富士通は6日、全国の市町村が運営する公共図書館向けに図書館業務支援SaaS「WebiLis(Webアイリス)」の販売を開始した。
「WebiLis」は、富士通のデータセンターから図書館業務支援ソフトウェアをインターネット経由で提供するサービス。図書館は、「貸出管理」「返却管理」「予約管理」「目録登録」などを行う業務システムや、利用者のための予約・検索機能を有したICTシステム環境を、低価格で、短期間に導入することが可能となる。職員間で情報交換できるコミュニティ機能も搭載しており、同じ図書館内、同サービスを利用している全国の公共図書館間で、情報交換やノウハウの共有も可能。目録データや貸出情報などの各種データは、同社データセンターで管理。さらに、個人情報は暗号化管理するとともに、ネットワーク通信はSSL 3.0による暗号化通信を行う。
図書館のICTシステムの運用・保守業務については、データセンターの専門要員が代行する。これにより図書館は、利用者が求める書籍の迅速な提供や、書籍の貸出傾向・利用者ニーズ分析など、利用者に対するサービスの品質向上に集中できる。図書館はICTシステムにかかるコストを5年間で約30%削減できる見込みだ。
富士通は、公共図書館、小学校から大学までの教育機関、研究機関、博物館・美術館、観光案内所など、地域が持つあらゆる蔵書情報、電子書籍、資料のデータベースや各種ノウハウを、住民が共同利用する「地域総合図書館」の確立したいとしている。2013年度末までに約300団体での導入を目指す。
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