fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

お知らせ・防備録。
記事の無断転用はお断りいたします

Information

『みちのく山のゆなな』(国土社)『ファミリーマップ』、エンタメシリーズ『家守神』1~4巻、『おはようの声』幼年童話『ヘビくんブランコくん』『オンチの葉っぱららららら♪』、短編集『友だちの木』・歴史物語『アテルイ 坂上田村麻呂と交えたエミシの勇士』他、好評発売中です。原稿・講演など各種ご依頼は、左側のメッセージからお願いいたします。    

「児童文芸」2016・6/7月号

2016年06月12日 | 日記
 児童文学評論家土山優さんが、「ブックプラザ」というコーナーで、『しゅるしゅるぱん』(福音館書店)を取り上げてくださっています。

 (前略)この物語が為す重層構造。そして世界観の対比、陰と陽、実と虚、具と不具らが描かれる。表現力が素晴らしい。ふと「遠野物語」を想起する。興味をそそられる記述は読むほどに増えていくが、何度読んでも惹きつけられるのは庭の桜木をただ眺め続け、物言わぬ老女妙である。(中略)老女妙に一切を語らせぬ作家の心持ちが潔い。

 語らせずに表現する。意図してやったわけではないのですが、それができていたら、こんなに嬉しいことはないです。
 ありがとうございました。

 嬉しい、楽しい、美しい、きれいなどの言葉を使わずにそれを表現することが文学。という初心を思い出させていただきました。 児童文学、特に幼年のものを書くと、ついこの上の言葉、他にも「怖いとか、悲しい」を使ってしまうんです。

  泰山木