たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

やはり大小山は暑かった

2016年09月03日 | 近所の栃木県の山
◎2016年9月2日(金)

阿夫利神社駐車場(8:38)……妙義山……大小山……駐車場(10:13)

 またブランクができてしまった。暑い時期は山も含めてどこかに出かけるという気持ちになれないばかりか、この二か月、野暮用やら仕事で休日の半分以上はつぶれた。先月の実績は赤倉山5時間歩き一回きりの寂しい結末。いつの間にか土日の雨を期待する始末になってしまい、自分は山歩きが本当は好きではないのかもしれないなと思うまでになっている。
 ここのところ頻繁に実家に用事があり、今日もまたそうなのだが、用事そのものは半休を取れば済むこと。これをずっと繰り返しているが、今回は珍しくついでにどこかの山にでも立ち寄ってから行こうかといった気分が起き、丸一日の休暇にした。どうせ明日は出勤だし、日曜日は雨の気配だ。
 実家へのアクセスからして対象は50号線沿いとなる。行きがてらの金山か三毳山にでもと考えたが、地勢的にさも暑苦しそうだ。そこで思い出したのが、みつまんさんが先日足慣らしで行かれた大小山。確か2時間半ハイクだった。これが手頃かもしれないな。

 平日だし、暑いしと甘く考えていたが、阿夫利神社の駐車場には8時半にしてすでに12台の車があり、でんさん記事でも窺い知れるが、桐生の吾妻山同様にかなりの人気というかポピュラーな山のようだ。年間通じてというのも里山としては珍しい。おかげで日照りの駐車スペースしか空きはなく、早速、汗をかきながらの準備となった。その間に下山して来る方がいて、発進後に即、日陰スペースに移動した。

(今日は右から左への周回としよう)


(出入口のフェンス)


(えぐれた溝が気になった)


 どこをどう歩いてもいいのだが、右から回ることにしよう。妙義山廻りコースというらしい。以前は見かけなかったフェンスがあって、チェーンをちょいと外して中に入る。
 最初のうちは日陰で微風もまた涼しくて快適だったが、これはほんの束の間。すぐに日向の歩きとなって汗が流れ落ちる。やはり夏の里山は熾烈な暑さで手強い。メガネのレンズに汗ポタリも時間の問題。それをすでに汗でベトついた手拭いでこするから、レンズ越しの景色は白くなる。予備手拭いをメガネ専用にすることにした。

(写真では暑さを感じないが…)


(ゴツゴツしてくる)


(大小のパネルが見えてくる)


 左手前方の大小山のシンボルパネルが見え出す。右手には西場富士。一息入れたいところだが、ジリジリしていて、歩いていた方が少しは涼しさを感じるというもの。早々に、早いとこ切り上げてしまいたい気持ちがもたげ、結果、今日の歩きはほとんど休憩なしということになる。
 小岩がゴツゴツ出てくる。今日は2か月前に購入してそのままになっているチョイ歩き用のトレッキングシューズの試し履きも兼ねているが、真新しいためか、岩へのあたりもなかなかのフィット感があって快適だ。難点はローカットであることか。

(木立に隠れているが正面に岩場。左に巻き道。右に行ってみた。ここからでは明瞭な踏み跡だが)


(踏み跡は消えてこうなった。左岩峰)


(ボロボロのロープ)


(これを登ってハイキング道へ)


 正面に岩場が出てくる。ちょっとした岩峰。ここでしくじった。左にしっかりした巻き道。正面突破も無理なく可能。右にもうっすらと巻き道があった。なぜか右のうっすら道を追ってみようかという気になった。
 うっすら道はすぐに消えた。ここで戻ればいいだけのことだが、暑さのせいで判断力が鈍っていたのか、もしくはバリエーションを無理に付加してみたくなったのか、そのまま行く。ボロボロのロープが垂れていた。ということは、以前は巻き道だったのかも。ロープをつかんでみると、使い物にならなかった。樹を頼りに下に降り、また登る。そして、左手岩場のヘリをヘツって先に行く。すでに岩場は登れない状態になっているし、斜面のトラバースにはちょっとした恐怖心も出る。
 ようやく安定した所に出ると、今度は急なヤブ斜面。こんなところにもゴミは落ちているもので、古いカンやペットボトルが結構捨てられている。これは、大方、上のハイキング道からの投擲だろう。やっとこさハイキング道に復帰したが、ムダな汗をたらふくかき、靴の中は土だらけ。靴下は真っ黒になっていた。どうもローカット靴には不向きなところを歩いたようだ。

(復帰。左は岩峰から。右は巻き)


 ハイキング道を振り返ると、岩場直登コースとしっかり側の巻き道コースが合流していた。余計なこととは思ったが、少し戻って偵察に行く。バカなことをしたと後悔しただけのこと。おとなしく登っていればさらっと5分もかからずに済むところを20分もかけてドキドキ歩きをしていた。

(西場富士)


(休憩スポットから)


(上部は全体的にゴツゴツした山)


 よくあることだ。怯まずに続行する。立休みをすれば、今や無風の中ではジトッとなるだけ。西場富士コースが合流。ここは日陰につき1分間の休憩をとる。左手の大小パネルが近づき、今の位置はそのピークの標高とほぼ同じ高さになっている。

(妙義山山頂)


(街並み)


(北側)


 また岩場。今度は余計なことはすまい。ロープが据えられていたが、こんなカラカラ天気では不要だ。やがて、二等三角点のある妙義山山頂標識のあるピークに出た。カスミがかかって、麓の街並みと近隣の山が見えるだけ。せめて赤城山を見たかった。風はない。何度も言わせてもらうが、暑い。長居は不快。ここは2分。アクエリアスを1/3ほど飲む。

(薄暗いところは涼しい)


(「妙義山」を振り返って)


(「大小山」山頂)


 下る。二人連れが登ってきた。こんにちは。暑いですね。こんな会話しか成り立たない。このお二人を皮切りに、下山までの間に10人ほどと出会ったが、平日だし年齢層は高い。自分が一番の若手かと苦笑い。ちなみに、この10人のうち、コンニチワに無反応の方が二人。ハイカーが多ければ、いろんな方もいらっしゃる。遠くから法螺貝の音が聞こえてくる。高い音色のせいか、調子外れに聞こえなくもない。
 確かこの下に石仏があったなと、わざわざ見に行こうかと思ったりもしたが、足は向かなかった。瞬時に思っただけでおしまい。
 登り返して大小山山頂標識のあるピーク。狭い。ここは天狗岩で、さっきの妙義山=大小山らしい。となれば、さらに=鷹巣山なのか。疑問はそのくらいにしておいて、先に下る。追記だが、足利市観光協会のハイキングマップでは妙義山と大小山は別物になっている。

(南側のあのピークが見晴台かと思った)


(麦わら帽子の手ぶらの方が下って行った)


 木立の中だけは涼しい。気まぐれの風もある。標識を頼りに大小山見晴台に向かう。ちょっとしたピークに出たが、見晴台はここではないようだ。見える大小山はたいしたものでもない。その先にもピークが見える。人の姿もある。あそこか。ロープが廻らされた崩れかけを下る。

(「見晴台」から)


 阿夫利神社方面への標識を無視して見晴台に到着。その間にあった「NHKアンテナ→」が気にはなったが、アンテナを見ても仕方がなかろう。で、見晴台から大小山を見たらすぐに下るつもりでいたが、つい汗を垂らしながらタバコを吸い、アクエリアスを一気に半分飲み干す。ここで3分休憩。今日の行程ではちょっとばかりロングな休憩だったか。実はこの見晴台、自分で勝手にそう思っただけのことで、駐車場に着いてからハイキング案内の看板を見ると、正しい見晴台は大小山の真下にあった。あそこなら何度か立ち寄ったことはある。なんだ、暑さで頭もぼけてきたなといった所感。

(木立の中に微風が漂う)


(石尊の瀧)


 さっきの分岐に戻って下山するのが正統な歩きのようだが、この先にも標識に合わせて下れる道があるので、それを利用して下る。途中に休憩スポットがあったが素通り。
 木立の中に入ると本当にほっとする。まだミンミンゼミが鳴いている。この時期、大小山を歩くなら、早朝か夕暮れ時だろうな。沢に出た。そして石尊の瀧。今日は珍しく水が流れている。水を手にあてると生ぬるい。汚れた手拭いを洗って、首筋を拭う。ほっとする。以前はこの先にも滝があったらしいが、あまりにショボ過ぎの沢としか言いようがない。

(阿夫利神社)


(駐車場に到着)


 出口にもフェンスがあった。イノシシだろう。阿夫利神社に到着。説明板を改めて読んで納得。大小山の大小は大天狗と小天狗だった。ずっと疑問を持ちつつ歩いていた。
 駐車場には車が11台。短時間で大分入れ替わっている。帰り支度をしていると、これから歩き出しの方もいた。トイレ前の寒暖計を見ると28℃を指していた。ここは日陰になっているし、風通しもいい。あくまでも参考気温だろう。上の日照りは確実に30℃超えだ。
 1時間40分歩きか。かなり物足りない感じがしたが、さりとて小山に向かう途中でさらに三毳山というわけにはいかない。時間的にもここよりも暑いのは確実だ。せめて大坊山も加えとけばよかったか。果たして、この暑さではどうだったろうか。自信はないな。
 帰りがけに寺の脇の駐車場を見上げると5台ほどの車が目についた。この暑い最中、20台分くらいのハイカーが入ったようだ。土日なら倍か。ご苦労さま。北関東の方は厳しい暑さに強いんだろうな。納得。

(参考まで。本日の軌跡)

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」

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Unknown (ふみふみぃ)
2016-09-04 07:45:41
たそがれさんも大小山を考えておられましたか。
私もブランクが続きこのままだと山行けなくなるんじゃないか?と思い大小山か大平山でも行こうかと考える8月でした。昨日は新潟方面が晴れそうだったのできっつい藪に乗り込んで荒療治してきましたが。
展望もあり低山にしては良下げですが30℃ですか。私は熱中症になりそうですね。石尊の瀧で人目がなかったら頭から水かぶってますよ。私は夏の里山はやっぱりやめた方が良さそうです。
Unknown (瀑泉)
2016-09-04 09:05:29
此処2週は天気に翻弄されて,自分も山トレしかできないでいましたが,なんとか昨日はそれらしい歩きが出来ましたヨ。
それにしても大小山,340mですモンね。普段,山トレしている難台山を先々週歩いた時に,あまりの暑さに熱中症になりかけましたが,それもで550mですからネ。その暑さたるや半端では無かったでしょう。
ご実家の用事やらお仕事やらがあったでは,暫く短いお歩きにならざるを得ないといったところでしょうか。
Unknown (でん)
2016-09-04 12:58:21
最後の画像、常連さんの車がずらりと並んでます(笑)
山頂の温度計は見ませんでしたか?
トイレ前の温度計に疑問を持ったようですが不思議と駐車場は風通しが良く涼しいので温度計は合ってます。
これでもお盆前に比べたらだいぶ上がらなくなったほうですよ(笑)
私も昼休み歩き、週2くらいが続いてます。
(ふみあとは消えてこうなった)の画像、踏み跡の薄いほうへ行くのはたそがれさんらしいです(笑)
画像の先の足掛かりのいい岩場を登のが正解なんですけどね。
Unknown (ぶなじろう)
2016-09-04 14:46:03
こんにちは。
諸般の事情で低山歩きですか。お疲れ様です。
自分も、低山で頭をクラクラさせながら歩いておりましたが、ここの所完全ギブアップ状態です。
この山は、涼しくなってから登ろうと思っていましたが、意外と足元が悪そうですね。
ふみふみぃさん (たそがれオヤジ)
2016-09-04 21:37:06
ふみふみぃさん、こんにちは。
別に大小山を「考えて」いたわけでもなく、行きがかり上といったところなのですがね。
この時期なら、考えて決断してまで行くほどの山ではないでしょう。暑いイメージしか浮かびませんしね。
大平山ですか。その手がありましたね。考えてみれば、そちらの方が風通しはよさげでしたね。選択肢として浮かびませんでしたよ。
新潟でヤブ歩きですか。汗ばんだ身体に木くずやら木の葉がこびりつくのを想像しただけでおぞましい限りですが、新潟なら少しは涼しげですね。
今回の歩きは、自分にはご愛嬌といったところですけど、しかし、この時期の里山は何とも地獄ですね。たかが1時間40分でも、5時間歩きの感覚が残りましたよ。
ちなみに、石尊の瀧ですが、生ぬるかったです。頭からかぶってもすっきりしないと思いますがね。
瀑泉さん (たそがれオヤジ)
2016-09-04 21:39:00
瀑泉さん、こんにちは。
瀑泉さんの記事も更新されないので、皆さん、同じような状況かなとは思っておりましたが、それでも地道に山トレされているだけでも、そのご姿勢は感心せざるを得ませんよ。こちらは、大小山とはいえトレーニングというよりも本番歩きですからね。
実家の用事というのはたいしたものではなく、昨年亡くなった父の相続がらみのことで、司法書士事務所が平日だけの営業でどうにもならないし、休日出勤は代休がとれるので、一種の言い訳みたいなものですわ。
ところで、瀑泉さん、ふみふみぃさん記事のコメントで知ったのですが、真昼大滝に行かれたことがあるのですね。私、6年前に真昼岳には行ったことがあるのですが、その当時、滝見にさしたる興味はなく、しくじって帰って来たオッサンに、よくやるわと思ったものですが、近々に行って来ようかなと思っております。
ようやく、さっき、瀑泉さんの7年前の記録を見つけた次第ですが、参考にさせていただきますよ。
でんさん (たそがれオヤジ)
2016-09-04 21:40:33
でんさん、こんにちは。
私の頭の中では、行きかう方々がすべて常連さんだろうなというのがあって、つまりは、でんさんにはお知り合いの方々だろうなと思っておりましたよ。やはりですか。
山頂の温度計には気づきませんでしたけど、トイレ前寒暖計の28℃は相応の気温と思っておりました。あれでいくと、山頂は32~34℃はあったのではないでしょうか。
あんな暑い山に週2回というのもまた恐れ入ります。昼休みに歩かれていたら、タオルを2本は汗しぼりにしてしまうのではないでしょうか。その後に仕事に復帰するというのも、一種の芸当に思えますけどね。
私の失敗個所ですが、足がかりがあったのですか。私には垂壁の岩場にしか見えませんでしたけどね。そんな危うい正解ルートを登るよりも、まだ、下から沢地形伝いに登ればどうなるのかなと思ったりしております。
それほどのヤブこぎでもなかったし、試してみるのも一興かと。涼しくなってからの話ですが。
ぶなじろうさん (たそがれオヤジ)
2016-09-04 21:42:16
ぶなじろうさん、こんにちは。
何をおっしゃるギブアップといったところですが、ぶなじろうさんには奥武蔵の城跡巡りで、かなり暑さにはお強い方なんだなと思ったりしているのですが。
低山もまたそれなりに季節に応じた楽しみも味わえますが、どうしても暑さといった顕著な事例が全面に出てくるのがつらいものです。周囲がどうしても見えない状態になってしまうのが何ともですね。
大小山の足元は悪くないですよ。私、今回、この山は岩山なんだなと思った次第ですが、特別に跨いだり、足を打ったりといったところはありません。きわめて足元は安全です。随所にロープやハシゴもあります。
紅葉の時期もまた里山としてはきれいなようですよ。一度、ぜひお訪ねくださいな。
大小山 (みー猫)
2016-09-05 22:01:11
こんばんわ。たそがれさんにしては、今回普通に真っ向勝負でしたね。途中からそれて北の側へ行かれちゃうのかなと期待しましたが、そんな時間の猶予はなかったですね。そう言えば今年は麦わら帽は使う機会ありませんでした。
みー猫さん (たそがれオヤジ)
2016-09-06 05:41:11
みー猫さん、こんにちは。
真っ向勝負というほどの歩きでもありませんよ。強いて申せば、暑さとの対決といった程度のものです。
みー猫さんのように、あちこち飛び回っての歩きは何ともうらやましい限りで、私なんか、時間の余裕を理由にはあげてはおりますが、その気分に至れないのが実情なんですよ。
少し涼しくもなれば、気持ちがどうなるのか。上向きになってくれればいいのですが。
麦藁の件ですが、普通が涼し気に見えるものですが、大小山をバックにすると、余計に暑苦しくしか感じませんでしたわ。

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