Cafe Eucharistia

実存論的神学の実践の場・ユーカリスティア教会によるWeb上カフェ、open

よく言った、コアラくん

2008年04月12日 05時31分59秒 | 豆大福&トロウより
オリンピック聖火リレーが各地で騒動を起こしているニュースに関して、古舘伊知郎氏が以下のようなことをコメントしていた。

「日本としてはもう少し、ダライ・ラマと中国政府が対話を持てるように働きかける必要が、もっとあるのではないでしょうか」。

そのとおりである。チベットの人々は、本当に追いつめられているのである。精神的・経済的自由が抑圧されている彼らにとって、彼らの現状を国際社会に訴えるチャンスは、大変限られている。聖火リレーに「かこつけて」(であろうと)、世界で起こっている抗議行動に対して、私たちはもっと真剣に耳を傾けるべきではないか。

というようなことを書いて恐れるのは、暴動大いに結構、とあたかも私が暴動をたきつけているようには受け取られないだろうかということだが、まったくそんなことはないのである。ダライ・ラマが一貫して非暴力を呼びかけていることは、本当にありがたい。どうか抗議行動をする皆さんにはそのとおりに、暴力に訴えることだけは避けてほしいと願ってやまない。でも、だからこそ国際社会の側としては、チベットの叫びを真摯に受け止めるべきなのではないだろうか。

オリンピックは純粋にスポーツの祭典である、というテーゼ自体が最早茶番であることも、冒頭のコメントの前に古舘氏は言及していた(もっとも「茶番」とは言っていなかったけれど)。オリンピックが政治的思惑のぶつかり合いであり、経済効果を目論む欲に満ちた大企業の思惑で動かされていることは、近代オリンピックが始まって以来ずっとそうだったし、近年その傾向は極みに達するほどにエスカレートしてきている。

しかしそういった事実にまるで目を覆うかのような、特にアスリートならびにその周辺の人々たちにありがちな、「スポーツは純粋であり、その美しさの追求を極められるのが平和の祭典としてのオリンピック」的な意見には、正直のところ、私は辟易している。さらには、スポーツが「政治的なもの」であることは、ある人々にとっては残念なことかもしれないけれども、それは古今東西、昔からの慣わしであったのが事実、といっても過言ではない。

スポーツはそういうものなのだ。もしこれを否定したいのであれば、アスリートの方々は、政教分離ならぬ、政「スポーツ」分離を徹底するのが筋なのだから、たとえば「スポーツ平和党」を結成したり、国会議員に立候補したりすることを控えるべきではないのか。

「中国との関係は、特に経済活動において、とても重要だ」。これもそのとおりなのだろう。しかし、経済とチベットの自由(あるいはチベットの人々の生命)とは、利益を衡量しうるものであろうか。相手の機嫌を損ねると自分が損をしてしまいそうだから、まあ、自分が損をしない方に加担しておこう……これ、日本がいつか犯した間違いでないかい?そう、イラク戦争のときの、アメリカに対する日本の態度がこれであったのは、記憶に新しい。どうか、このような過ちを、日本は繰り返して犯さないでほしい。

欧州の抗議の仕方が、開会式欠席の方向にあるとすれば、それはそれでいい。それが、彼らの選択なのだから。そして日本には、日本らしい抗議の仕方があるはずだ。もっとも現総理に建設的なそれを期待することは全くできないのは明らか。なので、「中国はチベットと対話を」という世論を盛り上げてゆくのも、日本の人たちのできることの一つではないだろうか。たとえばこんな風に、ブログで取り上げるとか。

補足:ところでこのエントリのタイトルにある「コアラくん」は、お察しのとおり、古舘氏のこと。似てるでしょう?彼と、有袋類でオーストラリア名物であるところのコアラ。とくにカメラ目線でこちらを正面から見ている画なんかは(ちなみに私の周囲では、彼はコアラで通っている)。
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