詩の現場

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猫天使…星月夜②

2016-03-07 | フリー Poem
空には
羽をつけた猫天使が
たくさんいる

地上の
招き猫の手は
猫天使を呼んでいる

ねぇ、猫天使
いつかの細くて黄色い月の舟は
誰をのせて
どこへ行ったのだろう

星月夜、というのは
月のない晩を言うのだそうだけど
猫天使がおりてくる
星月夜がある

さっきまで 泣いていた少年が
仕方なく 立ち上がって
歩きだしたとき

俯いたまま
まだまだ悲しくて
歩いていると
星が1つ
目の前に落ちてくる

まわりを見回しても
誰もいない
だから 1つ、
左のポケットにしまい

また少し行くと
ポトンと落ちている
光る水玉のような星1つ、
今度は右のポケットにしまって
歩きだす

星月夜がね
きっと面白くなるのだろうね
少年が拾うと
またポトンと 1つ

1つ、2つ、…
3つ、4つ…
ななつ、やつ 、ここのつ、とお、
両方のポケットが一杯になって
とうとう 子供は
不思議になって
顔を上げてみる

すると空には
たくさんの
落とし物のような光



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