クロス豚がゆく

やりたいことは増える一方、しかし自分の時間は減る一方。
そんな中での悪あがきと迷走の日々。

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共同浴場、そして山形そば街道

2007-09-18 00:50:02 | 旅行
宿全体が貸し切りの蔵王の宿での一夜も明けた。
ついに旅の最終日である。
夜8時までに山形駅のすぐそばにある営業所に
レンタカーを返却する以外、あらかじめ決まった
予定はない。

さて、どうするか…

以前蔵王に来たことがあるという相棒によると、
共同浴場があるということなので、
行ってみることにした。
宿のフロントで尋ねると、車を置いて
歩いていった方がいいとのことなので、
車を置かせてもらったまま、タオルと
デジカメを手に温泉街に出た。

夏休み最後の土曜とはいえまだ朝の9時前、
温泉街も観光客はほとんどいない。
車1台通るのが精一杯の道をたどって、
湯小屋というのが当てはまりそうな
たたずまいの共同浴場・川原湯に着いた。


先客に、こんにちはと声をかけて浴室に
入った。
浴室は板張りで、歩くとミシミシ音を立て
少し沈んだ。4人ほど入れそうな浴槽の底と
側面はすのこ状になっており、すのこの向こう
には、地面がのぞいている。
この湯殿自体が源泉に覆いかぶさるように建てられ、
浴室はほとんど源泉に浮くような形になっている
のだろう。
硫黄の香が立ち上る湯は、青みを帯び静かに
水面を揺らしている。
九重高原の冷泉・寒の地獄と湯の色がよく似ている
気がする。
手桶に3杯ほどの湯を浴びて浴槽に体を沈めた。
川原毛大滝湯の湯あたりでチクチクする臀部に
電流が走る。
ここも成分が相当濃そうだ。しかも熱い。
目を閉じ数分、女湯から相棒が誰かと話す声が
聞こえたので目を開くと、水面下の格子の向こうに
相棒の白い尻が映った。

上湯共同浴場はすぐ近くにあった。

先客が2人いたので、ここも熱いですか?と尋ねると、
「いい湯加減です。堪能していってください。」と、
ちょっと永瀬正敏に似た男性が丁寧な返事をくれて
あがっていった。
かけ湯をして体を湯に沈める。やや白濁した湯は確かに
入りやすい、柔らかな温度だった。

川原湯より1回りは大きい広めの浴槽を独占させてもらった。

湯をあがって温泉街を散策していると、少しずつ観光客が
増えてきたのでわれわれは蔵王を出発。山形駅前に出て、
電話帳で見つけたチケットショップで山形―大宮間の新幹線
ディスカウントチケットを入手し、国道13号線を北へ向かった。

カフェイン中毒の相棒が、道沿いにドトールコーヒーを
見つけて例によって騒ぐので、仕方なく立ち寄る。

より道もあったが午後1時過ぎ、山形そば街道の有名店
あらきそばに到着した。

案内され、囲炉裏のある土間で靴を脱いで座敷に上がる。
店内をキョロキョロ見回すと、そばは「うす毛利」(並み盛)と
「むかし毛利」(大盛り)があるらしいとわかった。
空腹だったので大盛りを頼みたかったが、あいにく今は
「うす毛利」しか受けられないとのこと。相棒と2人
1枚ずつ頼んだ。

やがて、幅40cmほどの浅い箱に薄く盛り付けられたそばが
出てきた。

明らかにかむことを要求している太目のそばは、気持ち
甘めのそばつゆによく合う。
「うす毛利」もなかなかの量だが、大食いのぼくと
しては、やはり「むかし毛利」を食したかった。

立て続けにもう1軒では相棒にきついので、どこか
温泉に行くことにした。
今回の旅行の企画者である相棒に相談すると、
そう遠くないところに、銀山温泉というところが
あるというので行ってみることにした。

温泉街の手前にある駐車場はほぼ満杯、観光バスが
続々とやってきている。ぼくは知らなかったが、
かなり有名な観光地らしい。
ようやく駐車場の隅に場所を確保してプリウスを
停め、温泉街へ向かった。

小さな川を渡る橋のたもとから、銀山温泉の
温泉街が川に沿って延びていた。
川沿いの道は人が3人並べばもういっぱいに
なりそうな道幅。
川を覗き込むと、大きなニジマスがゆらりと
流れに乗っている。
川に面した建物は伝統的な温泉旅館風で、
今の懐古的な流行のアンテナに響きそうだ。
これで、今の3分の1ぐらいの観光客だったら…
などと、自分自身が観光客の一人でありながら
思ってしまった。

さて、目的の公衆浴場を見つけたので入ってみる。

2畳にも満たない小さな浴槽だったが、
幸いにも誰も入っていない。
やや熱めながら柔らかな泉質を楽しんで
いたが、ほどなく人が入っている浴槽に
自分が浸かる前から水栓全開で冷水を入れる
入浴マナーのよくない年配の2人連れが来た
のを機に退散した。

外に出ると川の対岸で相棒が待っていた。


やはりもう1軒は寄りたい。
そう言うと、旅のブレーンである相棒が、
道の駅でもらったパンフレットから
銀山温泉近くに蕎麦屋を見つけ出した。
一見普通の農家のようなたたずまいのこの店
鶴子そばという。

店の中も4人も入れないのではなかろうか。
まったく普通の民家の居間そのもので、
なにやら知り合いの家で不意に食事をする
ことになったかのような雰囲気。
しかしそばは予想外に本格的だった。

つゆを入れるそばちょこには、最初から辛味大根の
おろしたものが入っていて、それにそばつゆを入れて
味を調節するというもの。
そばつゆは徳利で供されるが、これが東京の名店・
並木藪そばのそばつゆ並みに濃厚なものなので、
辛味大根の個性に負けず、太いそばのいい引き立て役に
なっている。旅の最後にいいものに出会えた。

夕方のラッシュが始まった国道13号線を南下して
午後7時前、山形市街に入った。

交差点を左に曲がるとレンタカー営業所があるはずだ。
山形駅からは新幹線と在来線を乗り継ぐ3時間の電車旅、
そして9日間の夏休みが終わり、また東京での日常に戻る。
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