文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
是は是、非は非の辛口批評を展開。

書評:“朧月夜”ヒカルが地球にいたころ……④

2016-10-16 10:31:37 | 小説(ミステリー・ホラー)
“朧月夜”ヒカルが地球にいたころ……(4)<ヒカルが地球にいたころ……> (ファミ通文庫)
クリエーター情報なし
KADOKAWA / エンターブレイン

・野村美月、(絵)竹岡美穂

 文学少女シリーズの野村美月(小説)と竹岡美穂(絵)のコンビで送る、「ヒカルが地球にいたころ」シリーズの第4作目。このシリーズは、「源氏物語」をモチーフとしており、タイトルの「朧月夜」その登場人物の一人だ。桐壺帝の右大臣の六の君で、弘徽殿女御の妹という高い身分なのだが、奔放な性格の女性として描かれているようである。

 その朧月夜がモデルと思われるこの巻のヒロインは、右盾月夜子。赤い髪をした大人びて美しい少女で、「誇り高い紅の枝垂れ桜」と形容されている。2巻「夕顔」のヒロイン、夕雨は白い夕顔の花のような透明な儚さを持つ少女だったが、月夜子はその対極ともいえる、シリーズで最高に艶やかなヒロインだろう。

 作品の主人公は、平安学園1年の赤城是光という少年。本来優しい性格で思いやりもあるのだが、顔つきがものすごく凶悪なことから、扱いは、すっかりキング・オブ・ヤンキーと、誤解され続けの人生を送ってきた。そんな彼が、どういうわけか、事故で亡くなった学園の皇子帝門ヒカルの幽霊にとりつかれてしまい、彼が生前女の子たちと交わした約束を果たすために奮闘する。

 このヒカル、いったい何人の女の子と約束をしていたのか、一つ解決してもまだまだ次があるというありさま。だから巻ごとにヒロインが変わるのである。

 この作品で描かれるのは心の裏側。人は誰もペルソナを被っており本当の姿は分からない。奔放で艶やかな月夜子は、実は赤い髪がコンプレックスで、蜘蛛の化身という「六条」の呪縛に捕らわれていた少女だった。かって彼女をその呪縛から救ったのはヒカルだ。再び「六条」の呪縛に捕らわれた月夜子を、こんどは是光が救うことになる。この「六条」の正体も以外なものだった。

 事件が一段落した後、是光は、彼のことが好きな式部帆夏といっしょに、月夜子が部長を務める日舞研に入部させられることになってしまった。またひとり彼をとりまく美少女が増えたようだ。

☆☆☆☆☆

※本記事は、「風竜胆の書評」に掲載したものです。

ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« Mine秋吉台ジオパーク2 | トップ | 不倫騒動なんてもうおなか一杯 »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。