題詠blog2011:026〜034。
携帯の震えはむかし水晶のころにかわしたとおい約束
まちがえて水力発電このダムのふかみは碧い森の悲しみ
きらきらとまわる猫の眼真夜中の天動説を示しはじめる
公式にならないように海鳥をみなみの島のみさきに放つ
寄り道をしたのでしょうね山肌をあなたの声が遅れて届く
真夜中をぶーんって泣いているのですクリーム色の電気メーター
こんなにもさびれた町のすみっこに赤いポストが笑顔のようだ
めをとじてあけたら青き翅ひろげ奇跡的から蝶になります
帚星76年越しに現れてスペースデブリを掃くのでしょうね
うたのわ。
雨音をわすれた午後の青空に鳩を解凍するのでしょうね
雨がふる鉛のようなくるしみがちいさな傘を叩く たすけて
指先がシャープ/フラット揺れながらもう黒鍵になってゆきます
ひびきから思い出せれば純白のギターを弾いてあの頃でしょう
忘れたら卵を抱いて生命のひかりのように集まりなさい
それはそれは判らない仕組みですが希望を放つ機械のスイッチ
晴れるといいね晴れならば土踏まずに教えてあげる土の感触
放たれて飛べるのですかどこまでも紙飛行機になってゆきます
新緑の午後の日射しにあの頃はテクノポップでしたお父さん
気が付くと蕾であったいもうとが花を咲かせる姿勢のようだ
五月雨にわすれてしまうつかのまのあなたが空であった頃など
女装家のあなたのひかる真夜中のガラスの靴の新宿二丁目
図書館を建てたのでしょう新緑を貸し出しカードの表にのせる
向日葵になりそこねては幾度なく向日葵ばかりの本を手に取る
明け方のドルフィンキックを得とくするイルカの歌の話をしよう
もう少し回してみれば始まりのティースプーンの銀河のひかり
窓際にすわりたいよねほら海が見えるとこまで青い電車の
いやあしたわたしがおわる直前に笑顔があればいいのでしょうね
夏空の青を証明したいから君のプールに高飛び込みを
もう一度はじめましょうね潮風の笑顔のような穏やかな朝
ええ、東京タワーの赤色は宇宙からひ孫が見つけやすいように
かっぱ寿司のベルトコンベア流れてゆく僅か百円の誰のたましい
それはそれはとてつもない長い棒を持って何処までも棒高跳びを
ゆうぐれにテクノポップが現れてオレンジ色のテクノカットだ
いつまでも泣かなくていい五月なら海のふるえの温めるから
飛び跳ねてゆきませんか水面からあらわれるでしょう五月の魚
からからのセロハンテープをはがしゆく前は愛だったようなものを
しましまのこころがよぎる暗闇のビルのすきまに縞馬の群れ
金魚鉢あふれるように真昼間の夢の続きを反射しましょう