makoto's daily handmades

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セキセイインコたちを眺めながらのティータイムが至福の時

ビワの思い出

2017-06-17 20:11:08 | 忘れ得ぬ人々
空梅雨気味だからスッカリ忘れていたが、ビワにまつわる思い出をふと思い出した。
私はビワが好きな子どもだった。
うちの実家にもビワの木があったのだが、あまり美味しくなかった。
親戚の家にもビワの木があって、H家(私の大叔母の嫁ぎ先)とM家(私の叔母嫁ぎ先)が二大人気ビワだった。
私がH家のビワを霧中で食べていたとき「種を蒔いたら、もっとたくさん食べられるよ」と言われて、16個の種を蒔いたんだ。
後からそれは大人のからかい半分の話だったと気が付いたが、子どもだった私は本気にしてしまった。
そしてせっせと水やりをしていたら、全部芽が出て成長していった。
小学生になる頃には、家族から「16本全部は育てられないから、この中から生長のいい2本だけ移植して、他は切るよ」と言われる。
ここは、副業で植木関連の仕事をしていただけあって、親も私も合理的だ。

亡くなった祖父は「H家のビワよりも、M家のビワの方が甘いから、この木を土台に接ぎ木しよう」と言う。
そして「makotoが嫁に行くときに、このビワの木を持って行けるようにしてやる」と付け足した。
そして私が高校生になる頃には、祖父が「嫁に持っていくビワ」として丁寧に手入れをしてくれていたんだ。

ところが私が大学1年生のとき、父が鳥除けの編みをビワの木に掛けたら、拍子で脚立から落ちてしまった。
ケガはしていなかったが、頭を打ってしまったらしく、軽い記憶障害が出てしまった。
その様子は今も覚えているが、父の様子があまりにもおかしくて、母が脳神経外科に連れていっている間中、不安が増大。
私はあまりの不安で、一浪の末に進学した跡取り息子である兄に「私の学校の方が学費が高いから、いざとなったら中退するから。私なんて女なんだから、テキトーに働いて結婚すればいいんだし。にーちゃんは絶対中退しちゃダメだよ。せっかく大学に入ったんだから」こんなことを言い出す始末。
さすがこういう時は跡取り息子、動じない姿を見た私は、オトコだな、って思ったモノだ。

さて大学生にもなると分かってきたことがある。
私、庭付き一戸建ての家に住むような人生は送らないだろうな、と。
ちょうど遠縁のS家の一人息子(当時30歳くらい)が、私のビワの木を気に入って譲ってほしいと言い出したらしい。

家族から何度も念を押されたが、私はアッサリと「S家にビワの木を譲る」と言った。
父が記憶障害になるような事態を招いたビワの木を、将来戸建て住宅に住めるとも限らないのに持っていても仕方がない。
そして祖父が存命中にビワの木は実家から去って行った。
その時の祖父の気持ちを思うと、少し心苦しかったが、今では淡々と過ぎていった日々の思い出だ。
結果として私は戸建て住宅に住んでいない。

でも、それはビワの話題がのぼる季節になれば、毎年のように思い出すんだ。
今はビワを食べることは滅多にない。
子どもの頃にあれほどむさぼり食べたせいか、ビワを食べたいと思うこともない。
一生分を食べちゃったのだろうな。
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4 コメント

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こんばんは(^^) (jun-sweets)
2017-06-17 22:27:30
ビワの木、実家にもありました。
一度、切って無くなっていたのですが、数年前場所的には少しずれているのですが、
またビワの木が伸びていたのでビックリしました。
まだ根が残っていたのかと思ったのですが、姉に「それはない!」と言われ、
じゃあどうして!?と思ったことがあります。
鳥が落としたのかな(*_*;
jun-sweetsさんへ (makoto)
2017-06-18 07:00:34
鳥の落とし物かもしれませんね。
ビワは適当に庭の片隅に埋めても芽が出たので、発芽しやすいのかもしれません。
今も親戚の家にビワの木があるのかは分かりませんが、子どもの頃の思い出として私には楽しい思い出をです。
ちょっとした小説みたい (マサル)
2017-06-18 21:05:38
おもしろく読ませていただきました。
ご家族の複雑な 思いが一杯詰まった枇杷の木とおもいきや
あっさりよそのお宅にもらわれていって
結末が意外でした。
切られちゃうのではと ドキドキしながら読んだんですよ。
マサルさんへ (makoto)
2017-06-18 22:09:59
誤字脱字が多いのに楽しんでいただけてなによりです。
ビワは種から成木になって実を付けるまで10念くらいはかかったと思います。
種をまいたのは5歳くらいだったので、実がなる頃には私は中高生。
たぶんビワよりも美味しいと思うものが増えて、ビワへの執着が薄れた結果でしょう。
父の記憶障害も一時的なモノで、その後は元気に暮らしています。
親戚のS家とは年賀状のやりとりしかしていないので、ビワの木がどうなったか分かりません。
ただビワの季節になると、ビワをめぐる様々な出来事を思い出してしまいます。

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