NHKスペシャルで資本主義の終焉についての特集をやっていた。
かのハーバード大学にも異変が起きているそうな・・・
「ここに入れば楽勝だって思っていたのに、二年の間になにもかも変わってしまったわ」
就職先が決まらない人も続出しているという。
そしてまた、金融資本主義の元凶はビジネススクールである、というハーバード叩きともいえる記事を書いた新聞もある。
サブプライム商品を考え出したときに、異様な興奮状態になったと言っている人もいた。「これはやばい!!!」と。これで大変な利益が転がり込んでくる!ヒャッホ~!
実際のところ、お金がお金を生む、あるいは、不労所得、という言葉を少し前に聞いた時にはなんて素晴らしいやり方なんだろうか、そんなことが出来ればいいに決まってる!もしかして、本当にやれるかもしれない?!と思わなかっただろうか。
でも本当は、心のどこかで「そうかな・・・本当にそれでいいのかな。そんなこと出来るかな」という気持ちも完全に捨てきれなかったような気がするのだ。
そもそも社会貢献とか、なにかの役に立ったり、なにかを与えたり、作ったり、提供したりしたときの、対価としてのお金という認識じゃなかった?だとしたら、なんだか馴染まないよなぁ・・・・
そんなぐだぐだした変な感じを抱きつつも、投資や不労所得といった言葉は、人々の心をつかんで離さなかった。
投資だって全部が全部良くないわけではあるまい。特に先行投資って、それによって成長出来る人たちもたくさんいるし。
投資会社の人々も、このような商品を開発した時に、大発明ではないかと思った、リスクが少なくなるように分散させたとはいえば、聞こえはいいけれど、リスクがなくなったわけでは決してなく、見えにくくなっていっただけ・・・
そんな複雑なシステムが一般の人々にわかるはずもなく、こう言ってしまってはちと申し訳ないけれど、意図してわかりずらくしていったようにも見える。
アメリカの方法だと、ローンが払えなくなってしまったら、それを手放せば、残りの支払い義務はないということで、結果たくさんの人がサブプライムローンで「買えた」素敵な家を手放さなければならなくなり、一部の人々はホームレスになってしまっている。
IT成金、ヒルズ族も一世を風靡したけれど、今若い人たちにじわじわと広がってきているのが「社会起業家」
仕事の内容も社会に貢献する内容であり、NPOに近く利益のみを追い求めるわけではない。
アメリカはハーバード大学に代表されるように金融資本主義的な考え方がそうそうは下火にならなそうである。社会主義よりも、資本主義であることの大切さを訴えている。
ハーバード大学のサンデル教授。
市場主義は教育現場にも広がっているという。良い点をとれば、賞金がもらえ、担任の先生までもにボーナスが配当されるという。なんだかすごい。こんなこと、広まったらめちゃめちゃズルしたり変に頭いい子がお金がよりはいってくる方法とかを考えつくんじゃなかろうか。それこそ、ハーバード予備軍かもね。
でも、もうそんなおいしい仕事はそうそうないらしいよ~!!??どうする、ハーバード卒!
実は個人的には日本は生き残れるものを持っていると思っている。
それは日本人の価値観にあるクオリティの高さ。”質”である。
今でも”今治タオル”という日本の高級タオルが、中国産の安いタオルに押され続けて倒産の危機に直面した時に社長が”倒産か、世界一になるか!”を決意したという。
日本一ではなく、世界で通用するタオルを作るための試行錯誤は目を見張るものがあった。その甲斐あってか、数万円もするバスタオルなども、リピーターが続出、デパートには売り場が確保され、外資系のホテルでは”今治タオル”でなければ、とまで言わしめたという。
こういう”人が喜ぶ質の良いものつくり”ができることは底力になりうると信じる。しかし世の中は、一部のピラミッドの頂点にいた人々の思惑が絡み合い、そう簡単には”人として気持ちよくお金が得られる”とか気持ちよくお金が払える”とかいう状況にはならないんでしょうね。