マイコー雑記

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精神科医の提案する「考える脳を育むしつけ」、「NO!」と言いたくなったら文章を組み立てなおす

2017年03月01日 | 思慮あるしつけ(discipline)

以前お世話になった小児科医の診察室の壁に、

「どうぞ子どものために、NO! と言ってやってください」

というタイトルの記事が貼ってありました。

 

「昨今の子育ては、子供の意向を大切にし過ぎて、

子どもに対しNO!と言えなくなっています。

結果、したい放題の子が生まれてしまいます。

子どもにはリミットが必要です。

だめなものはだめと、はっきりNO!を言ってやってください。

それが子供のためです」

 

といった内容でした。

 

「確かになあ」と思う部分もあります。

「リミットなしのしたい放題」で最も苦しむのはその子自身。

 

それでも、

NO―――! うぎゃー!きー!と何度もぶつかるなかで、

結局、「NO!」と頭ごなしに向き合わない方が、

うまくいくことの方が多いよなあと思っていました。

 

「ゴミ捨てない!」より「どこに捨てる?」

「お友達の家に泊まりにいっちゃだめ!」より「誕生日会はOK」や「月1回」と話し合って決める。

「ゲームしない!」より、ゲームと同じくらい楽しいアクティビティーを組み込んだり、ゲームのメリットデメリットなど話し合って、スケジュールを一緒に立てる。

 

 

 

なるべくこうして普段から「NO!」と頭ごなしに言わない解決策を試し、

NO!は時間がない時や、

「ここぞ」という時に、取っておく。

 

すると、「NO!」に対しても、

「あ、今はだめなんだな」「これは交渉の余地なしなんだ」と、

子どもたちなりに、理解するようになっていきます。

受け入れることのできる「感情のストック」のようなものも、

蓄積されるということなのかもしれません。

 

 

 

 

幼児からティーンまで、NO!と頭ごなしに言われ続けるなら、

感情のぶつかり合いになることの方が多いもの。

何度も体験してきて、思います。

 

このことについて、「思慮あるしつけ」についてまとめる中で活用している

著書『No Drama Discipline』by Daniel J. Siegel, M.D. and Tina Payne Bryson, Ph.D.にこう説明されています:

 

NO!と言われると、人は本能的に「ファイト・フライト・フリーズ状態」になります。


つまり、「考える部分(階上)」より、

より原始的な「反射や強烈な感情(階下)」部分に脳がのっとられた状態とのこと。

(参照:脳全体に働きかけるイメージで子育て!脳の仕組みを分かるなら対応もより分かる

 

ファイト!と感情むき出し攻撃的になるか

フライト!と一目散に逃げるか、

フリーズ!と思考停止で固まるか。

 

ましてやこちらも感情むき出し般若の形相で「NO!」というなら、

なおさら、「反射」状態は高まります。

 

 

 

それよりも、なるべく「考える部分(階上)」を用いるよう導くことで、

周りに何が起こっているのかと、他者とのつながりの中で、

学ぶことができますとのこと。

 

 

著書では、

「Noを条件をつけたYesで言いかえてみるといいですよ」とのこと。

 

例えば、

グランマの家にもっと泊まりたいという娘ちゃんに、

「それはだめだ!もう帰る時間だからね!」よりも、

「もちろん泊まれるよ。来週はどうだろう」と言葉をかける。

 

「駄目よ!公園へは行けないわ。だって雨降ってるじゃない」よりも、

「あなた公園行くの大好きね。雨が止んだら行こうか!」と条件をつけたyesを用いる。

 

 

だめ!いけません!と言いそうになったら、

そして、その場の状況が許されるようなら、

「条件をつけたyesの文章」や、

「服脱ぎっぱなしにしない!」→「服どうしたらいい?」など

より「子ども本人が考えられるような言葉」へと変換してみます。

 

そうすることで、「感情爆発」でも「思考停止の言いなり」でもなく、

著者曰く、「考える脳が鍛えられますよ」とのこと。

 

文章を言いかえるのって、

私自身実感しているんですが、

親にとっても、頭のストレッチになりますね。

 

 明日は、「タイムイン」について書けたらなと思っています!

それではみなさん、今日も良い日を!


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