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KORAIL 361000系電車~京春電鉄線に導入された新型車両

2011-05-22 | 鉄道[大韓民国・広域電鉄/地下鉄等]

MAKIKYUが2月に韓国へ出向いた際には、江原道の春川(Chungcheon)市にも足を運び、既に「MAKIKYUのページ」では春川市内を走る市内バスなどを取り上げていますが、春川へ向かう際には、昨年末に複線電化(電鉄化)され、以前の単線非電化だった頃とは大きく様変わりした京春(Gyeongchun)線に乗車したものでした。

京春線では電鉄化と共に新型車両が導入され、現在は概ね昼間20分間隔でSeoul市内の上鳳(Sangbong)駅から春川(Chungcheon)までの電車が運行されていますが、この新型車両が361000系と呼ばれる車両です。


MAKIKYUはKORAILの新しい6桁の形式番号に未だに馴染めず、少々違和感がありますが、361000系は最近続々と勢力を拡大しており、「マティズ」と呼ばれる新標準車両の一派に当たります。

車体長20m・片側に両開き扉が4箇所という構成は非常に日本的ですが、丸っこい前面形状は日本の鉄道車両とは若干異なる雰囲気があります。

また最近のKORAIL広域電鉄における使用車両は、ステンレスやアルミの無塗装で、ドア部分に赤と青のラインが入ったスタイルが一般的ですが、361000系はアルミ車体ながらも白く塗装され、ブルーのラインが入るなど、他路線で活躍するマティズとは様相が異なり、標準車両の一派でありながらも、他車両とは少々異なる雰囲気を受けるものです。


車内に足を踏み入れると、最新型らしくLEDを用いた車内照明が目を引くものの、4ドア通勤型電車の典型ともいえるロングシートが並び、それも最近のKORAILでは定番となっている非常に硬い座席となっています。

しかしながらこちらも他路線でよく見かける青系統のモケットではなく、黄緑色のモケットが用いられる事で、外観だけでなく車内も他路線で活躍するマティズと少し異なる印象を受けます。


一部車両には自転車置き場が設けられ、地方ローカル線ならともかく、都会を走る8両編成の4ドア通勤電車らしからぬ雰囲気があるのも特徴的ですが、MAKIKYUが乗車した際には自転車を持ち込んでる乗客の姿は見かける事がなく、一体どの程度の利用があるのかも気になる所です。
(韓国では自転車の利用自体が、日本に比べると非常に少なく、街中でも日本に比べて利用状況が低調な印象があります)

この様に新標準車両の一派でありながらも、他の車両とは少々雰囲気が異なるのが361000系の特徴で、今後の活躍も期待される所です。

ただ京春電鉄線は以前の非電化時代に比べると、はるかに利便性が向上しているものの、それでもMAKIKYUが乗車した際には昼頃の閑散時間帯にも関わらず、始発時点で発車時間の随分前から立ち客が出る程混雑しておいました。

京春電鉄線に乗車した際には、設備的にも随分余裕があると感じたものですので、Seoul市内やSeoulに近い区間だけでも、今後の増発に期待したいと感じたものです。

また361000系は幾ら新型車両とは言えども、非常に硬いロングシートは長時間乗車に適した車両とは言い難く、現在の京春線定期列車においては、この車両以外の選択肢が存在しない事から、MAKIKYUも361000系で上鳳~春川間約80kmを約80分程かけて乗り通したものでした。

運賃がSeoul市内から春川まで概ね2000W台と、韓国の物価を考慮しても非常に安いのはありがたいのですが、結構な距離にも関わらず純然たる通勤電車しか選択肢がないのは考え物で、時折不定期でヌリロ号用車両を用いた臨時列車などが運転されるとはいえ、現在計画中の京春線座席指定制列車の運行開始が待ち望まれると感じたものでした。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ラクスの使い。)
2011-05-23 00:55:45
わたくしもKORAILの電化の進展の早さには驚きました。
ところで例の最新型マティズですが、観た限りでは大阪府都市開発7000系の側面と東京メトロ05系最終導入編成の顔とを組み合わせたような印象ですね。6桁の形式はさながら英国の鉄道のようでもありますが、英国では最初の3桁が形式を示しているので、これに倣うなら、このマティズの361000系は、「361系」と呼ぶのが一般的かも知れません。
塗装を見ると… (MAKIKYU)
2011-05-24 17:39:39
ラクスの使い。様こんにちは。

韓国は道路交通の発達が凄まじく、鉄軌道の整備が需要の割に追いついていない事も、近年の急速な電鉄化や新線開業の一因かと思います。

多数の鉄道が存在しながらも、何処かで少しの路線延伸でもあると、大騒ぎになる停滞状態の島国に居ると、年に指の数位の新線開業等がある状況は、羨ましい限りです。

また京春電鉄の新型車361000系は、他の広域電鉄車両と同様に比較的簡素で、どちらかと言うと日本の首都圏で活躍する電車に近い雰囲気を受けますが、白と青に塗装された車体の4ドア車という事で、何となく泉北高速鉄道を連想する面もありますね。

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