まじくんママのぷち旅ぶろぐ

トミーズツアー旅の編集人がつづる「四季の京都」周辺とたまに帰る「ふるさと富山」のお出かけぶろぐです。

京都:京田辺「壽寳寺」へ行ってきました。

2016年07月07日 | 京都府(京都市・宇治市以外)

先日(4日)、京田辺市にある「開運山 壽寳寺(寿宝寺:じゅほうじ)」へ行ってきました。創建は寺伝によると、文武天皇慶雲元年(704)の創立となっています。古くは「山本の大寺」とよばれ七堂伽藍を備える大きなお寺でしたが、度重なる木津川の洪水により移転を繰り返していました。享保17年(1732)に現在の地に移り、明治の廃仏毀釈の際に近隣の寺々と合併しています。現在は高野山真言宗に属し、ご本尊は十一面千手千眼観世音菩薩立像です。平安時代後期の像で重要文化財に指定されています。もともとはここから1キロメートル南西にあった神宮寺にあったもので、明治時代に廃寺となった際に、ほかの像とともに移されたものです。

この日、ここを訪ねた目的は、ご本尊の「十一面千手千眼観世音菩薩立像」に逢うためです。2年前、京都国立博物館で開催された南山城の巡礼展前ぶろぐ】の際に出陳されていました。その珍しい姿にくぎ付けとなり・・・一度お寺を訪ねたいと思い、ようやく出かけることができました。その珍しいお姿とは「十一面観音・・・頭上に十一面のお顔」「千手・・・通常は42本の手で千手とみなすものが多い中で、この像は左右にそれぞれに五百の手をもっておられます」「千眼・・・持ち物ない手の平に墨で目が記されています」「等身大(181cm)の素木造り、美しい木目」他では見ることのないお姿です。大阪の葛井寺、奈良の唐招提寺の千手観音とともに三大名作とされています。*写真は2年前の南山城の古寺巡礼展の際の入り口パネルです。

(実際に千本の手はないそうですが)限りなく千に近い手を左右に広げたお姿は、多少奇異な感じもします。しかし、何ともいえない威厳・・・。お堂で間近に拝見したお顔は、あれ?なんだか以前見たお顔と違うような?不思議~?と思っていたら、やはり理由がありました。
実は、お堂で照明が当てられているお顔と、照明を落として月明かりに似せて照らされたお顔が全く違うのです。これにはびっくり~。どんな風に違うかは、ぜひ訪ねて確かめてみてくださいね!昔は月明かりに照らされたお姿を見るために月夜に参拝する方が多かったそうです。また、以前はお寺のそばに鶴沢の池があり、月の夜は船を浮かべ観月の宴が行われていたのだとか・・・。現在、池は公園になっています。

 

寿宝寺 http://kyotana.be/object/detail/2/

拝観料:300円(事前予約が必要)お寺の方による説明があります。なお、雨天や荒天時は保護のためにご本尊が安置されているお堂を開扉しない場合がありますので、お天気の良い時にお出かけください。 拝観所要時間:20分~ *京都南インター付近から車で30~40分ほどです。



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