文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

大学生の勉強ということ

2009-12-30 14:35:03 | オピニオン
 ツイッターをやっていて、アゴラに「大学生は勉強しなくていいのか」という記事が載っていることを知った。たいていは、「・・しなくていいのか」というタイトルには、「しなくてはいけない」という意味が込められているのだが、果たして著者の論調もそんな感じであった。

 このブログも、元々は資格取得などの勉強をテーマとして始めたので、少しばかり思うところを述べて見たい。

 私が思うのは、大学での「勉強」とは果たして何であろうかということである。毎日授業に出席して、きちんとノートをとって、教えられたことを覚えるということだろうか。否!それは決して大学での勉強ではない。大学での勉強とは、自分で問題を発見し、自分で調査し、自分で考えることを学ぶことである。だから、必ずしも学校にくそまじめに出席することが前提ではない。

 そもそも、大学の教員は、研究者としての側面が強い。もちろん人にもよるが、必ずしも授業がためになるとは限らなかった。下手をすれば、家で本でも読んでいた方がよっぽど時間を有効利用できる場合もある。私の通った大学の場合を例にとると、学生のころは、きちんと授業に出席する人間の方が珍しかった。(面白い授業には出ていたのだが)それにも関わらず、ほとんどの者が大学院を志望していたこともあり、それなりに勉強はしていた。もともと勉強とは人に教わるという性質のものではないのだ。昔の学生は、案外それを良くわきまえていたのではないかと思う。私が大学院に行っていたころから教養部が自転車で溢れるようになってきて(すなわちくそまじめに授業に出席するものが多くなってきて)、嘆かわしく思ったものである。

 最近は、三浦展氏による「下流大学が日本を滅ぼす!」などを読んでみると、我が国の大学生の学力低下が、総体的には笑えぬところまで進んでいるようである。ますます「勉強」とは先生から「習うこと」という風潮が広がることを懸念している。


 ランキング参加中! ⇒ 人気ブログランキング 

○姉妹ブログ
時空の流離人 
本の宇宙

○関連ブログ記事
名古屋の工業大生のブログ
意外と社会派(予定)
Poo-tee-weet? ~未熟な大学4年生の小さな叫び~
ジャンル:
ウェブログ
コメント (8)   トラックバック (1)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 増税による政府支出増は経済... | トップ | 風竜胆の言葉 »
最近の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
大学生は勉強しなくてよい (井上 明宏)
2009-12-31 15:13:25
今年は大変な就職難ですけど、まじめに勉強していた学生は首尾よく就職できたんでしょうか?違うと思いますね。それとこれとは関係ない。
大学側が与えるカリキュラムは、卒業のための手続きと割りきって、就職の準備をすることが必要かと思います。
Re:大学生は勉強しなくてよい (井上 明宏さん) (風竜胆)
2009-12-31 16:06:48
>まじめに勉強していた学生は首尾よく就職できたんでしょうか

 くそまじめに、習い事のようにお勉強をしていた学生はだめかもしれませんね。

 記事に書いている通り、大学のモラトリアム期間は、自分で調べ、考えることを自ら学ぶ期間ですので、きちんとそういったことをやっていれば就職の際にも応用は効くと思いますが。

 もっとも企業側、学生側の種々の事情により、必ずしも就職がうまくいくかどうかは分からないということは当然のことです。

 就職の準備とはなんでしょうか?自分で調べ、考えることは、あらゆる場合に重要な事であり、これ以上の就職の準備はないと思うのですが。

 なお、経済状況による就職難と、大学で学ぶべきことの間には、何の論理的関係も見いだせないことを付け加えておきます。


 
Unknown (FideleRuuth)
2009-12-31 17:27:53
トラックバックありがとうございます。

大学全入時代になりつつあるこれからの若い世代が心配です。

Re:Unknown (FideleRuuthさん) (風竜胆)
2009-12-31 19:37:33
レポートや卒論などは、コピペ当たり前といったところもあるようですね。いったい日本の教育はどうなっていくのか・・・
まあ、昔も、人のレポートを丸写しで提出する輩はいましたが・・・
Unknown (赤熊)
2009-12-31 20:48:02
風竜胆さん、こんにちは。

トラックバックされてましたので遊びに来ました。
大学の勉強の仕方を論じられてますが、正論だと思います。
ただ、自分で勉強するって、難しいですよね。
なぜなら、学生は『そのことを教えられていない』のですから。
赤熊は、大学側・教える方がそうなるように、ある程度、お膳立てをする必要があると思います。

そうそう、コピペ対策に『コピペルナー』と言うソフトが開発されたそうですね。
これで、コピペが減るかも?
Re:Unknown (赤熊さん) (風竜胆)
2009-12-31 21:13:31
本当は、大学に入るまでにそのような基本的な事を身につけておけば理想的なのですが・・・
最近は、小さい時から学習塾ですっかりお膳立てをしてもらうことに慣れきってしまっているので、そんなものかもしれませんね。
私のように、塾も無いような田舎育ちには、勉強之やり方を人から教えてもらうというのは、とっても奇異な感じがします。
ところで、コピペ対策ソフト、どんな原理か興味深いですね。
終わっている日本の高等教育 (柳生十兵衛)
2010-01-07 02:14:27
>>大学側が与えるカリキュラムは、卒業のための手続きと割りきって、就職の準備をすることが必要かと思います。

現状だとこうしたやり方で行くのが一番賢明なのは確かにそのとおりである。大学何したかよりもどこの企業新卒時に入れるかが学生の人生に決定的になってくるのが現状だからだ。しかしもっと言えばそうした構造になってる日本の産学連携システムが間違っているし、時代の耐用年数の過ぎたものなのであると言える。

>>毎日授業に出席して、きちんとノートをとって、教えられたことを覚えるということだろうか。

論文、レポートを書く行為は今まで積み上げられたものの上に自分のオリジナリティある意見を論理的に付け加えていく行為。本来大学は覚えたことを暗記するための勉強を目的にしていない。ただ、これはあるべき論であって実際は管理人さんの言うとおり暗記したものをテストに書けば卒業できるようになってる。
そして学部生の卒業論文のレベルは院生以上の研究レベルから言うと、到底論文と言える代物ではない。
日本の大学で求めるものが甘くなりすぎていることが唯一の問題。ではなぜ日本の大学がゆるくなってしまっているのか?その理由は次の池田先生の意見を全面的に支持します。
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/e3bc24f6146e894680492e6f41de5a2e

Re:大学生は勉強しなくてよい (bobby)
2010-01-08 03:13:42
>大学のモラトリアム期間は、自分で調べ、考えることを自ら学ぶ期間ですので、きちんとそういったことをやっていれば就職の際にも応用は効くと思いますが。

幼少から親の言いなりで「習い事」をさせられて育った人が、その延長で大学に来ている事を批判している、という事でしょうか。

そうであれば、真面目の中心に「自分の為」という目的があるかどうか、が重要なのかもしれません。私は自分の為以外で、勉強した事がないので、親の為、良い子でいる為に勉強する人の心理が理解できません。

ところで、私は工学部だったので、毎週の実験の後は、「自分で調べ考え」ないと作れないレポートばかりでした。そういうレポート作成を徹夜で「くそ真面目」にやったので、「自分で考え、期限内に答えを出す」能力が(それなりに)身についたのだと思います。

あんまりベタな事を書くのは気が進みませんが、この記事を読む人の為にあえて書くと、自分の為の勉強はどんなにやっても損は無いですよ。就職はその延長線にあるのだと思います。もちろん、資格を取るのが趣味のブログ主さんには、こんな話しは釈迦に説法ですね。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。
下流大学が日本を滅ぼす! (本の宇宙(そら) [風と雲の郷 貴賓館])
 ネット書店で、「日本を滅ぼす」というキーワードを入力して検索すると、「○○が日本を滅ぼす」といった類の本がたくさんヒットする。日本を滅ぼすものとされているのは、「法令順守」であったり、「地球温暖化対策」であったり、「ゆとり教育」であったりと、本当に色...