小笠原日記

夫婦で小笠原に移住予定です。どんな生活が待ち受けているか?とりあえず小笠原の生活を綴って見ようと思います。

二日続きの晴天

2009-09-27 15:28:18 | Weblog
昨日の父島、本当に久し振りにスコーン!と抜けた青空。本来なら我家のお気に入り、ハートロックまでトレッキングと行きたい所だったが、台風通過とその後の雨で山のコンディションはおそらく最悪。と言う事で、夜明道路一周のトレッキングへ。

扇浦では、知り合いのカヤックツアーのガイドさんたちが数組、丁度出艇の準備中。沖の要岩付近には、一足早く漕ぎ出したカヤックが2艇、気持ち良さそうにパドル中。9月下旬とは言え、父島の太陽はまだまだ元気。その強い陽射しに輝きを取り戻した、コバルトブルーの水面に浮かぶカヤックがとても映える。

湾岸通りから、小港道路、そして夜明道路と歩を進め、長谷のトンネルの手前に差し掛かった時「コンチワ!」と後ろから来た車に声をかけられた。やはり知り合いのガイドさん、どうやら山ツアーのようだ。その後も数台のツアーガイドさんの車に追い越されたり、すれちがったり。久し振りに観光の島復活と言った所。

我々は辰巳道路を右に折れ、チョッと寄り道。辰巳道路の終点からフットパスを少し入ったところにある通称`この先の岩場’と言う見晴らしのよい場所で一服。南の方角には母島がくっきり、手でつかめそうなほど近くに見えた。

小休止の後、辰巳道路を戻り、夜明道路を中央山まで。展望台と反対側、東島が正面に見える岩の上でお楽しみのランチタイム。真夏の暑さ程ではないとは言え、扇浦を過ぎてから中央山までほとんど上りの行程、大汗をかいた後の冷たい飲み物にサンドイッチ、抜けた青空、まさに至福の時。

そして本日、予報では晴れ一時雨との事だったが、早朝ジョグの時から満天の星空。‘一時雨’は無い事を期待して、ハハマルの出港した後の岸壁でムロ釣に挑戦。期待通り雨は全く落ちてこなかったのだが、肝心の釣の方はサッパリ。外道のハタタテダイにムロガ1本と言う散々な結果に。ムロ1本食べる訳にも行かず、船釣りの時の餌にでもととりあえず冷凍庫へ。

台風の通過で海もかき回され、水温も下がったようで久々の釣果を期待したのだが、またしても返り討ちに遭ってしまった。釣りの方は、今月一杯でロープとブイが撤去される青灯の、釣解禁を待つしか無さそうだ。

写真は、昨日中央山からの一枚。

思わぬプレゼント

2009-09-26 07:21:31 | Weblog
昨日はオガマルの入港日。

このところの父島、いつの間にかすぐ横にヒョコッと現れた熱低の影響か、安定しない空模様。台風後の後片付けも終わっていないと言うのに、南よりの風が吹きつけ辺りは落ち葉だらけだ。

そんな南風の影響か、オガマルは定刻30分遅れの12時、363名の乗船客と共に二見桟橋へ接岸。先便が台風の影響をモロに受け変則日程での運行、しかも時化の中での航海と言う事で、積荷はかなり制限されていたように思う。その反動で、今便の積荷はおそらく満杯状態と初めから覚悟をしていたのだが、意外なほど少ないのビクリ。

考えてみればこのオガマル、竹芝出港前日まで例のシルバーウィーク真っ只中。業者さんも皆OFFと言う事で、荷物も少なかったのだろう。30分遅れての入港だったが、荷役作業も順調に進み2時前には終了。

午前中に比べると明らかに風は落ちては来ていたが、久々の好天。こんなチャンスはめったに無いと、前浜でウインドサーフィンを楽しむ事に。急いで帰宅、洗濯を済ませ、ウインドの準備をして前浜へ。

荒れ果てた海岸線、重機を使って復旧作業の続いている前浜だが、あの綺麗な前浜が戻ってくるには、まだしばらく時間が掛かりそうだ。いつもの入港日だと、早速シュノーケリングetcを楽しむ元気者や、あるいは長い船旅の疲れを癒すかのようにのんびりその景色を楽しむ観光客の人で賑わう前浜だが、昨日はそんな人の姿もほとんど無い。

チョッピリ気が引けたが、復興作業中の横で素早くセッティング、誰もいない前浜からビーチスタート。風は南西、右からのクロスオン、相変わらずガスティーでしかも明らかに風速は落ちて来ている。それでもたまのブローではプレーニング、ストラップに足もしっかり入り、本当に久し振りにウインドの爽快感を楽しめた。

時間にすれば1時間弱、風もすっかり弱まり、心地よい疲労感と共に久々のウインドは無事終了、後は道具の片付け。昔からいつも思っていた事だが、ウインド楽しんだ後のこのお片付け、何とかならない物か。正直非常に`メンドッチー!’と言うのが本音。散々楽しんだ後の片付け、当たり前の事なんだけどネ。

何はともあれ、思いもよらぬ空き時間、そしてまずまずの風にも恵まれ、なんだか得したような入港日の一日だった。

写真は、変わり果てた前浜の様子。

台風の傷跡

2009-09-21 06:37:17 | Weblog
昨日はブログ投稿の後、自転車で台風後の島の様子を探索。

早朝、薄暗い中での妻とのジョギングの時には気づかなかった14号の傷跡があちこちに。

まずは職場小笠原小学校へ。早速目に付いたのが、車道から校舎へと続く道に植えられた徳利ヤシの木が、1本根元から折れている。反対側プールの壁際にあるバナナの木も数本バッタリ。そして校舎の前庭にあった立派なヤシの木も2本、こちらも無残な姿に。しかし心配していた6羽のチャボは元気な鳴き声と共に小屋の周りをうろうろ。餌も先に様子を見に来た先生が与えてくれたようで、まずは一安心。

次は、僕のホームグランドとも言える前浜へ。日頃は、緑の芝と白い珊瑚ダストのコントラストが素敵な前浜だが、その緑の芝の上に瓦礫やゴミが散乱。見るも無残な前浜の姿に、高波の威力の凄さを実感。その高波は防風林を越え、前浜の裏の緑地帯のあちこちにまで、砂と珊瑚ダストを打ち上げていた。

前浜を後に、トビウオ桟橋、漁港横を抜けて扇浦方面へ。自転車で通り過ぎながら遠目に見ただけだが、台風に備え厳重に固定された多くのボートや漁船に、大きなダメージがあるようには見えなかったが、勿論詳細は分からない。

扇浦方面に向かう湾岸通り、当たり前だがその景色は早朝ジョグの時とは大違い。あちこちに木々が散乱し、第2トンネルの手前には折れたギンネムの木が横たわり片側車線をふさいでいる。そう言えば防災小笠原の放送は、道路状況が悪い為、村営バスの一日運休を告げていた。

そして扇浦、こちらの状況はかなりひどかった。前日からの停電はまだ続いており、結果的に完全復旧したのは2時過ぎ、まる一日以上停電していた事になる。レストハウス前の道路は砂が堆積していて、タイヤを取られ自転車では走れない状態。役場や東電の職員さんだろうか、復旧作業を進めていたが、気の遠くなるような状況である。

しかし島人のパワーも凄い。島内放送で、台風の被害によるゴミ等は草木とそれ以外に分け、道路脇に置くようにと言う指示が出されていたが、その倒木等を運ぶトラックと何台も湾岸通りですれちがった。勿論簡単に片付く量ではないが、こうしていつもの島を取り戻していくのだろう。

午後から久し振りに上ってみたウェザーステーションでも、上りだしは木々が散乱しひどい状況だったが、途中道路整備中の一団に遭遇、その先はビックリするほど綺麗な道路に変身。道路整備の人達に感謝しながら、いつものようにギヤ2枚残し何とかウェザーへたどり着いた。そこから見る海、確かにウネリはあるが風も治まっていた為か、思いのほか良い状態。むしろ、内地に近いほうが海況は悪いのかもしれない。

さてそのオガマル、これから入港の予定だが、入港日恒例8時過ぎ防災小笠原の放送が待たれるところだ。当初900人オーバー予定の乗船客も、情報では200名程度との事。これも本当に大きな台風の傷跡である。

写真は、校舎の前庭で倒れてしまったヤシの木。

台風14号 CHOI_WAN

2009-09-20 07:55:10 | Weblog
シルバーウィークの真っ只中、日曜日の朝、小笠原は台風一過の好天。

先週前半あたりからここ父島では、北マリアナ諸島沖で発生し熱低から台風となった、台風14号の話題でもちきりだった。

「今度のは、マジやばいよ」「3年前(30年ぶりの大型台風直撃と言われた)のよりでかそうだ」

実際、日に何度もチェックしていたネットの台風情報でも、16日頃には既に915hPaまで発達、このままの勢力で島直撃なんて事になったら、シャレにならない状況だった。

ハハマルは早々と父島を後にし、東京湾内へと避難。オガマルも18日竹芝出港予定を一日延ばし、19日10時竹芝出港、20日父島入港へと予定を変更。以前このブログでも触れたが、この便はずいぶん前からキャンセル待ちが出るほどの大盛況。父島滞在が一日短くなるが、それでもなんとか旅行キャンセルは最小限にという、小笠原海運としてもぎりぎりの選択だったのだろう。

勿論、観光で成り立っているこの島、小笠原海運ばかりでなく、島で観光関係に携わる多くの人々にとっても、今便の運行状況は非常に気になるところだったと思う。

しかしながら台風14号、勢力はいくぶん衰えたもののその動きは遅く「小笠原丸の運行予定の再変更、20日竹芝出港、21日父島入港予定」と言う防災小笠原の島内放送が18日に流れた。流石に父島1泊と言うことになると相当のキャンセルは否めない所だろう。知り合いのツアーガイドさんのブログには「僕のシルバーウィークは、既に終わりました」と言う寂しいコメントも。

さてその台風当初は18日の夜から影響があるとの事で、我家も金曜日は自転車を部屋に避難、徒歩で学校へ出勤。町のお店も早々と養生を済ませ、避難所も夕方5時から島内2箇所に開設され、まさに島全体が臨戦態勢。

今回も避難せずアパートで頑張る事を決めた我家、帰宅後は早々とシャワーを済ませ、断水に備え浴槽に水を張り、停電に備え懐中電灯と電池式ランタンのチェック、そして冷凍庫には水入りのペットボトル、いざと言う時の保冷剤代わりだ。雨戸を閉めガムテープで目張り。缶詰め等の非常食も買い込み準備万端。

しかし台風の接近は思いのほか遅く、実際暴風域に入ったのは昨日の午前中。そして父島の西を通過してから東寄りに進路を変えた為だろうか、暴風域に入っている時間が長く夕方まで強風が続いた。ただ3年前の台風に比べると、幸い島を離れての通過と勢力も衰えた事も有り、恐怖を感じるほどではなかった。

心配していた停電も、数秒から数分程度の短い物が断続的に何度かあったが、ほとんどと言って良いほど我家には影響なかった。ただ暇と言う事でケーキを焼いていた妻は、数秒の停電にもかなり神経質になっていたようだが、幸い事無きを得、無事?ケーキは完成。

とは言え、金曜日の夕方から今朝早朝ジョグに出るまで約34時間一歩も外に出ることが出来ず、その間久し振りにDVD4本の映画鑑賞。「タイタンずを忘れない」「真夜中のカーボーイ」「ニューシネマパラダイス」「Notting Hill」流石に目が疲れたのか今朝は珍しく偏頭痛も。

所で今朝の早朝ジョグ、境浦ファミリー先のトンネルが真暗。昨日扇浦地区の停電を島内無線が告げていたが、復旧は未だらしい。まだまだ暑い小笠原、冷蔵庫の中身が心配、まあ皆さん慣れているからそれなりの対策はしていると思うが。

我々も真暗な中でのジョグは無理、トンネル前で引き返し、今日は町の方へ足を延ばしてみたが、目に付く大きな被害は無いように思われた。

写真は、先週台風に備え漁港に早々と係留された漁船。

満天の星空

2009-09-15 06:02:23 | Weblog
今日はオガマルの出港日。船が出た後2時半から小学校に出勤、来月初めに迫った連合運動会に備え、芝刈り機でグランドの芝刈りの予定だが、朝一番はフリー。そんな朝は、妻との早朝ジョグから一日が始まる。

4時前我家を出て空を見上げると、きっと快晴なのだろう、満天の星空。お月様も闇夜に向かってだいぶ欠けてきており、なおさら星がよく見える。

走り出してしばらく経ち、境浦橋の手前に差し掛かった頃だろうか、妻が「やったね!」と叫んだ。「流れ星?」僕の問いに「願い事もちゃんと言えたもんネ!」との事。

毎日早朝ジョグを欠かさない妻、夜明もだいぶ遅くなり星空の中でのジョグとなる昨今、何時流れ星に出会っても良いように願い事をちゃんと用意しているようだ。残念ながら、僕には流れ星すら見えなかったのだが。

50分弱のジョグ、我家に帰りつく頃には東の空が白み始め、満天の星空はいつの間にか消滅、明けの明星だけがキラキラと輝いている。そんな中数台のゲンチャリが我々を追い越し、夜明け道路を上って行った。今日の日の出はバッチリだろう。

所で一昨日の日曜日、久し振りに境浦でのんびり、そしてシュノーケリング。我家の一番のお気に入りの境浦だが、この夏はお休みの日と凪ぎの好天が中々マッチングせず、御無沙汰していた。

湾岸通りから見下ろす境浦の海、透明度も良さそうで絶好のコンディションに見えたのだが、いざ海に入ってみると思いのほか濁っている。魚の豊富な右側の岩場のほうにも行ってみたが、魚影もイマイチ。久し振りと言う事で、カメラのハウジングも持参していたのだが、被写体にも恵まれず残念。

気になったのは、最近話題になっている珊瑚の白化現象。境浦の海でも真っ白になった珊瑚があちこちに見られた。見ている分にはとても綺麗で素敵なのだが、この白くなった珊瑚は死滅するらしい。聞く所によれば海水温が30度以上になるとこの現象が起こるらしく、今年の小笠原の海は、例年に比べ水温が高いと言う事なのだろう。

水温が高いと言えば、台風14号。その海水温の高さも手伝ってか、どんどん発達しながら北上して来そうだ。丁度次のオガマルが父島へ向かう頃とバッティング?早くからキャンセル待ちが出るほど超満員のオガマル、次航はどうなるのだろ。余談を許さない状況になってきた。

写真は境浦の海で、白くなった珊瑚。