島便り

スペインはマヨルカ。2004年9月生まれの息子、2009年6月生まれの娘と、島出身のだんなとの4人家族の日々。

老体に鞭

2012年04月29日 | 日常

ツアーから帰宅したのが午後4時。この日は元々入っていた大事な仕事が夜7時から11時まで。

指揮者合わせです。朦朧とする頭をフル回転させ、11時半に帰宅したときには、もう文字通り

バタン。

が。

子供たちのひどい咳でまったく眠れない夜になり、朝、二人を救急へ連れて行き、フランシスカに彼らを預け、コンセルヴァトワールへ出勤。

扁桃腺の二人。ここで繰り広げられた私たち夫婦の会話は想像にお任せしますが・・・義母にも責められかなり肩を落としたNadalくんでした。

一息つけたのは今日。昨日から火曜日まで連休なので、少し休みます。というか、休まねば先に進めない予感。

留守中もすくすく育ち、満開となった庭の花を見ながら、今日は庭で朝ごはんをゆっくりとりました。

  

春、ですね。


アンダルシア

2012年04月29日 | 旅行

7泊8日のアンダルシアツアー。内容はもちろん仕事です。がっつり弾いてきました。

今回の相方はもと教え子。今、スペインの一番のホープのサックス奏者。来月からボストンのバークリー音楽大学へ入学が決まっているのですが、今回はとりあえず離れるヨーロッパ最後の演奏ツアーin アンダルシア。

私は初日であるセビリアまではマヨルカから飛行機で行ったのですが、その後は車でのツアーとなり、これがハード!車内で聴いたジャズCD、数知れず。相方くんが300枚のジャズ、ファンクなどをチョイスしたCDを持参してくれたため、DJ・YUKOといわれたこの1週間、好きな音楽を聴きまくりました。

初日のセビリア。ちなみに、毎晩「打ち上げ」なるものが盛大にあり、食べることに集中する1週間となりました。でも、ちゃんと翌日は遅くとも9時には起きて、観光もしたよ。(1日をのぞいて・・・)。

 

こちら、セビリア大学構内。由緒ある大学って見ると和む。自分がわりと古い大学にいたからかも。この大学は、もともとタバコ工場で、オペラ「カルメン」の舞台になった場所です。

 

南下したり、北上したり、もうその足取りは誰がこんなスケジュールを組んだんだ?といいたくなるくらい、「めちゃくちゃ」ツアー。中日は、海辺のリゾートホテルに宿泊。起きたとたん、この景色。なにしに来たんだか・・・

演奏した場所のコンディションも様々。日本みたいに、どのホールにもスタインウエイが入っていて、ちゃんとメンテナンスされていて・・なんて、ありえない。いいホールもあり、これはいったい・・というのもあり。

 

左はセビリアの中心街にある由緒あるコンサートホール。ちゃんとスタインウエイのフルコンだったけれど、右はサンルーカルの会場。妙にひんやりしていて、響きは抜群なのだが、いたるところにマリア像があり、元教会?とオーガナイズ側に聞くと

「ここは元々刑務所でした」

確かに窓にがっつり柵がついてました。でもここの街の魚介は最高だった。お酒として出されたManzanillaも最高で、打ち上げで1時過ぎまで。

でも、なんといっても最高だったのは、すでにアンダルシアではない、Zafra.ここはイベリコ豚の産地。この日は、夜、スペインリーグの首位決定戦(バルサ対マドリッド)があったため、客の入りが半分くらい。でも、この晩食べた、イベリコ豚の頬肉の煮込み、デザートで食べたローズマリーのアイスクリームは、このツアー中堂々1位に輝いたディナー。しかも二人で30ユーロってどうよ。ワインも飲んでこの値段。

どの街もいいホテルが用意されていたけれど、このZafraはこれまた格別。

このホテル、あのイベリコ豚のためだけにも戻りたい街Zafra!

街(村?)はこんな感じね。

旅は続く。果てしなく続くオリーブ畑。果てしなく続く会話。果てしなく続くファンクミュージック。 

後半訪れたグラナダ。

 

あと1日だ!ということで、この日はグラナダで打ち上げのあとジャズライブへ。はい、この日が唯一「外してしまった」1日となりました。飲んだだけではなく、踊ってしまったため、翌日が・・・もう40なんだ、というのを再確認した翌日。でも最高にレベルの高いジャズライブだったよ。

まだ雪の残るグラナダ。市内は半そでだったけれど、まだスキーができるくらいの雪が残っているらしい。ピレネー山脈と並び、スキーのメッカのシエラ・ネバダ山脈です。

で、健康体で無事マヨルカへ帰宅。

上空から見る我が島は、いつ見ても綺麗です。いろんな現実が待っていることは確かだけれど、この景色だけはいつも変わらない。

が、待っていた現実は半端なかった・・・

続く。

 


復活祭・春休み

2012年04月09日 | ファミリー

天気に恵まれた復活祭休暇。今週の日曜日まで春休みです。

日曜日には、ドイツの風習にのっとりOster Hase(イースターうさぎ)の到来を我が家でもやることにしました。昨年、岡部ファミリーが来たときにやってもらったのですが、チョコレートを探すというイベントにおおはしゃぎだったナルと結、今年はナルからリクエストされました。スペインでももうかなり板についた行事になりつつあります。

朝、私が庭の各所にチョコレートを設置。結はNadalとセットでチョコレート探し開始。

 

午前中は子供と過ごし、お昼は家族の復活祭の食事会があったのですが、私は練習のためパス。彼らが帰ってきた夕方、ナルと一緒に今度は兜を出しました。

おそらく、この日を逃すとそのまま5月に突入し、今年は出さなかった・・ということになりかねなかった。ほっ。

今日月曜日は午前中みっちり練習&合わせ。食事はNadalが担当し、合わせのあと、子供としっかり遊んでくれる今回の相方くん。

木で出来ているボーリングをやっとります。

で、午後は、以前からナルがリクエストしていた移動遊園地へ。

移動遊園地とは文字通り、この時期になると大型トラックに遊園地の機材を積みやってくる業者があり、あれよあれよと遊園地を設置し、約1ヶ月に渡り「島に遊園地がやってきた!」ということになるのです。

初めてこの「移動遊園地」なるものを目にしたのは、ドイツにいたとき。音大の目の前が当時は見本市をする広場になっていて、そこに10月後半、移動遊園地が設置されるのですが、大学で練習をしながら窓の外に日々完成される大型観覧車を見るのは新鮮でした。日本だとあまりないよね。常設がほとんどだと思うのですが。

で、マヨルカの移動遊園地、Nadalは「あんなところに行けるか!!!!」と、絶対行きたくないモード全開だったのですが、結とナルを連れて遊園地というのは無理があり、どうしてもNadalの応援が必要。

ほとんどひきずる形で遊園地到着。

遠くから見ていた観覧車は観覧車ではなく、大型超スピード観覧機、と命名したほうがいいようなスピードでまわっている。とてもじゃないけれど乗れない。絶叫マシーンも半端ない。

 

見てるだけでクラクラしてくるのですが、自分たちが乗るわけではなく、子供が乗れるものを、となると、たいしたものはなく、それでも興奮する子供たちの顔を見るのは和みます。Nadalも顔がかなり緩んでおりました。

 

すっかり日も暮れ、最後もゴーカートに乗るという息子。今度は大人も乗れるゴーカートにパパと乗ることになりました。

 

見物女組みと、興奮男衆。

Nadalはディズニーランドのときもそうだったけれど、行く前がとにかくやっかい。でも行くと誰よりもはしゃぐタイプで、でもそれを指摘すると「まったくしけた遊園地だぜい」とかぬかす。

素直に「行ってみようか」といってくれる日は来るのか???

ま、実際かなりしけていました。でも子供の顔に免じて許しましょう。

まだまだ続く春休み。まだまだ続く練習地獄。


祭りの後

2012年04月05日 | Music

3月31日から昨日の4月4日まで第4回マヨルカサックスフェスティヴァル開催。

4回とももちろん講師として参加しているのだが、今年は企画から携わったため、その疲労たるやら、いつもの5倍なみ。予算も大幅に削られた中の開催となり、途中、開催中止か?ともいわれた緊迫感。それにも関わらず受講生はうちの生徒以外も本土から例年以上の集まりで、始めは嬉しいものの、その気配りたるもの、未経験の私には完全にキャパを超えた仕事量となり、食生活から改めて望んだこの1週間。

初日。張り出された予定表を念入りに見る受講生たち。とにかく、フリー時間なしのスケジュールとなるので、彼らも大変。

 

まずはメインイベントとなるJ.M.Londeixのマスタークラス。午前中は高校生クラス以外は全員マスタークラス聴講が義務となるため、会場は楽譜片手にメモをとる生徒でいっぱい。今年も82歳とは思えない巨匠のレッスン、初日は私も緊張です。

その合間に高校生以下の受講生が、うちの卒業生、同僚ロドリーの個人レッスンを受けます。

 

お昼前に毎日カンファレンス。これも必須科目。

お昼ごはん後は、現代音楽のマスタークラス。今年は作曲家のC.Laubaを招いて行われました。

 

で、夜は毎晩コンサート。私も月曜日に登場しましたが、企画をしながら弾かなくてはいけない、というのは神経の使い方が違うせいもあり、疲労も月曜日がピーク。

日曜日は私の所属する合唱団とのコラボでコンサート。教会でのコンサートになったのですが、通りまで人が溢れるほどの盛況。

 

毎晩Prof陣、スタッフ、受講生と食事をし、ビールで乾杯し、11時過ぎに帰宅。子供たちがなにを一日していたかは夜Nadalのメモを見て把握する始末。

で、昨日最終日。クローズドコンサートはフェスティヴァル始まって以来初めての試みのジャズコンサート。卒業生率いるジャズグループを招いて一般の人も入れるコンサートにしました。

 

もうサックスのサの字も見たくない。無事終了したことを祝してこのあと関係者で打ち上げ。お馴染みジントニックで明け方4時まで無礼講。

今日から春休み。子供中心プランで数日過ごします。

でも、とりあえず沢山寝かせて・・・