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創造的な子は先生にとって重荷?既存のシステムでの「成功」と「創造性」を育むこととのバランス

2016年10月25日 | 子育て全般

子供の「創造性」について、考えてみましょう。

 

こんな研究があります。

 ・生徒ひとりひとりの「創造性」をはかります。

そして、担任の先生に、

先生が感じる「好ましい生徒」「好ましくない生徒」のリストを、

作ってもらいます。

 

創造性のスコアと、

先生の作成した生徒のリストを照らし合わせたところ、

先生が「好ましい」とする生徒ほど、創造性がより低く、

先生が「好ましくない」とする生徒ほど、創造性がより高い、

という結果になったとのこと。

 

創造性の高い子というのは、

集団をまとめる側にとって、

時に、「好ましくない存在」になりえるというの、

分かりますよね。

 

先生も、

「ここからここまでこうして教えなさい」というマニュアルを基に、

集団でまとまってノルマを達成させる必要がありますから、

独特なやり方やペースで創造的に動きたがる子は、

「やっかいもの」に感じてしまうわけです。

 

 

また興味深いのは、

「創造性」の度合いと、先生本人が「好ましい」と思う生徒は、

「反比例」しているにも関わらず、

先生本人は、「私は創造的な子供とワークするのが大好きです」

と自己申告していたということ。

 

子供に接する側が、

創造性の定義や重要さや育むために大切なことなど、

今後、教育現場でもより話し合われ、

行き渡っていくといいですね。

 

 

こちらの研究では、

創造性がトップ5パーセントとはかられた子供の家庭と、

そうでない子供の家庭を比較したところ、

こんなことが分かっています。

 

創造性がそれほど際立っていない子の家庭には、

平均して「6つ以上」のルールがあったそうです。

何時に宿題をするとか、何時に寝るとかです。

 

一方、

創造的な子供の家庭には、

平均して「1つ以下」のルールしかみられなかったとのこと。

 

 

日々、「さ、何時にあれするよーこれするよー」、

と走り回っている親として、

考えさせられます。

 

 

創造性って、「広がり」が必要なんでしょうね。

 

自らあれやこれやくっつけたり離したりして

試して失敗して試して失敗してと繰り返していく。

時間的にも、思考のスペース的にも、

「広がり」が必要なんだと思います。

 

ですから時間的にも、思考のスペース的にも、

「外から」きちきちと細かく分断されてしまったら、

創造的活動は、遮られてばかり。

 

 

 

これらふたつの研究を紹介する記事を書いたペンシルバニア大学教授のアダム・グラント氏曰く、

「子供時代にギフテッドとされたり能力が高い子のほとんどが、

結局は、革新的な仕事をするには至らない」

と言います。

 

ではどうなるのか?

 

「膨大な既存の技術や科学的知識や方法を詰め込むことに忙しく、

作曲するよりも、素晴らしいモーツアルトの演奏者となり、

医療のあり方を見直すよりも、腕のいい優れた医者になり、

新しい法を作り出すより、いかに法に準拠するかを目指す。

そうして、既存のシステムに波風を立てることなく、輝いていく

というんですね。

 

確かになあと思いますね。

学校システムで優秀と認められていく子の多くが、

行き着く先です。

 

グラント氏は、

創造性を培うのは一筋縄ではいかないけれど、

鍵は、「本人のパッション」だろうとしています。

 

「外から」与えられるものに「従う」より、

内から溢れるパッション、やる気、好奇心、取り組むことへの愛

これらが「創造性」の源であると。

養育者が「この子にはこうあってほしい」

とするパッションではなく、

子供の内から溢れるパッション、と。

 

確かに、

外から与えられるものに従うだけで、

内から外へと向かう気持ちがなければ、

既存のものを超える発想など、

生まれないでしょうね。 

 

 

ここで時間切れですが、

子供の創造性について、

もう少しまとめていきますね。

 

 

 

昨日、

学校から帰宅した長女が嬉しそうに見せてくれたもの。

サボテン。ちいさーい。

植物好きな長女に、お友達がくれたそうです。

このまま土に少し埋めておくと、

根付くのだそう!

 

それではみなさん、今日もよい日を!