さについて、

少しまとめていきます。

 

「身体を自由に動かす」ことの大切さについて、

私自身、初めて気づかされたのは、

長男が6歳の頃、

プレスクールの先生をしていた友人と話していたときのことです。

長男をみていた友人が、何気なく言ったんです。

 

「この子って、思いっきり走り回りたいんじゃないかな」

 

「?」というのが最初の気持ちでした。

読書が大好きで、分厚い歴史図鑑を持ち歩き、

ごそごそとレゴやら何やら作るのが大好きで、

運動の方は、習っていた空手や水泳をみていても、

ちょっとぎこちない様子。

この子ってスポーツタイプじゃないんだろうなあ、と。

 

それでも、この友人の言葉、

長男はじめ様々な子供に接する年月や機会が増えるにつれ、

ストンと実感できるようになっていきます。

 

子供って、動きたいんだよなあ、と。

「動き」とは、「体験」であり、「遊び」。

「動きのある生活」が子供を伸ばしていきます。

 

それは、

モンテソーリの教室で決まった動きをし、

空手で決まった型を学び、

水泳で手足はこう動かすのよとクロールを学び、

といった「動き」だけではなく、

より「自由な動き」。

能動的自発的に身体を動かすことです。

 

 

身体を動かすことは、

心身の健康にとってよいということはよく言われるわけですが、

昨今は、「子供の脳の発達」にも重要、

ということが言われるようになっています。

 

例えば:

・集中力の低い子に20分間ウォーキングマシーンで歩かせた後テストしたところ正確さが増した。

 

・56人の生徒を以下の3つのグループに分けます:

1.朝90分間ずっと座っているのみ

2.90分後に20分の運動をする

3.90分の前後にそれぞれ20分の運動をする

すると、「3」の90分の前後に運動した生徒が最も集中力の高さをみせたとのこと。

 

・以前に紹介しましたが、ADHD傾向にある子は、特に、動くことで認知力が高まることが分かっています。

13週間の運動プログラムの後、数学のスキルの改善がみられた、など。

 

・67人の青年への調査では、インテンシブな体育の授業を週に4セッション受けることを4ヶ月続けたところ、他の生徒より認知テストスコアと成績が高くなった。それほどインテンシブでない体育の授業を受けた生徒は認知テストに改善が見られなかった。

 

・過去60年間に発表された59の研究を調べたところ、身体的な活動は子供の達成や認知力に決定的にポジティブな影響を与えていると分かった。

 

(生物人類学者グエン・デワー氏のこちらの記事に、これらの研究が紹介されています)

 

 

 

また年齢が大きくなるほど、しっかりと身体を動かす運動の大切さを示す研究も多くあります。

こちらのクリップには:

http://www.kidsinthehouse.com/teenager/health-and-development/brain-development/how-exercise-improves-brain-function-children

120万人の15歳の男の子を18歳まで追って調べたところ、より早く遠くまで走れるようにするなど心臓血管や心肺機能を鍛え身体面を発達させた子ほど、認知面やIQスコアがより高まっていったというスウェーデンの研究が紹介されています。身体を動かすことと脳の発達は密接に関わっているとのこと。

 

 

子供の発達にとって身体を動かすことがいかに大切か、

ざっと研究例をみてきましたが、

現代の学校生活というものが、

机上での作業をより重視するようになり、

「身体を動かす」ことから遠ざかってしまったことによる弊害

指摘されるようになっています。

小さな頃から、じっと机に向かってプリントばかりする、というのは、

脳の発達にとってもかなり無理があるんですね。

 

「身体を動かすこと」、

小さな子から青少年まで、

改めて見直したいですね。


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