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Seoul・南山を走る充電式電気バス~ユニークな形状にも注目

2011-03-24 | バス[大韓民国]

先月MAKIKYUが韓国を旅行した際には、Seoul市内でソウルタワーなどがある事で知られる南山(Namsan)にも久々に足を運んだものでした。

南山へのアクセス手段としてはロープウェイ(現地では南山ケーブルと称しています)が有名で、ロープウェイであれば韓国旅行は初めてという不慣れな方でも、比較的簡単に利用できるものですが、この他に市内バスでアクセスする方法もあります。

路線バス利用となると、路線や停留所を把握するには、ハングルが読めないとやや厳しいかもしれませんが、運賃の安さは大きな魅力(桁が一つ違う位大きいです)で、しかもT-moneyなどのICカード利用では地下鉄と乗り継ぎの場合、運賃が通算されるのも大きなポイントです。


この南山へ向かう市内バスは、南山を基終点として、地下鉄の忠武路(Chungmuro)駅などを経由する路線が幾つか存在しており、系統によっては南大門市場(Nandaemun-sijang)や明洞(Myeongdong)なども経由していますが、南山の道路は道路幅が限られた山道で一方通行となっている事から、片方向(時計回り)の循環路線となっている事が特徴です。

その中でもMAKIKYUが乗車した路線は、02番と呼ばれる路線で、7時頃から23時過ぎまで、概ね15分間隔程度で運行していますので、Seoulの市内バスにしては本数は少なめの部類に入るものの、日本の路線バスを利用し慣れた身としては、比較的至便に感じるものです。

この路線はSeoul市が路線性質別に塗装を区分している中でも、比較的少数派の「循環型」と呼ばれる路線になっており、一般路線車は余り見慣れない黄色1色のバス(南山発着の黄色いバスは、何故か大宇製ばかりでした)が走っている事も特徴ですが、これに加えて最近になって充電式電気バスも加わっています。

  
充電式電気バスは起終点となる南山で充電を行い、韓国の市内バスにしてはさほど距離の長くない循環路線を走って南山へ戻った後、再び充電といった運用になっている様でした。

南山ではMAKIKYUが乗車した充電式電気バス以外にも、充電中の車両が停車している姿を目にしたもので、中には営業用のナンバープレートをつけておらず、密陽(Miryang)市長と書かれた手書きの仮ナンバーに、「試験運転」とハングルで書かれた紙を掲げた車両も目撃しており、まだ路線車として納車されておらず、試験走行に供されている車両の姿も見かけたものでした。


バスへの充電は、南山のバス折り返し地点に専用の充電設備が設けられており、車両右後方(韓国は右側通行で左ハンドルですので、日本のバスの左後方に近いイメージです)の給油口の様なフタ(日本でこの位置に給油口のあるバスは少数派で、むしろ尿素水(AdBlue)の注入口を連想する方も居られるかと思います)を開き、これまた給油用ノズルを思わせるノズルを差し込んで行っていました。

中国・上海で活躍している充電式トロリーバス(バス停停車時にパンタグラフを上げ、バス停部分の車両上部にだけ設置された架線から集電、この電力を蓄電池に充電して走行します)程の迅速な充電は出来そうにない雰囲気ですが、1充電で結構な距離を走れそうな雰囲気でしたので、起終点である程度の充電時間が確保できれば、充電箇所が少なくて済むノズルによる充電方式も有用で、今後どの程度普及するのか気になる所です。

 
また充電式電気バスはメカニズム的に特殊な車両と言うだけに留まらず、白と緑色の装いに、イラストなどが描かれており、単色のバスがゴロゴロしている中では、装いだけでも非常に目立つものとなっています。

これに加えて車両自体も既存路線車とは大きく異なり、ピーナッツを模した非常にユニークな形状となっているのが特徴ですので、素人目でも一目で特殊なバスである事が一目瞭然といった状況で、特異な低公害車を強くPRする事に一役買っています。

MAKIKYUが乗車した02番では、2~3台に1台程度の割合で充電式電気バスが充当されている様な雰囲気で、運賃も一般路線車で運行される便と同額で乗車できます。
(ただ地下鉄や他のバスと乗り継ぐ際は、一定時間を越えると乗継割引の適用対象外となりますので要注意です)

もし市内バスで南山へ足を運ぶ機会があるならば、是非選んで乗車したいバスですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様もSeoulへ足を運ぶ機会がありましたら、ユニークな形をした充電式電気バスに乗車してみては如何でしょうか?



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