maidoの”やたけた”(ブログ版)

ジジイの身辺雑記。今日も生きてまっせ!

喜愛香港-044 香港の結婚式-1

2004-03-28 08:36:37 | 虚々実々-喜愛香港

香港の結婚式と大看板を出してますが、私の友人の娘さんの結婚式のお話です。
多分香港の中流家庭の結婚行事としては極普通やと思います。
新郎は香港大学卒業後、香港政庁教育関係に勤め、新婦は同じく香港大学卒業後一時教職について、現在は外資系の保険関係に勤めてるんです。
掛値無しの秀才才媛の夫婦ですなぁ。
両方とも親は社長。
社長と言うても従業員20人そこそこの会社やから驚くことはないんです。

まだ今ほど景気が悪くなってなかった頃、春に香港の友人夫婦が日本に遊びに来まして、一緒にメシを食べたんです。
たまたま、「秋に会社の慰安旅行で香港に行くつもりや。」というたら、「細かい日程が決まったら是非知らせてくれ」と妙に熱心に頼まれましてん。
その時「娘が9月の末に結婚する事が決まった。」というので、「何ぞお祝いをせんとイカンなぁ」とカミさんと言うてたんです。

8月になって日程表を送ったら、折り返しみたいに披露宴の招待状が届いたんですわ。
ありゃ?行ったり帰ったりせんとイカンのかいな?と日にちを見たら、慰安旅行の到着日。
驚いたのは結婚式と披露宴が1~2週間とか、えらい日にちが開いてるんです。
最近、言うてもそろそろ4年前になるけれど、ウチの子供らの場合は式が済んで同じ日に披露宴、日本では大抵1日で済ますんとちゃいますか?

開宴が午後2時という事は、当時の啓徳空港からホテルに直行、着替えて直ぐに行ったら、充分間に合う。
追っかけて手紙が来て、何とウチの日程に合わせたんやそうな。
「そやから、夫婦で是非出てくれ」と念を押されてしもた。
神戸で華僑の知り合いの結婚披露宴に行ったり、台灣の田舎で通りすがりの披露宴に引きずり込まれた事はあるけれど、香港のは知らんで。
あの時は皆んなどんな格好してたかいなぁ?
黒のダブルやダークスーツにシルバー・タイが多かったような記憶がある。
兎に角旅先やから、ダークスーツで堪忍して貰お、と背広をもって行きました。

税関を出たところで、スマンと皆んなを添乗員に預けて別行動。
滅多に乗らんタクシーに乗って、九龍のホテルに直行。
充分間に合う筈が、ホンハムのあたりで車が混んでこの時点で遅刻確定。
「時間通り最初から来なくても、ゆっくり来てくれたらエエ。」とは言われてたけれど、あんまり遅れるのも何やしねぇ。
ホテルのフロントに「早よせぇ!」とヤイヤイいうてチェックイン。
急いで部屋に入って、暑いのに背広に着替えて、会場は香港島やから、タクシーよりも地下鉄が早いと、息せき切って吹っ飛んで行きました。

交易廣場の「粤江春」が会場。
場所は何度か来たことがあるから先刻承知、
階段にピンクのリボンや花が飾ってあって、レストランの1フロアー借り切り見たいです。
階段を上がった所にユム君が居て「早いねぇ!」と驚かれたけれど、コッチは30分以上遅刻してる積もりですねん。

緊張しております・・・
ツルツルしたサテンみたいな赤いテーブル・クロスが掛かった受付のテーブルへ行って招待状を見せると手元の名簿を見て、多分「ようお越し!」という風なことを言うたんでしょうが、はっきり判らんかった。
お祝いを出したら、本人に直接渡してくださいと言われましてん。

「それより、先ずサインを。」と筆と硯を指差されたけれど、芳名帳が見当たりません。
「ん?芳名帳は何処や?」
「このテーブル・クロスにどうぞ」
見ると既に其処彼処に達筆でサインをしてあるんです。
おめでたい成句みたいなんを添え書きしてる人もありますねぇ。
それも帳面と違って、場所がたっぷり有るから皆さん字がでかい!
まさか、テーブルクロスに寄せ書きするとは思わんかったね・・・。
そもそも悪筆には自信があるんです。
帳面やったら何人か書いたらページが替わって、全員に見られんで済みますやんか。
テーブル・クロスではそうは行かん。
ズーッと参列者全員の目に曝される。
これはビビリまっせ。

紙にボールペンでさえマトモに書けんのに、布に筆でなど滅相も無い。
「名刺を糊で貼り付けたらアカンやろか?」と訊いたら大笑いされた。
私、真剣に言うたのに、そないに大笑いせんでもエエがな・・。
「字が下手やから、わざわざ来て頂きましたが、今日のところはお引取りを」なんてな事も無いやろう。
「ええい、こうなりゃ下手でも何でも書かんとしょうがないか、せめて字だけは間違わんようにしよう」
というのは、以前、日本の某披露宴で「色紙に寄せ書きを」と各テーブルに色紙が置いてあって、ウチのテーブルで最長老と目される方に先ずド真中に「祝」と書いてくださいと頼んだんですわ。
「いや~、とても・・」とか何とかいうて逃げようとするのを、無理やりにお願いしたら、「おめでたい席やし、それでは一つ」と書いてくれはったんです。
さすがは年配者達筆で墨痕淋漓と「税」・・・。
よっぽど普段から悩まされてはったんでしょうなぁ。
慌ててホテルにお願いして代わりの色紙を貰ったことがあります。
テーブルクロスでは代わりは無理やろね。
まして、既に何人か書いてはるし、もう一回書き直してくださいとはねぇ。
名前だけにして要らん事は書かんとこ。

「一路平安」を「一路不安」とでも書いたらただでは済みまへんで・・・。

2004/03/28

喜愛香港-045 香港の結婚式-2

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