ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

プロ野球に必要なイノベーションとは?

2004年07月11日 | プロ野球再編
ナベツネを応援する気もないし、10.19の悲劇を知っているものとしては「近鉄」に多少の思い入れもある。ただこのニュースを見る限り、選手会の意識は低すぎるのでは、と思う。

“直談判”も手応えなし…不調に終わった意見交換会 (サンケイスポーツ) - goo ニュース


以前、「選手会が近鉄の株主になるというのはどうだろう?」でも書いたのだが、基本的に現在のプロ野球の市場規模が縮小していることが問題なのであり、それに対し、「(1)特別委員会の設置(2)1年間の合併延期(3)有識者を含めた第三者による検討委員会の設置」という要求を掲げるだけでは、はじめからかみ合わないだろう。
球団数を維持したいのであれば、新たなる市場創造のための提案か、現状の市場規模でも現行球団数で成立させるための提案が必要なのだ。

市場規模が固定化された製品が再度、市場を拡大していくためには、何らかのイノベーションが必要となる。
携帯電話であれば、最初の拡大に引き続き、メールやインターネット接続(i-mode)の登場、カメラ付携帯の登場と新しい機能の付与がその都度市場開拓を行なった。また一般に故障や引越しにともなった買替需要しかないと思われていた白物家電の分野でも、洗剤不要の洗濯機やドラム式高機能洗濯機の登場で市場は拡大した。

ではプロ野球におけるイノベーションとは何だろうか?

ICHIROや松井を超えるようなスターの登場かもしれないし、球団数を減らすことによる各チームのレベルUPかもしれない。ダイエーの例が示すように地元との密着度が観客動員につながるKFSであるというならば、全国をいくつかのエリアに分け球団を再配置したり、そのエリア出身の選手を中心にチーム作りをするための制度が必要だろうし、ファンとのコミュニケーションが大事だというのであれば、試合前には必ず野球教室を行うといったことが求められるのかもしれない。

「ナベツネ」批判やファンや選手不在のまま話が進んでいることに対する批判は、それはそれで正しいのかもしれないが、決して市場を創造するものではない。資本主義では、消費者が求めている商品は市場に残るのであり、「需要」に応じて商品の「供給」量が決まるのである。

であれば、今の球団削減の動きはまさに市場が望んでいることに他ならない。「ナベツネ」批判はしても実際に球場に行かないファンは、「行かない」ということで実は球団削減を容認しているのであり、市場創造・イノベーションを起こすためには現状のやり方ではダメなのだ。

選手会も「問題先送り」的な要望ではなく、かつ「自分たちはただゲームをがんばるだけです」的な対応でもなく、積極的な「破壊と創造」の担い手になって欲しいと思う。でなければ、オーナーたちのいうように球団数を減らした縮小均衡を図るか、選手の年俸を一律30%OFFにでもして雇用確保を目指すしかないだろう(まぁ、労働組合っぽいけど)。





1 コメント

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Unknown (びで)
2004-07-14 01:49:18
コメントつながりできてみました。コメントありがとうございます。



確かにナベツネ批判しつつ球場に足を運ばないファンはただの野次馬でしかないですよね。僕も子供の頃、西宮スタジアム時代からYahoo!BBスタジアムの今まで通うものとしてファンの無責任さを感じてしまいます。



だからといって球団側のファンを無視するような行いは容認できませんが・・・。

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