船宿寺花だより ~魂のともたち~

お寺の庭から感じる、時のうつろいをお伝えいたしましょう

49.護摩法要

2005年10月26日 13時07分45秒 | お寺にまつわるお話
毎年5月3日には、花祭り法要があります。
大勢の山伏さんにおいで頂き、柴灯護摩法要を致します。
法螺貝と祈りの声は天に鳴り響き、
炎は空を焦がし、
あまたの穢れを清め、パワーを与えて頂けるように感じられます。

さて、150年ほど昔のお話
役行者1150回忌の折り、第43代聖護院宮雄仁親王が葛城入峰されました。その道中の詳しい記録「錦森秘かん(きんしんひかん)」が聖護院にあります。

その一四日目のところに、金剛山から石寺に下り、風ノ森から船路村の船宿寺で小休止、名柄から森脇の一言主寺で御柴護摩をし…(以下略)と出ています。
嘉永二年(1849年)春のこととあります。
そして、聖護院の親王さまが代替わりされる新参式の折りには、同じ道程でお参りして歩かれるともお聞きしました。
 
わざわざ遠回りして船宿寺に寄っていかれるのは、どういったわけでしょう。
行基さんが祠を建ててくださる前から
この地に行場があったのではないかと言う人もあります。

あるいは 
役行者が開かれた修験道というのは、
古代からある山岳宗教と仏教を融合させたものだからということから
仏教が伝わる前は、古代の祭祀場だったのではとも…


ところで
ここは大昔、海だったんですというお話を次回に。



48.船宿寺について

2005年10月19日 00時00分56秒 | 
おおでまりの紅葉と鐘楼堂です。

船宿寺(せんしゅくじ)、海もないのになぜですかと聞かれることがあります。
これには三つのお話があります。

まずここでは一つめ、お寺のいわれのお話。

今を遡ること1275年前
神亀2年(725年)に行基さんの夢の中に「東の山に船形の大きな岩があるから薬師如来をおまつりするように」とお告げがあり
当地にある広大な盤石の上に庵を結ばれたのがお寺の開基です。

本堂裏山の一部に大きな岩肌が見えます。これは船形岩の一部と伝えられていて、厳舟権現(いわふねごんげん)をおまつりしています。

心身の病をお救いくださる薬師瑠璃光如来の御利益から
山号は医王山(いおうざん)といいます。

平安時代より高野山真言宗の道場として今日にいたっております。


47.金木犀 その後

2005年10月11日 17時43分55秒 | 
今年は遅かったけど、ぱあっと一度に満開になりました。
御歳神社のそばに、私の大切な友人の事務所があり、
たくさんの金木犀がきれいに刈り込まれてます。

通るたびに「あ、オレンジアイスバーだ。食べたいなあ」と思うのです。

葛城の秋祭りの三日間、例年にない大雨にみまわれ、
早くも終わりに向かっています
               
               ご神体山「白雲の峯」と金木犀
  
 

  お地蔵さんの祠と並木